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地方起業で自治体をパートナーにする方法

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#起業

「ふるさと起業家支援プロジェクト」を活用する

「ふるさと起業家支援プロジェクト」を活用する

「ふるさと起業家支援プロジェクト」って、ご存じですか?

総務省が、ガバメントクラウドファンディング(GCF)に取り組む自治体に、財政的支援をする制度です。

(出典:総務省HP)

近年、自治体側もこの支援に期待して、様々なプロジェクト型ふるさと納税に取り組んでいますね。

■GCFってなに?という方は、こちらをどうぞ。
https://www.furusato-tax.jp/gcf/

ふるさ

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地方に住み、自治体と働くということ⑮ ~個人が自治体から業務を請負うまでのストーリー

地方に住み、自治体と働くということ⑮ ~個人が自治体から業務を請負うまでのストーリー

現在発売中のTURNSで興味深い記事があったので、ぜひ紹介させていただきます。

はじまり埼玉県秩父郡横瀬町にある、小さな保育園「タテノイト」。

開設したのは、大学で地球惑星科学を研究していた舘野さんご夫婦。研究者という職業柄、転勤が多かったけれど、娘さんが生まれてから社会のありように目が向き、教育問題に関心を持つように。

多くの保育園を視察する中で、管理型教育に疑問を持った舘野さんは、娘さん

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官民協働提案事業は、ステージを数段上げる必要がある。

官民協働提案事業は、ステージを数段上げる必要がある。

お恥ずかしながら、三菱地所がベンチャーのアクセラレータープログラムをやっていること、知りませんでした。

『スタートアップとの実証実験に取り組もうとするも、思いの外連携できるパターンがない』という、アクセラレータープログラムにありがちな失敗を回避するために、地所の各部署が抱える課題を起点とし、それらの部署との協業を前提とした選定が行われる、という点は実に学びが大きいです。

以下のコメント(リンク

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地方に住み、自治体と働くということ⑭ ~ご縁をつなぐために必要なのは「勇気」

地方に住み、自治体と働くということ⑭ ~ご縁をつなぐために必要なのは「勇気」

大学や仕事で地元を離れた人が、40代で地元に戻ると楽しいらしいです。地元に残って役所や家業を継いだ元同級生たちが、地域の主要メンバーになっていて、バリバリと地域をけん引しているからだそう。

先日、10年来の友人が30代後半にして家業を継ぐために実家に戻ったので、いろいろと話を聞いてみたところ、やはり同じことを言っていました。曰く、「元同級生が市役所に入ってて、それなりの役職についている。まちづく

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地方に住み、自治体と働くということ⑬ ~スタハ東京がとにかくすごい件

地方に住み、自治体と働くということ⑬ ~スタハ東京がとにかくすごい件

東京都が開設した「TOKYO創業ステーション」、略してスタハ東京。とにかく素晴らしいんです!!

何が良いかって、スモールビジネスでの起業を考えている人に対するサポートが手厚すぎ!東京の丸の内と多摩の2拠点あり、メンバー登録は誰でも無料でできます。登録したら打合せスペースやコピーなどのファシリティ、書籍など各種サービスが使える都心一等地に通い放題という。。。

また、起業経験あるコンシェルジュが常

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私は、自治体のパートナーを生み出す人でありたい。

私は、自治体のパートナーを生み出す人でありたい。

私は常々、自治体の業務委託の質を落とし、意思決定を骨抜きにしているのは、コンサルの力不足なのだと思っています。

端的に言うと、行政の仕事を稼ぎの手段とみなしているだけの企業や、地域を良くすることに対して委託費以上のインセンティブがない企業は、地域課題のコンサルをやってはいけないと思うのです。

なぜなら、当事者ではないから。
失敗しても、誰かのせいにしてしまえるから。

発注者が決めてくれないか

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地方に住み、自治体と働くということ⑫ ~地域起業のテーマ探し

地方に住み、自治体と働くということ⑫ ~地域起業のテーマ探し

前々回の記事で、地域ブレーンの重要性について書いていたので、今回は地域ブレーンのタイプを分類してみようと頑張ったのですが・・・。
あまりうまく分類できなかったので、もうちょっと考えてみます。

ということで、今日は「地域起業のテーマ探し」について書いてみたいと思います。

1.起業とは付加価値を生み出すこと。その方法は?この記事は、都会で仕事をするビジネスパーソンを想定して書いています。なので、テ

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地方に住み、自治体と働くということ⑪ ~地域のブレーンを育成するには

