マガジンのカバー画像

私の本棚

43
たまにする読書。その時感じたことや考えたことなどを綴ります。
運営しているクリエイター

2024年2月の記事一覧

誰かの靴を履いてみること

誰かの靴を履いてみること

やっと読めた。ブレイディみかこさん「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」を読了した。

と言うのも、高校生の頃、体育の授業でのこと。最初の5分、いつも先生の近況報告から始まった。その中で度々、この本を私達に薦めていた先生。

そしてその出来事を、数年経った今でもはっきりと覚えている私。

体育は苦手だったものの、その先生のことは苦手ではなかった。だからか、私は結構、その先生の話を聞くことが

もっとみる
モネが過ごした時間や記憶を、鑑賞することで受け取っている

モネが過ごした時間や記憶を、鑑賞することで受け取っている

モネを摂取したい。

―表現が正しいのかは微妙だけど、読了後にそんなことを思った私。

それはつまり、

美術館でモネの作品を心ゆくまで鑑賞したい、味わいたい。

そういう意味だ。

原田マハさんの「モネのあしあと」を読んでいる最中、私には思い出したことがある。

それは昨年、一人旅と題して訪れた、香川県直島の美術館のうちのひとつ、地中美術館。

そこで見た、モネの連作である「睡蓮」を見た時の感動

もっとみる
学びに行くのがやめられない読書

学びに行くのがやめられない読書

「バナナの魅力を100文字で伝えてください」と言うタイトルを目にした時、私の読書センサーが、びびっと作動した。

それから数年と言う時を経て、先日。図書館で対面を果たし、先程、小一時間で一気に、読み終えてしまった。

さて、連日読書の話で恐縮ではあるものの、今日も、読んでいて私の心に響いた箇所を2つ程、引用させていただく。

つまりこれらをまとめると、

一旦は「伝わらないこと」を前提にして相手に

もっとみる
小説を読んで取り戻した、心の余白

小説を読んで取り戻した、心の余白

麦本三歩の好きなもの、読了。この本を一言で表現すると「麦本三歩の好きなものが詰まった一冊であり、三歩の言動が愛くるしくて、いちいちニマニマしながら読んでしまう」。そんな本であるように、私には感じられた。

読点つけなければ一言だろうと言う私の勘違いから、一文がやたらと長文になってしまったのは、ご愛嬌。

さて三歩の言葉の中でも、特に私の心にズドーンと響いた一節を、ここでは特別にご紹介。

誰かの言

もっとみる