イナゴはアシナシバッタ科に属する短角のバッタ(Orthoptera)である。 イナゴは、一般にペストと呼ばれるほど大規模で破壊的な群れを形成し、自然の植生や農作物に甚大な…
昆虫由来の食品や成分を市場に浸透させるためには、消費者の嗜好が非常に重要である。近年の調査では、昆虫を、粉末やタンパク質抽出物、タンパク質加水分解物として利用す…
「腸内環境は我々の健康に大きな影響を与えている」という知見を様々な文献でよく目にするようになってきた。そのため、「良い腸内環境 = 健康の増進」と考えてしまいがち…
「コオロギはタンパク質が多く含まれる」 という話を耳にすることが増えた。 実際、コオロギのタンパク質含量が60%以上であることを示した論文も多く見られる。 そもそも、…
近年、新たな動物性タンパク質源として注目されているコオロギだが、実は食料としてだけではなく音響通信や神経生物学、再生医療などの分野でも多様な生態を示す生物として…
次世代タンパク質源コオロギ 「タンパク質危機」という言葉を聞いたことはありますか? タンパク質危機とは、タンパク質の需要に供給が追い付かなくなることを指します。…
腸内細菌を遺伝子編集をすることによってミツバチの寄生虫であるバロアダニの感染による致死率を集団の全体で抑制できるという報告が2020年1月にScience誌に掲載された[1]…
SF映画に出てくる「昆虫型の飛行ロボット」。 ー小回りのきく小さな体で飛び回り、スパイのように狭いところに忍び込む 昆虫型の飛行ロボットにはそんなロマンを描いてし…
世界の人口は年々増加傾向にあり、2050年には90億人を超えると予想されています。人口の増加に伴って懸念されるのがタンパク質の不足です。カーボンニュートラル(脱炭素)…
Insect-Research
2022年3月9日 20:26
イナゴはアシナシバッタ科に属する短角のバッタ(Orthoptera)である。イナゴは、一般にペストと呼ばれるほど大規模で破壊的な群れを形成し、自然の植生や農作物に甚大な被害を与えることで最もよく知られている。そのため、イナゴの群れに関する研究が盛んに行われ、そのメカニズムが解明されてきた。[1]今回はこのイナゴの特徴の代名詞と呼べる「群れの形成」に腸内細菌が大きく関与しているのではないかと
2022年3月9日 16:59
昆虫由来の食品や成分を市場に浸透させるためには、消費者の嗜好が非常に重要である。近年の調査では、昆虫を、粉末やタンパク質抽出物、タンパク質加水分解物として利用することで、消費者の昆虫食に対する悪い印象を大幅に減少させることが示されている。今回の記事では、加水分解により、蚕の蛹の旨味が増強されることを示唆した論文の概要を説明する。[1]色々な旨味成分旨味は、日本で発見された基本五味の一つ
2022年3月9日 02:40
「腸内環境は我々の健康に大きな影響を与えている」という知見を様々な文献でよく目にするようになってきた。そのため、「良い腸内環境 = 健康の増進」と考えてしまいがちである。しかしながら最近、ミツバチの腸内細菌がミツバチ自身の脳 (記憶能力) に影響を与えているのではないかという報告がNature communication誌に掲載された。今回はこの腸内細菌が宿主の記憶能力を向上させることを報
2022年2月22日 18:17
「コオロギはタンパク質が多く含まれる」という話を耳にすることが増えた。実際、コオロギのタンパク質含量が60%以上であることを示した論文も多く見られる。そもそも、タンパク質はどのように定量しているのか。今回は、コオロギのタンパク質量を過大評価している可能性があることを示した論文を紹介する。[1]タンパク質定量法食品のタンパク質量を求める際、最も頻繁に使われるのがケルダール法である。
2022年2月15日 14:12
近年、新たな動物性タンパク質源として注目されているコオロギだが、実は食料としてだけではなく音響通信や神経生物学、再生医療などの分野でも多様な生態を示す生物として研究されている。今回の記事では、神経生物学の分野の研究の一環として、行動学的にコオロギが学習能力を有していることを示唆した論文の概要を説明する。生物の社会的な学習行動生存同種からの学習同種の死骸からの学習まとめ生物の社
2022年2月4日 19:03
次世代タンパク質源コオロギ「タンパク質危機」という言葉を聞いたことはありますか?タンパク質危機とは、タンパク質の需要に供給が追い付かなくなることを指します。国連食糧農業機関(FAO)によると、2050年の世界人口を支えるためには、2010年よりも食料を70%増産する必要があるとされています。この人口増加に伴い、特に不足が懸念されているのがタンパク質です。魚や肉が食卓に並ぶ姿が、非日常に
2022年2月3日 22:27
腸内細菌を遺伝子編集をすることによってミツバチの寄生虫であるバロアダニの感染による致死率を集団の全体で抑制できるという報告が2020年1月にScience誌に掲載された[1]。この治療法が人などに応用できるのは遠い未来の話ではあるが、集団全体の免疫力を強化する有望な治療法であると期待されている。ミツバチは、世界的な農作物の受粉媒介者であり、発達、行動、学習を研究するモデル生物である。近年、寄生
2022年2月3日 21:46
SF映画に出てくる「昆虫型の飛行ロボット」。ー小回りのきく小さな体で飛び回り、スパイのように狭いところに忍び込む昆虫型の飛行ロボットにはそんなロマンを描いてしまう。今回紹介する研究では、世界で初めて、昆虫のように素早く空を飛び、ホバーリングすることのできる「昆虫型の飛行ロボット」の開発に成功した[1]。最も俊敏に飛び回る昆虫、ハエハエは、最も素早く飛び回る昆虫として知られている。この
2022年1月22日 10:31
世界の人口は年々増加傾向にあり、2050年には90億人を超えると予想されています。人口の増加に伴って懸念されるのがタンパク質の不足です。カーボンニュートラル(脱炭素)や持続性の観点から、さまざまな解決策が検討されていますが、中でも注目が集まっているのが「昆虫食 × ゲノミクス」です。本記事では、昆虫食に関する最新の研究からビジネスの応用までゲノミクス研究学生の視点で解説していきます。---C