2023年11月の記事一覧
得意とするローカリゼーションが足を引っ張る時代になってきた?
先月、日本の大学院の社会人向け講座でレクチャーしたとき、参加者の1人のコメントに「そうか、こうきたか」と思ったことがあります。これまでローカリゼーションを得意としてきた日本の文化的特徴が、まったく逆に足をひっぱる理由のひとつになっているということに、ぼくはあらためて気づいたのです。
20世紀末からのローカリゼーション
ぼくはレクチャーで異文化理解の一例として、2016年4月にミラノのトリエンナ
小説 死んだ息子がいた
息子が死んで三年ぐらい経った。あんまり突然のことだったので、息子の部屋もぜんぜん片付けられないまま今日まできてしまったのだけれども、そろそろ区切りをつけなければいけないだろう。そうしなければいつまでも成仏できないような気がしたからだ。
よし、やろう、と意気込んで部屋に入った。けれども、埃っぽい、少しかび臭い部屋の中に、誰かが座っているのが見えた。窓からの逆光でよく見えなくて、まるでその背格好は
「批判的であること」の価値について
何が歴史を前に動かすのか?ベンヤミンの歴史の天使ここのところずっと「クリティカル・ビジネス」というテーマでいろんなことを考えています。何度かNOTEの記事にも取り上げましたね。
いま、根性入れて執筆しているので年内くらいにはまとまりそうなのですが、昨日、鎌倉のラーメン屋さん「一風堂」で赤丸を食べた時に、ずっと気になってた論点についての答えをふっと思いついたので、メモ代わりのNOTEとして残してお