ホタテ

児童福祉のお仕事5年目。てめえだけが食うに困らねえ幸せに、いったいなんの意味があるんだ。

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児童福祉のお仕事5年目。てめえだけが食うに困らねえ幸せに、いったいなんの意味があるんだ。

記事一覧

セックスワークって何だ

セックスワークそのものを無くすべきもの(=搾取構造そのもの)として否定する藤田氏と、無くすべきはセックスワークではなくそこにある搾取構造であり、藤田氏の言説は職業…

ホタテ
4年前
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感覚とそうでないもの

母の務める学校で、運動会の徒競走を男女一緒にするかどうか、議論になったらしい。くじ引きにすればどうか?男女関係なく、タイムが近い同士で競い合うように設定すればよ…

ホタテ
4年前
2

泣いて笑って、救われたこと

小説を読む醍醐味のひとつは、 自分の過去の葛藤が、嵐のように救われることだ(この表現は『三月のライオン』の桐山くんからの盗作である)。 昔の自分では答えが出し切れ…

ホタテ
4年前
4

お前らが嫌いだ

『宮本から君へ』を見た。 何週間か前に見て、感情を整理するのに何週間か掛かったわけである。 誰も読んでないnoteだから、 あらすじとか、そんなものは省略。 思ったこ…

ホタテ
4年前
1

自己愛の行く末

『あ、わたしってブスなんだ』と思ってしまった瞬間を、わたしはとても明確に記憶している。 それは小学校4年生の夏。同じクラスの男の子に『妖怪ニキビ女』と言われた時…

ホタテ
4年前
2

気をつけるのは貴様だ

わたしは、新卒で入社した職場を、1年と少しで辞めた。 理由はセクハラだ。 例えば、飲み会の席で脚を触られたり。 コピーを取っていたら肩を組まれて『かわいいね』と…

ホタテ
4年前
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毒と愛

毒親というには申し訳ないが、支配的な両親に育てられてきた。 次女であるわたしは姉よりいささかプレッシャーなく生きてきたが(姉は高校、大学、就職先をほとんど母が決…

ホタテ
4年前
1

吾輩はフェミニストである。

人生の中で最も衝撃的だった会話がある。 足の親指に絆創膏を貼っていた女性に 『あれ、足どうしたの?大丈夫?』と尋ねると、 『あ~~~、これダンナにやられた。剥がさ…

ホタテ
4年前
1

うるせえ黙れの結論

津久井やまゆり園の事件から3年が経った。 この事件について考え始めてから、3年がたったことになる。3年前わたしは就職活動中、社会福祉学部の学生だった。 とにかく悲…

ホタテ
5年前
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セックスワークって何だ

セックスワークそのものを無くすべきもの(=搾取構造そのもの)として否定する藤田氏と、無くすべきはセックスワークではなくそこにある搾取構造であり、藤田氏の言説は職業差別であると主張する要氏の対立があった。

藤田氏の意見にいささか疑問があるのは、ソーシャルワーカーである藤田氏は、クライアントに支援を押し付けてはいけないと考えるからだ。

もちろん「搾取されている」と感じているセックスワーカーがいたら

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感覚とそうでないもの

母の務める学校で、運動会の徒競走を男女一緒にするかどうか、議論になったらしい。くじ引きにすればどうか?男女関係なく、タイムが近い同士で競い合うように設定すればよいのでは?等、さまざまな意見がでるなかで、ある先生から「男女混交にしたら、女子に負けた男子が傷ついてしまうのでは?」という意見があったとのことだ。

保育園でも、子どもの呼び方にかんする議論をしたことがある。いま、わたしたちは子どもたちを外

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泣いて笑って、救われたこと

小説を読む醍醐味のひとつは、
自分の過去の葛藤が、嵐のように救われることだ(この表現は『三月のライオン』の桐山くんからの盗作である)。

昔の自分では答えが出し切れなかった悩みや後悔、そういうものに共感して、「それでよかったんだよ」と慰めてくれる奇跡のような体験が、本当に時々あるのだ。

山田詠美先生の『僕は勉強ができない』という小説が、まさにわたしにとって、過去の自分を優しく抱きしめてくれた作品

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お前らが嫌いだ

『宮本から君へ』を見た。
何週間か前に見て、感情を整理するのに何週間か掛かったわけである。

誰も読んでないnoteだから、
あらすじとか、そんなものは省略。

思ったことだけ書こう。

わたしは宮本もタクマも大嫌いだ。

靖子をレイプしたタクマと、その仇を取りに行った宮本は、なんとなく正義と悪に見えないこともない。

だけど、宮本の行動の全ては、実のところ呆れるくらい独りよがりだ。

人生経験上

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自己愛の行く末

『あ、わたしってブスなんだ』と思ってしまった瞬間を、わたしはとても明確に記憶している。

それは小学校4年生の夏。同じクラスの男の子に『妖怪ニキビ女』と言われた時だ。

ちょうどその頃、わたしの顔には思春期ニキビが広がり始めていた。夏の暑さもあって、テカテカに光っていたんだろうと思う。

きっかけは覚えていない。きっと些細な軽口の応酬から始まった口喧嘩の中のセリフで、相手にも大した悪気はなかったは

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気をつけるのは貴様だ

わたしは、新卒で入社した職場を、1年と少しで辞めた。

理由はセクハラだ。

例えば、飲み会の席で脚を触られたり。

コピーを取っていたら肩を組まれて『かわいいね』と耳元で囁かれたり。

『彼氏と最後にセックスしたのいつ?オレいまムラムラしてんだよね』と夜中に電話がかかってきたり。これは想像だけど、たぶん相手はオナニーしていた(もし想像が当たっていたとしたら、ハラスメントのレベルは超えているような

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毒と愛

毒親というには申し訳ないが、支配的な両親に育てられてきた。

次女であるわたしは姉よりいささかプレッシャーなく生きてきたが(姉は高校、大学、就職先をほとんど母が決め、先日母と同じ年齢で結婚した)、
それでも母はわたしが何度『現時点で結婚・出産にモチベーションは無い』と説明しても分からない。

つい昨日も、『早く実家に戻ってきて、お金はわたしが出すからどこかの大学院に行って、○○の資格でも取って、そ

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吾輩はフェミニストである。

人生の中で最も衝撃的だった会話がある。

足の親指に絆創膏を貼っていた女性に
『あれ、足どうしたの?大丈夫?』と尋ねると、
『あ~~~、これダンナにやられた。剥がされたんだ』と。

驚いて二の句が繋げないわたしに彼女は、取り繕うように『大丈夫、いたくないよ』と笑った。

婦人保護施設という、かくかくしかじかで市井にいることが難しくなった女性を、一時的にかくまう施設でボランティアをしていたときのひと

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うるせえ黙れの結論

津久井やまゆり園の事件から3年が経った。

この事件について考え始めてから、3年がたったことになる。3年前わたしは就職活動中、社会福祉学部の学生だった。

とにかく悲しかった。
わたしたちが憧れ、志を持っていた福祉の世界で起きた悲しい事件がおこったこと、しかも差別的な優生思想に賛同する声もあったこと。

そしてなにより悲しかったのは、4年間も福祉を勉強したにもかかわらず『心失者は生きる価値がない』

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