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雑考録

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起きたこととその周辺への思考の跡
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#考えたこと

一人称のはなし

一人称のはなし

僕は、僕という一人称を好んで使う。日常的な会話の中でも使うのだけれど、文章中で使うそれが最も居心地が良い。(ちなみに日常的な会話の中ではありとあらゆる一人称を使う。子どもの頃からの癖で、まるで聞いてる側を惑わすかのようだが、そういう意識もどこかであるのかもしれない)

これから書く内容に少なからず影響するので、一応書いておくと、四四田は生物学上の性別としては、シスジェンダーの女性である。普段自分

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たとえば猫がいる。

たとえば猫がいる。

猫がいる暮らし、というのは猫ごとの性格があるにしても、往々にして可愛らしいレースのカーテンなんかかけられない。かけたカーテンも下の方が床についていると、そこでおしっこをされたり毛玉を吐かれたりして結局どうしようもなくなるから、カーテンの長さを床に触れないくらいの位置の長さにしたりする。
あるいはおしっこをされたり、毛玉を吐かれたりすること自体を覚悟と共に諦めて、その異臭と、もしかすると集まってしま

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永遠を約束されたくない話

永遠を約束されたくない話

絶対に離れないよ、だとか。
永遠に変わらないよ、だとか。

契約の見直しをはかるつもりのない未来の口約束をされると困ってしまうのです。

「変わることはない、だから安心してね」

きっと心から、良かれと思ってそんな言葉を優しくかけてくれるのでしょう。

僕は、「そうですか、ありがとう」
そう答えました。

君が、未だ来ぬ時間を決めつける言葉を口にする。
その胸の内にあるのは、僕に理解はできずとも、

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