記事一覧
13 抑うつ症状の回復の順番 ー笠原説の検証ー
#1 抑うつ症状の回復 -笠原の理論- うつ病が回復にともなって抑うつ症状は消失していく。しかしすべての抑うつ症状が同時に消失するわけではない。早く消失する抑うつ症…
11 抑うつ症状がDS分布を示す仕組み
#1 抑うつ症状の分布はDS分布をしめす 以前のnoteでも述べたが、大規模集団において抑うつ症状はDS分布にしたがう。今回はなぜ抑うつ症状はDS分布にしたがうのか、説明…
8.大規模データ研究のススメ
前回の話はこちら。 https://note.com/memantine2000/n/n816fd9c8ace9 本題からは少し外れるが、今回は大規模データ分析の良さや留意点について説明したい。大規模データ…
6.なぜ抑うつは指数分布に従うのか?
前回の話はこちら。 https://note.com/memantine2000/n/n253ad83e88e5 今回はなぜ抑うつスコアが指数分布に従うのかについて述べる。ちなみに分布の数理パターンはその仕…
5.総スコアの数理パターンの再現性
前回の話はこちら。 https://note.com/memantine2000/n/n03bae4d763d0 前回は抑うつ評価尺度の総スコアが指数分布に従うことを述べた。今回はその再現性について説明する…
4.抑うつ尺度の総スコアは指数分布に従う
前回の話はこちら。 今回は、抑うつ評価尺度の総スコアの数理パターンの話です。 #1 抑うつスコアの分布の数理パターン K6という抑うつ評価尺度のデータを用いて、抑…
3.ポジティブ感情の分布のパターン
前回の話はこちら。 https://note.com/memantine2000/n/n686ebd7dc8e8 #1 ポジティブ感情の分布 前回のnoteでCES-Dの抑うつ症状はDS分布に従うことを説明した。ところ…
2 抑うつ症状の分布の数理パターン
前回の話はこちら。 https://note.com/memantine2000/n/naa0bac922637 今回は、抑うつ症状の大規模データを観察した結果、分布の数理パターンが見つかった話です。 #1 …
1.わからないことにルールを探す
#1 研究の紹介 私は精神科医であるが、その一方で研究もしている。かれこれ10年以上、抑うつの分布の数理パターンについて研究している。しかし残念なことに、このテーマ…
15.なぜ差異を探す研究が多いのか?
分布の研究をしていると気づくことがある。それは心理社会医学系では分布の数理パターンに興味を持つ研究者が少ない、ということである。実際、精神科医や心理学者に「一般社会の抑うつ症状はどんな数理分布に従うか?」と質問しても、「そんなこと知らない」と答える人が大半だろう。
分布の数理パターンはその現象の仕組みを反映する。つまり分布の数理をパターンが解れば、その現象の仕組みを理解できる。しかし、なぜか分布
7.なぜうつ病は増えたのか?
前回の話はこちら。
今回のnoteでは「時代とともにうつ病は増えているのか」という問題について考えてみたい。この問題を理解するには、最終的には分布の変化について知ることが重要になる。
#1先進国でのうつ病の増加
ご存じの方も多いと思うが、近年先進国ではうつ病で通院する患者が大幅に増加した。厚生労働省の調査によると日本では99年から2017年までの間にうつ病の通院患者が24万から97万へと約4倍
6.なぜ抑うつは指数分布に従うのか?
前回の話はこちら。
https://note.com/memantine2000/n/n253ad83e88e5
今回はなぜ抑うつスコアが指数分布に従うのかについて述べる。ちなみに分布の数理パターンはその仕組みによって決まる。つまり抑うつスコアの分布が指数分布を示すのはそういった仕組みが存在するからである。ではそれはどういった仕組みなのか説明したい。
#1 非時間軸の指数分布
指数分布といえば
5.総スコアの数理パターンの再現性
前回の話はこちら。
https://note.com/memantine2000/n/n03bae4d763d0
前回は抑うつ評価尺度の総スコアが指数分布に従うことを述べた。今回はその再現性について説明する。
#1 一般人口における指数分布の再現性
抑うつスコアの分布が指数分布に従うことについては、これまで日本で行われた二つの行政調査(保健福祉動向調査、国民生活基礎調査)、米国政府による三大行