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宮古島

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宮古島スケッチ
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人さまのあったかい心。

人さまのあったかい心。

杖を突いたおばあがこちらに向かって歩いてくるので、出入り口のそばにいたわたしが扉を開けて通路を開いた。たったそれだけのこと。

「ありがとう。あなたはここの人ではないのでしょうに。どうもありがとう。」と、
なんどもお辞儀をされて恐縮だった。でも、うれしかった。

久しぶりに「人さま」の心をいただいた。
見ず知らずのおばあ、幸せな気持ちをどうもありがとう。

切り取られた今日一番の場面に、感謝。

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宮古そばのおいしい食べ方

宮古そばのおいしい食べ方

宮古そばを凍らせる発想は今までなかった。
「半年や一年くらい冷凍庫に」ってところが宮古島っぽいゆるりとした妙味を醸し出している。いいな。こんどやってみよう。

でも。だったら「冷凍宮古そば」が市販されたらいいのにな。
他の地方の冷凍麺ってどうなってるのかな、と検索してみて最初にヒットしたのが以下リンク。

「業務用ゆでそばを販売製造する製麺会社を調査 (noodlemaking-company.c

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リゾバと原点回帰

リゾバと原点回帰

リゾートバイト(以下リゾバ)っていつから社会通念として一般普及されるようになったんだろう。うちのパソコンキーで「りぞば」って一発変換しないし。

で、考えてみたらわたしもかれこれ30年ほど前にやったことあったわ。リ・ゾ・バ。しかもそれが現在永住地と決意している沖縄県宮古島だ。「忘れられない旅」どころの話ではない、第2の人生の始まりと一生の終わりがここにあると言っても過言ではない話。きっかけはアルバ

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a letter from 〜島を継ぐ〜持続可能な観光

概要欄;
時には最高級品の麻織物として、
時には切ない歴史とともに
語られて繋がれている「宮古上布」

先人たちの暮らしの中に息づいていた「営み」は、
かけがえのない「宝物」として宮古島に脈々と流れています。

過去から現在
現在から未来
紡がれ、繋がれてきた糸を切らさないように。

〜a letter from 島を継ぐ〜

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a letter from 〜島に添う〜本作品は手紙(祈り)です。

概要;

人も、自然も、文化も、暮らしも、
宮古島にはかけがえのない宝物がたくさんあります。
時代の移り変わりとともに形を変えたものもあるけど、
大切なものを大切に想う「心」はいつだって変わらない。

今までも、
これからも、
島に添って。

a letter from 〜島に添う〜
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本作品は手紙
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宮古んちゅ

宮古んちゅ

宮古島の人をみやこんちゅと言う。

宮古んちゅは、分かち合い精神が旺盛だ。

あるとき、スーツケースをゴロゴロ引きずって港で船を待っていると、
「ほら、これ持ってけ。」と、見知らぬ大型トラックの運転手のおじさんに袋菓子を3袋も手渡され、戸惑いつつ「どうもありがとうございます。」と受け取ると、何事もなかったかのようにどこかへ行ってしまった。
未開封のその菓子袋の賞味期限はぜんぶ切れていたが、おじさん

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宮古島のいいところは?と訊かれ

宮古島のいいところは?と訊かれ

宮古島に移住したてのころ、三線教室のお師匠に、
「宮古のいいところは何ですか?やはり海ですか?」
と訊かれたので、瞬時に、
「地べたです。」
と答えた。

すると、「めっずらしい~!」と笑いながら関心をもたれた。

というのも、と意訳を加えこう話した。

「はじめて宮古島に来た時、この島は祈りの島だと感じたんです。
当時(1990年代)は、今よりももっともっと神事が盛んで、あちこちの御嶽で祈りを捧

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どの神を拝むか

どの神を拝むか

八百万の神々、日本神話の伝承、

一個人魂としてこの世に産まれ、

いま、思うこと。

偶像崇拝だけはならぬとは知りえど、
慣習的にさせられてきた行為を認めつつ、

和が祈りは自然霊に戻る、

我が祈りを自然霊に還す。

水、土、風、火、

いつもありがとうございます。
感謝しております。

Emeru

普遍性の領域を拡大し続けていくこの世界で、個々人間特殊の分別が多岐に渡りゆく。

普遍性の領域を拡大し続けていくこの世界で、個々人間特殊の分別が多岐に渡りゆく。

新城定吉さんと石庭。(2|Emeru (note.com)

出版されたのは1999年、石庭について書かれた本は「あとがき」のなかにはこうあります。

今日改めてみて、最近の世相を表していると思いませんか?

昆虫食促進企業にまつわる不買活動とか性差別に関連する報道など。
普遍性の領域を拡大し続けていくこの世界で、個々人間特殊の区別が多岐に広がりゆく現社会で。

新庄さんの言うように、

あなたも

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天然記念物 宮古馬スケッチ

天然記念物 宮古馬スケッチ

宮古島に生息している宮古馬は、国の天然記念物として保存会によって守られている。代表者として宮古島では有名な荷川取さんがいる。

ある日、牧場を訪れると荷川取さんがボードに手作りストラップを色々吊るしてあるものを持ってきた。観光客用にここで売るおみあげを考えているとのことだった。尻尾の毛を用いたものもあり、わたしが天然石をあしらって開運商品として試作品を作らせてもらうこととなった。

ここ数年は、荷

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池間島スケッチ 3

池間島スケッチ 3

池間島郵便局の壁に貼ってあった文句がおもしろかった。
「少憂多眠」
くよくよしたって同じ。とっとと寝てしまえ。

Emeru

大神島スケッチ

大神島スケッチ

宮古島島尻漁港からフェリーに乗り15分ほどの距離にある大神島。
宮古島生まれの宮古んちゅには畏れられていて、こんなにも近くにあるのに、生まれてこの方行ったことがないという人は多い。

今ですら、観光客を乗せたバスがツアーの一環としてフェリーで巡回して訪れることもあるらしいが、住人数が26戸ほどの大神島に、ぞろぞろと列をなしてたくさんの人が踏み入ることには島人の立場になって考えてみると疑問におもって

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