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保険・断捨離のすすめ

 わたくし理系の学問を収めてまして、前職は物づくりのプロでございました。
 ものを作らない仕事に対して思う所整理しました。


金貸し・土地ころがし・投資家

 近代以前、金貸しは卑しい仕事・禁忌とみなされることも多い職業でした。
 銀行や投資家が資本主義を発展させている面も認めます。ですが彼らは物・サービスを提供することなしに、莫大な利益を得ています。

 私はいわゆる大企業に6年ほど勤め、貯金も一千四百万ほど貯めることが出来ましたが、株主が労働者を搾取しているのはガチだと実感し、退職しました。
 共産主義を支持する気はさらさらありませんが、搾取はガチです。じゃなきゃソ連なんて生まれてません。
 私ですらそうなのですから、アルバイト・ブラック企業なんて搾取の象徴です。
 古代ローマ時代の奴隷の方が、よっぽどマシな生活をしています

 なので金貸し・土地ころがし・投資家などの物・サービスを提供しない職業は好きではありません。

本題:保険

 私は保険という物に疑いのまなざしを向けています。
 保険というのは不安を煽って、安心を売っている職業です。不安というのはただの心理状態です。煽られなければ存在すらしません

 保険会社は企業である以上、もうけを出す必要があります。従業員に給料を出しビルを借り機材や車を維持し役員に報酬を払い政府に税金を払い株主に配当を渡しそのうえ黒字を出さなければ倒産します。
 保険料がどれほどの営利のうえに成り立っているか、少しは分かりましたでしょうか。
 契約しようものなら毎月、多額の身銭を貢ぐことになり、貯金はたまらず、生活は苦しく、別の不安が増大します。

ネイティブアメリカン

 私の尊敬するネイティブアメリカンは親が子どもを育てるのではなく、共同体全体で大切に子どもを育てていました。
 子どもだけでなく、共同体全体で助け合う、自分の作った作物や狩猟した獲物、得意分野を持ちよる、共有するといった生活をしていました。
 なにしろ土地の所有という概念がなく、それすらもみんなの共有物だったのです。

 そういう社会であれば、親が子どものために生命保険に入る必要はありませんし、医療保険も年金も不要ですし、あらゆる保険が不要です。

 残念ながら、現代社会では成り立たない理想論のようです。
 しかし不思議ではありませんか?
 どうしてネイティブアメリカンよりもずっと生産性が高いはずの現代で、人々はこんなに苦しい思いをしているのでしょう
 全人類がネイティブアメリカンよりも幸せになれるだけの生産力があるのは自明の理ですのに。

 近代の礎となった自由、人権、憲法などの啓蒙思想は、ネイティブアメリカンの影響も大きく受けています。
 暗黒大陸出身、モンテーニュのネイティブアメリカン評を紹介します。

 詩人たちが黄金時代を理想化したすべての描写人間の幸福な状態を想像するにあたってのあらゆる思いつきをはるかに超えるのみならず、哲学の理念、情景そのものをも凌駕している。
 私はプラトンに告げてやりたい。この国には商取引などというものはなく、読み書きの知識も、算術もない。役人とか、統治者にあたる言葉もないし、人に仕える習慣もなければ、貧富の差別もない。契約も、相続も、分配もない。仕事といえば楽しい仕事しかなく、気を使わねばならぬ人間関係もない。うそ、裏切り、いつわり、貪欲、ねたみ、悪口、免罪などを意味するような言葉そのものが、ついぞ耳にされぬという

アメリカ・インディアン悲史より

 最後の一文は、本当の理想郷ですね。現代人には思いもよらないです。
 暗黒大陸出身、ルソーの土地評も紹介しましょう。土地ころがしだけでなく、土地を所有する私たち暗黒世界人にも関係する言葉です。

 土地に囲いをして「これは俺のものだ」と宣言することを思いつき、それをそのまま信ずるようなごく単純な人々を見出した最初の者が、政治社会(国家)の真の建設者であった。杭を抜き、あるいは溝を埋めながら「こんなペテン師のいうことを聞いてはならない。果実は万人のものであり、土地は何人のものでもないことを忘れるなら、それこそ諸君の破滅だ!」とその同胞に向かって絶叫した者が仮にあったとしたら、その人は、いかに多くの犯罪と戦争と殺人から、またいかに多くの悲惨と恐怖から人類を免れさせてやれたことであろう。

アメリカ・インディアン悲史より

 とは言え現状でネイティブアメリカンを真似するのは私だって無理です。
 親は家と土地を持っていますが、それをタダで誰かに共有は出来ません。私も見ず知らずの他人に大金を渡すことは出来ません。

 ですが参考にできる部分もあるのではないかと思います。

保険断捨離

 断捨離が流行っていますが、いっっちばん捨てるべきなのは?
 お分かりですよね。保険です!

 わたくし、自賠責以外の一切の保険を未加入または免除しています。
 保険断捨離術と、保険を解約するロジックを紹介しましょう。

民間:生命保険

 死んだらお金が入るシステムですね。
 まず、子どももいないのに生命保険に入っている人そんな馬鹿いないと思ってたのですが、前職の後輩K君がとんでもない馬鹿でございました。
(ちなみに私の人生の中で、最も癒される人物でもあります)
 いないと思いますが、独身で生命保険に入っている方、今すぐ抜けましょう。

 本題です。
 生命保険に入っているのは主に親御さんでしょう。
 万が一、自分(父親または母親)が死んだら誰が子どもを養っていくんだ……。
 おじいちゃんおばあちゃんが合わせて4人もいるじゃあないですか!

