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哲学論考

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#文学

小説を哲学へ。

小説を哲学へ。

 まず、なぜこのような考察が可能なのか。それは本当のところ、小説で表現できること(伝えられること)と哲学でできるそれが同じだからである。(当然だが技法が違うのだから伝わるものは全く同じでない)してみれば我々には、突然だが[小説をする]という表現が可能なのである。
 とすれば、私が今から論じるべきは技法についてなのだからそれについて今からは述べることにする。すなわち、例えば我々は小説では同情するし、

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小説とは何か。

小説とは何か。

 まず、このことを論ずるにおいて断っておきたいのだが、私はここで小説を定義するというよりかは、小説とはこうであってほしいという[願望]を述べることのみをする。(押し付けがましく感じられるかもしれないが)
 さて。(率直に言うが)私の願望では小説は[人間なるもの]を専ら描写して欲しいのである。だからつまり、物語というものを主体とすることで[その登場人物]を描写することのみを私は嫌っている。そうではな

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芸術的文学とは。(美しい文章の探求)

芸術的文学とは。(美しい文章の探求)

 まず、この探求を軽易にするために乱文(駄文)とは何故そうなのかについて語りたい。(何となれば、課題が課題であるのは分からないことがあるからそうなのであって、つまりは何かそれに関する何かしらを知ること(分かること)によってその答えに至れるだろうし、加えて全く反対のことを考察するということはその問題の二面性を露わにするのであるから、つまりは万物に必ず備わっている、「長所と短所」といった反対の性質が露

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