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【私信】私との対話

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自己分析・思考の整理のために書かれた私の話。
運営しているクリエイター

#ましろさん

触れた言葉の熱さに火傷する

 手探りで言葉を集めている。集める力ができたことを実感しながら、今の私を生かす言葉を探している。気休めでもなく、誰からの優しさでもなく、心に刻まれるような、殻に篭った自分を打ち破るような言葉を。

 いつだって人は孤独で、誰よりも一緒にいるのは自分で、どうやっても逃げられない存在だ。他人に何かを求めたとしても、自分が自分でなくなるわけでもない。瞬きをしている間、自分を忘れているだけのこと。ただそれ

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輪郭のない世界

ぽたぽたと音がして気付いた。雨が降っている。
雨自体は思っていたよりしっかり降っていて、ベランダが濃い色に染まっていた。梅雨が来る。

ベランダの窓に目隠しシートを貼った。
雑貨屋で買った刺繍入りのレースカーテンは、気に入っているものの薄さが問題だった。二枚重ねて使っているものの、外の景色がぼんやりとわかる。布の性質上、伸び縮みもしやすい。結果、閉めても隙間ができる。そんな理由で、カーテンを開ける

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孤独と向上心

孤独と向上心

私の心の中では、向上心と孤独がよく一緒にいる。
孤独と手を繋いだ向上心が、前へ前へと歩かせながら、景色が変わっていく姿を孤独に見せた。
孤独はその度に、こんな世界があるのだと口にしてほとほとと涙を落として笑う。向上心はそれに安心して、また前へと歩みを進める。

それでも時々、孤独は進もうとする向上心の手を逆に引っ張り、なぜこの世界にいてはだめなのかと問う。どんなに違う世界を見ても、孤独は孤独のまま

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雪とともに溶けていくといい

雪とともに溶けていくといい

正直者が馬鹿を見る。
いつから自分を正直者だと思えたのだろうか。

真っ白な雪が視界を覆い尽くす。
冬の間にこんなに雪と触れ合うのは人生初だ。

何に抗って生きていたい?
何に抗わずに生きていたい?

私が私だと思えるためには何をしたらいい?
私の個性は一体何をもたらすの?

どうして愛はないと生きられないの?
どうして愛されないといけないの?
孤独はいつだってここにあるのに。

どうして死ぬこと

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違う人間だから

百聞は一見にしかずと言うけど。
本当にそうだと思った。

私が知っていると思っていたことは、
知るに留まったままで、理解しているとは言えない。
そして更に、見ただけでは経験をしたとも言えない。
なんて未熟な人間だろう。

自分を律していたいけど、周りにはノイズも多い。
先入観や立場というのは、人の本質を見失いがちになる。
人から与えられた責任や肩書きというものはとても目立つ。
私がどんなに白い布を

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この世界は、ざらついたグレーに染まる。

忘れられない言葉がある。中学3年の夏休みが終わる頃。私は母と一緒に学校へ行き、来客用の会議室に通された。教頭と学年主任と担任が長机に並んで腰掛け、私と母は向かいに座る。前期に登校拒否をした私の進捗と、後期をどうするのか、という話し合いの場だった。

学校側の言いたいことは簡単に予想できた。このまま後期も欠席が続くようなら卒業が難しくなる。もしくは高校へ進めなくなる。(中高一貫校のため)その上で一体

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本当の、一人きり

次から次へと景色が流れる車の中、私は助手席で窓の外を眺めていた。運転している人の存在を感じまいと外と自分の思考に潜り込んでいたかった。まだしばらくは目的地に着かないだろう。

高校卒業して留学から帰ってきたのに、新たな場所を探さないといけなかった。自分でやりたいと言った事が「逃げ」だったと認めざるを得ない。数年滞在するはずが数ヶ月で帰国して、もう何もしたくなかった。それでもどこかへ行かなければ。親

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地球はまわり、針は進む

地球はまわり、針は進む

本を読むか、音楽を聴くか、ドラマや映画を観るか。自分以外の誰かの人生を追わないと、私は私でいる理由が上手く見つけられなくなるのかもしれない。
いつだって自分ではない誰かになりたい。あの人みたいに、あの子みたいに。誰かに憧れていないと、私自身だけでは何も無い人になってしまう。自分を作り上げるのは、周りの世界だ。

いつの間にか守ることが下手になり、剥き出しのこころを持ったまま外の世界に出そうになる。

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願いとしぬこと

どんなに切に願いを持って掲げていても、その手に力が入らなくなり、涙が視界を覆い、自分の無力さに打ちのめされる。そんなことが人生で幾度となく訪れ、その度に私は歯を食いしばりながら道端で立ち尽くしてしまう。早く家に帰らなきゃ。

自分が持つ信念や願い、希望をどんなに口で語ったとしても、それはいつかへの期待であって、現実を生きているだけでは叶わないこともある。それに伴う行動や意思表示や、常にそれを忘れな

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内にあるもの、記憶と痛み

記憶とは厄介なものだ。
忘れたくないことほど零れ落ち、忘れたいことほどこびり付いて離れない。
時間が経てば薄れるはずのことも、なぜか体の中が痛むほどまでに。

たった今、私の目の前にいてくれる人が、直接耳の鼓膜を震わせ言葉を伝えているというのに。勝手に記憶から呼び起こされた過去の誰かの言葉が、私の脳内を駆け巡りキレイに掻き消してしまうのだ。

そのうち気にならなくなるよ。
自信がつけばどうってこと

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散りばめられた言葉たち(近況)

新しい部屋

地方に引っ越した。ワンルームから1LDKになったのに、家賃が下がった。最初こそ、あまりの広さにどうしていいかわからなくなるだろうかとも思ったけど、でもなんだかんだ慣れるもの。部屋の中を歩き回る、ということがとても有意義にできる空間ができた。対して大きな意味はないけど、なんだか気が楽なのだ。この部屋が自分の世界で、部屋の中でも自分の好きな場所にいていいんだ、とも思う。寝室と机が別の部屋

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この雨が止む頃に

ああそうか、と水溜りを避けながら思った。私は本当にひとりになりたかったのか。あの日部屋でうまく泣くことも出来ず、人に対して置いていた自分の立ち位置に違和感を感じ、別の居場所を求め、そして私は本当にひとりになった。この道、この街を歩く人は誰も私を知らない。誰に対しても背伸びをする必要はなく、今の私のまま「初めまして」と挨拶ができる。どんな自分でいても、それが私だと受け入れられるのだ。あの場所を離れる

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この部屋と私の関係。

この部屋と私の関係。

引越しの荷造りが終わった。(2021/06/28 07:14:46)
引越しは6時間後。今日は荷渡しのみで、夜はビジネスホテルに泊まり、明日現地で受け取り予定。

こんな記事書かずに寝ればいいのに。私もそう思うけど、あと1時間もすれば引越し業者に電話しなければならない。実はダンボールが足りなかった。前回の引越しよりダンボールの大きさが少し小さめだったからだろう。そして思い出せばもう10枚くらい多か

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私が私であるために

当たり前のことを大切にしたい。
自分が当たり前だと思っていることが、実はとても自分にとっての大切なこと・守りたいことなのかもしれない。だから自分の当たり前を守りたい。それが心穏やかに過ごせるヒントなのかもしれない。

ふるさとについて考えていた。
大体のイメージとしては、「自分が長く時間を過ごした場所、思い出深い場所がふるさと」になるものではないかなあと思う。
ただ思うところがある。長く時間を過ご

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