地方に住み、自治体と働くということ⑪ ~地域のブレーンを育成するには

「なぜ地方自治体は全国で同じことをやるのか〜皆で同じことをやると確実に失敗するメカニズム〜」という記事が、最近の自分の中でのホットトピックです。

これを読んでいて感じるのは、「地域には、自治体のブレーンが少ない」という事実。

まちづくり計画などは、外部のシンクタンクやコンサル会社に発注することが多いのですが、これが曲者。

政府が全国に普及させたい制度などを、補助金を出して政策的に誘導するので

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地方に住み、自治体と働くということ⑩ ~BtoGビジネスの特徴

地方に住み、自治体と働くということ⑩ ~BtoGビジネスの特徴

前回の記事で「稼ぎのモデル」の大切さをお伝えしましたが、行政を相手にする場合は普通のビジネスと勝手が違うことが多いので、そのあたりを少し詳しく説明したいと思います。

BtoB/BtoCビジネスとの違い行政を相手にするビジネス(BtoG)の最大の特徴は、「行政サービスは独占マーケット」であり、「対価が税金で支払われ」、「多くのプロセスが法律によって厳格にルール化されている」ことです。このため、もし

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地方に住み、自治体と働くということ⑧ ~「前向きな利己主義」の大切さ

地方に住み、自治体と働くということ⑧ ~「前向きな利己主義」の大切さ

地方の担い手が足りないという話を耳にします。また、人口増加のため子育て世代を誘致して人口増加を実現した地方都市もあります。

でも、実は地方から都市への人口流出は10~20代女性が最も多いって、知ってました?地方都市の女性蔑視的な風習、女性が希望する就労場所の少なさなどが相まって、仕事を選ぶタイミングで都市に流出するようです。

そのような問題を直視せず、カンフル剤的に子育て世代を誘致しても、そこ

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地方に住み、自治体と働くということ⑦ ~そのクラウドファンディング、必要ですか?(3)

地方に住み、自治体と働くということ⑦ ~そのクラウドファンディング、必要ですか?(3)

前回までで見た通り、クラウドファンディングの世界はまさに群雄割拠。M&Aを繰り返しながら、それぞれのサイトが独自色を打ち出し、個人や中小企業の新たなチャレンジに資金を提供しています。

この波に乗らない手はない!
さっそく申し込んでみるか!!

・・と前のめりになる前に、少し深呼吸を。

あなたの事業に、必ずしもクラウドファンディングがマッチしているとは限りません。その理由を、以下で見ていきましょ

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地方に住み、自治体と働くということ④ ~自治体の担当部署に提案する

地方に住み、自治体と働くということ④ ~自治体の担当部署に提案する

自治体と仕事をするって、ハードル高いですよね。そもそも、どうやって自治体職員にコンタクトを取ればいいの?拒否されない?怪しまれない??怖いよ!!・・・という声が聞こえてきそうです。

実は地方都市に住んでいたら、自治体職員の方と知り合う機会はたくさんあります。地域活動などに参加して自治体職員の方とのネットワークを作ったうえで、自分ができること、自治体と一緒にやりたいことを小出しに提案していく、とい

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地方に住み、自治体と働くということ③ ~個人への発注事例をご紹介

地方に住み、自治体と働くということ③ ~個人への発注事例をご紹介

では実際、どんな業務が自治体から個人に発注されているのでしょうか。

NJSSという落札情報サービスによると、落札者が「個人」となっている案件は5万件近く。その中でも、私が見ていて面白い、個人起業の可能性がある、と感じたものをいくつか紹介してきますね。

金額の多い・少ないはありますが、具体的なイメージを持っていただきやすいよう、2019~2020年に個人が業務を受託した案件のなかから、「能力や資

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地方に住み、自治体と働くということ② ~パイの奪い合いではなく、パイそのものを増やす

地方に住み、自治体と働くということ② ~パイの奪い合いではなく、パイそのものを増やす

前回、少し大風呂敷を広げてしまいましたが、まずは自分が書けることを少しずつ出していきます。そこで今回は、自治体からどんな仕事が発注されているかを知るために、自治体の業務委託のくくりをお伝えします。

業務発注のくくり業務の種類は主に、時間とノウハウを提供する「業務」、完成品を納入する「物品」、完成品の製作を請け負う「請負」の3つに分かれます。

身近な例を挙げてみますね。これらの区分は自治体によっ

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