 もちろん祖父母との仲が悪かったり、アナタにとって良くない親であったり、すでにお亡くなりになっていたら難しいでしょう。

 ですが多くの場合、孫はかわいいものですし、まだご存命でしょう。
 兄弟姉妹の仲が良ければ、話し合っていざという時にお互いの子どもを預け合える関係が結べるかもしれません。

 一案としてですが、生命保険を考えるのは、おじいちゃん・おばあちゃんが全員ぽっくり逝ってからでも遅くないのでは?
 
あなたの老後までじゃないですよ。子どもが成人するまで持ちこたえてくれれば良いのです。
 祖父母使いが荒いですって? あくまで両親が死んだときの超緊急措置です。孫可愛いパワーで長生きしてもらいましょう。

 先に説明したように、民間の保険は企業が取る利益が酷いです。生命保険に限らず可能な限り解約しましょう。

国:年金

 専門家ではありませんが、年金をもらうまでに自分が払う金額と、老後に自分がもらえる金額は、比較すれば恐らく損するのではないでしょうか。
 これから給付年齢が上がったり、給付金額が下がったり、月々の年金納付額が増える可能性も十分あり得ます。

 払わないと決めたものの遅延金だとか差押えなんて話もあるそうなので、しっかりと免除・猶予申請をしましょう。
 とくに今はコロナ禍の対策で、失業や収入減の家庭のために年金の免除・猶予措置があります。

 収入が減っていないご家庭でも、残業時間を減らせば猶予、一部免除、全額免除などいずれかが勝ち取れると思います。

 日本年金機構:新型コロナウイルス感染症の影響による減収を事由とする国民年金保険料免除について

国:国民健康保険

 国民健康保険にもコロナ禍での免除・猶予措置がありますので、挑戦してみてください。

国:失業手当て

 失業手当ては通常3カ月分までもらえるのですが、これもコロナ禍の影響で5カ月まで延長可能です。ついにブラック企業を辞めるときが来たのではないでしょうか。
 さんざん払ってきた雇用保険を少しは取り返しましょう

NHK

 ワンセグ付き携帯だとか、チューナー付きPCだとか色々言ってきますが、テレビさえ捨てればNHKは解約できるはずです。
 本気を出せば解約できると思います。
 頑張ってください(精神論)

民間:自動車保険

 生命保険に並んで加入率が高いのが自動車保険でしょう。
 注意して事故を起こさない、巻き込まれなければ良いのですが、何が起こるか分かりませんものね。

 わたくしバイクに乗っていますが自賠責保険にしか入っていません。
 この前、保険を案内されたときのバイク屋さんとの対話を紹介しましょう。

「○○さん、保険入ってないんですねー」
「お? 保険の勧誘するよう言われましたー?」
「いや、そういう訳じゃないんですけどね」
「私も自賠責とか保険とか、前に説明してもらった時は、分かったような気がしたんですけど、しばらくしてすっかり忘れちゃったんで教えてください」
「いいですよ~」

 中略。興味があった保険業界の質問をしたら、トンデモないビックリ裏話がたくさん出てきました。大体忘れたけれど、信じがたいほどアホくさい・詐欺師まがいな業界だと感じました。
 大声でリアクション取りまくりです(笑)
 私のボッタクリ理論にはけっこう賛同してくれました。

「ですけど本当に怖くないんですか?」
「まあ、事故を起こさないよう気をつければ。期待値上は絶対損するので。起こってはいけないことですが、万が一を考えるならやはり死亡事故ですよね」
「そうですよ! どうするんですか!」
「そもそも国が定める自賠責じゃ足りないんですか? 上限3,000万円って書いてありますけど」
「いやー自賠責だけじゃ足りないですよ」
「軽くネットで調べてみましょう」
「そうですよ!」
「(検索中)……最低400万円以上から最高3000万円近く。一家の大黒柱の場合は2000万円を超える相場が多い。パッと見、足りそうですけど?」
「いや、一人だけとは限らないじゃないですか」
「(この瞬間、天才的ひらめきを思いつく)まあ、確かにそういうケースもありますけど……例えば家族連れだとしたら車に乗ってますよね私はバイクですよねじゃあ、ぶつかったら私が負けて吹っ飛びますよね。バイクが車にぶつかって家族全員亡くなることは無いんじゃないかなあ」
「た、たしかに?」
「ああいう車が丸ごとぺちゃんこみたいな事故って、トラックとかバスとか、重質量の車じゃないと、そもそも起こらないんじゃないかな? 車同士が正面衝突してもなるかもしれないけど、バイクじゃ負ける気がします」
「か、考えてもみなかったです」
「いやーやっぱり自動車保険は必要ないですね! 確信しました、すっきりしました!

 という事で、バイク屋さんを後にしたのでした。
 自動車であっても、正面衝突や、飯塚幸三ばりの暴走運転をしなければ、一家離散の犯人になることはありません。
 車がぺちゃんこになるのはトラックなどの重車両、よっぽどの暴走運転である。という試算は是非検討してみてください。

 私はこの先、自動車を買うことになっても保険に加入しないと思います。

 保険関係なしに私のモットーに「契約は”もうしたくない”。こりごりだ」という考えがあります。

 さあ、みなさん。いくつ保険を辞められるでしょう?


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