マガジンのカバー画像

46
運営しているクリエイター

#海外ミステリ

読書  検察側の証人

読書 検察側の証人

検察側の証人、小説版

The Witness for the Prosecution

アガサ・クリスティ著

小倉多加志 訳

早川書房

1925年 雑誌にて発表

1933年 短編集「死の猟犬」に収録されて刊行

1953年 戯曲が初演

裕福な年配女性を撲殺した容疑で逮捕された、容姿端麗な青年ヴォール。

ヴォールの弁護をすることになったメイハーン氏の視点で語られます。

被害者の遺産は

もっとみる
読書  青列車の秘密

読書 青列車の秘密

アガサ・クリスティ著

嵯峨静江 訳

早川書房

パリのいかがわしい一画にあるアパート。
その一室で、非常に高級なルビーの売買が行われるところから始まる長編作品です。

アメリカ人大富豪の父からこのルビーを贈られた一人娘のルースは、ロンドン在住。

ロンドンのビクトリア駅から列車に乗り、ドーバー港から船で北フランスのカレーに到着後、青列車ブルートレインに乗車。

ところが、カレーとニースを結ぶ、

もっとみる
読書  クルピエの真情

読書 クルピエの真情

アガサ・クリスティ著

嵯峨静江 訳

「謎のクィン氏」に収録

早川書房

アガサ・クリスティー作品の先入観を変える短編集「謎のクィン氏」の中から、本日は「クルピエの真情」をご紹介させていただきます。

神秘的な謎のイギリス人青年、ハーリ・クィン氏と、裕福な60代英国紳士サタースウェート氏が主な登場人物。
著者であるクリスティ自身が大好きだったシリーズです。

毎年ロンドンで年を越した後、1月に

もっとみる
読書 死んだ道化役者

読書 死んだ道化役者

アガサ・クリスティ著

嵯峨静江 訳

1929年

「謎のクィン氏」に収録

早川書房

アガサ・クリスティー作品の先入観を変える短編集「謎のクィン氏」の中から、本日は「死んだ道化役者」をご紹介させていただきます。

神秘的な謎のイギリス人青年、ハーリ・クィン氏と、裕福な60代英国紳士サタースウェート氏が主な登場人物。

クィン氏はふと現れ、直接探偵のような事は行なわず、何気ない会話で誘導し、サ

もっとみる
読書:二重の手がかり

読書:二重の手がかり

アガサ・クリスティ著

宇野輝雄訳

1923年

短編集「教会で死んだ男」に収録

早川書房

友人達をお茶に招いた資産家ハードマン氏。

コントラルト歌手とピアニストの演奏を聴き、宝石のコレクションを披露。

皆が帰った後、宝石が金庫から消えていることに気が付き、私立探偵ポアロとヘイスティングス大尉に調査を依頼します。

容疑者は、招待客の中の4人。

誰も怪しいと思っていない、逆に全員を怪し

もっとみる
ポアロのクリスマス

ポアロのクリスマス

・アガサ・クリスティ著

・早川書房

毎年クリスマス近くに刊行するよう執筆を続けた、晩年のアガサ・クリスティ。

出版社が「クリスマスにはクリスティを」というキャンペーンを行っていたそうです。

「ポアロのクリスマス」は、意外ですがアガサ・クリスティの長編作品の中で唯一「密室殺人」を扱った傑作と言われている作品です。

高齢の富豪シメオンは、
息子達とその妻、1度も会ったことのない孫娘にクリスマ

もっとみる
ハロウィーン・パーティ

ハロウィーン・パーティ

・アガサ・クリスティ著

・早川書房

「リンゴの木荘」というお屋敷で、夜に行われたハロウィーン・パーティ。

招待された推理作家オリヴァ夫人に、13歳の少女ジョイスが「殺人を目撃したことがある」と言い出します。
その後事件がおきてしまうのですが…。

オリヴァ夫人が直ぐに向かった相談先は、当然ですが、エルキュール・ポアロ宅。

「アップルポビング」、「スナップドラゴン」、「小麦粉切り」など、十代

もっとみる