お前らが嫌いだ

『宮本から君へ』を見た。
何週間か前に見て、感情を整理するのに何週間か掛かったわけである。

誰も読んでないnoteだから、
あらすじとか、そんなものは省略。

思ったことだけ書こう。

わたしは宮本もタクマも大嫌いだ。

靖子をレイプしたタクマと、その仇を取りに行った宮本は、なんとなく正義と悪に見えないこともない。

だけど、宮本の行動の全ては、実のところ呆れるくらい独りよがりだ。

人生経験上、わたしの体に許可なく触った人や合意のないセックスを強要してきた人に殺意はあるけど、あいつやあいつやあいつの金玉が今現在使い物にならなくなったとして、わたしに何の得もない。
嬉しくない。
ちょっと死ねとか、あいつに養われてる子ども不憫だなとかは思うけど。

あの時怖かったのも、気持ち悪かったのも、後味の悪さも、何日も何週間も全てが楽しくない、きれいじゃない、おいしくない、そういう無力感と嫌悪感と吐き気と、もし妊娠してたらっていう本当の恐怖と、そういうのは、相手の金玉ひとつで明るくなるような単純な回路じゃない。宮本の頭の中と一緒にしないで欲しい。

というか、仮にも愛してる人が『お前を犯した男の金玉取ってきたぞ!ほめて!』みたいな感じで自分のところに帰ってきたら、頭が真っ白になってヒザから崩れ落ちる自信がある。どんなツッパリ思想だよ。恥ずかしすぎ。慰め方選手権、堂々の最下位。何もしないよりダメ。

じゃあどうして欲しいんだって話になるんだけど、ほんと、優しくして欲しかった。
当時の恋人はそういう意味では正解で、会社を辞めたらいい、転職先が見つからなければしばらく養う、然るべき態度を取りたいのであれば協力すると、ただただ抱きしめてくれた。わたしはその1年後、彼に振られるわけだけど。

そんなわけで、わたしは宮本もタクマも、あとちょっと靖子も嫌いです。

あ、エレカシの歌は涙出るくらいよかった