mami wakao

言葉と心と空気について考える人。コピーライティング、詩、編集など。

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    汽水

    自然と人為が織りなす何気ない神秘、そしてそれらが気づかせてくれる普遍の真理を、写真と言葉で描写したアートブック 詩   若尾真実 写真  田野英知 装丁  古本実加 装画  平岡瞳 印刷  藤原印刷 2021年4月7日 発行 A5変型 80頁  上製本 
    4,070円
    汽水

記事一覧

WORKS&PROFILE

PROFILE 若尾 真実 | mami wakao 10歳から詩を書きはじめる。PR会社、企業広報を経て、2020年に独立。コピーライター・編集者として、企業やブランドにおける言葉と空気…

mami wakao
2年前
10

「ドライブ・マイ・カー」の美しいレトリックと本当の心。

「ドライブ・マイ・カー」のラストシーンを見て、もう一度最初から見たくなった人は多いと思う。私もその1人だ。 そもそも、アカデミー賞を獲ったからというミーハーな理…

mami wakao
2年前
59

「言葉」からこぼれ落ちた、たくさんのものたちを想像する。

言葉を生業にしているからこそ、言葉の力を人一倍信じている。 と同時に、「言葉の限界」も人一倍意識しているつもりだ。 言葉は人によって受け取り方が違う。だから、…

mami wakao
2年前
34

ムズムズする言葉について悶々と考える個人的連載をはじめてみます。

たいした知識もなく、長い文章があまり得意ではなく、書くことがすぐに億劫になってしまうのですが、自分の頭の体操として、あてのない思索の雑記として、この連載をはじめ…

mami wakao
2年前
14

「言葉に自分の本当の感情を込める」ということは、簡単に見えてとても難しい。

最近、とても丁寧に、健やかに、言葉を紡ぐ人に出会うことが多い。 わたしは、昔から文章を書くのが好きで、漢字にするかひらがなにするか、とか、どこで改行するかとか、…

mami wakao
4年前
34

「編集力」は、これからの時代に誰もが身につけるべき、人生の教養だなと思った話。

これからの時代、「編集力」が必要だ。というフレーズは、結構いろんなところで言われるようになりました。 実際、去年8月には、元「POPEYE」編集長の木下孝浩さんが、フ…

mami wakao
4年前
62

目に見えないものとの戦い、そして共存。

朝、起き抜けに、友達が毎朝インスタライブしてるラジオ体操に参加する。 近くの美しい緑道をランニングして、好きなカフェに立ち寄りテイクアウトしたお昼ごはんを近所に…

mami wakao
4年前
29

感受性を磨く。成長や拡大ではなく、ミクロな方向への進み方。

(前のブログからつづいております。) 本当の感情や感性を押し殺すことで、システマチックに生産をして、必要もない消費を促すことに精を出してきた社会が、終焉に向かい…

mami wakao
5年前
29

体験デザインのつぎ、「感情デザイン」(Customer Emotion)という考え方

が流行るか流行らないかはわからないが、そういう視点で仕事をしてみると良さそう、という話。 「感情の時代」が来る。 つまり、私たちはより五感に敏感になるし、快を求…

mami wakao
5年前
26

「感情の時代」。感情を抑えてきた不要なフタがなくなっていく時代。

しばらくnoteを書けていませんでした。たいしたことを書こうとするから、何も書けなくなるんだよなあ。オチがなくていいから最近肌で感じていることを文字にしていきたい。…

mami wakao
5年前
38

平成の次の時代をつくる、「ゆとり」的価値観

あと3ヶ月で平成が終わるらしい。 とはいっても、いつもはみんな西暦を使うのだし、急に役所の紙を記入するときに、あれ今平成何年だっけ、と思い出せないくらいには、た…

mami wakao
5年前
12

これからの時代に必要だと思う、「グラデーション」の思想(多様性編)

最近、男女とか先輩後輩とか仕事と遊びとかそういうものを、はっきりと切り分けることのナンセンスさを感じることが多い。 というか、そうすることで見えなくなるものが多…

mami wakao
5年前
21

あけまして、noteはじめてみました。

あけましておめでとうございます。 新年だし新しいことでも始めようと ひたすら先延ばしにしていたnote 始めてみました。 実は2年前くらい、LINE Blogが一般開放されたと…

mami wakao
5年前
25
WORKS&PROFILE

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PROFILE
若尾 真実 | mami wakao
10歳から詩を書きはじめる。PR会社、企業広報を経て、2020年に独立。コピーライター・編集者として、企業やブランドにおける言葉と空気のデザインに携わる。2021年、写真詩集『汽水』を出版。

PROJECT汽水

Poetry

WORKSENN

Copywriting

Editorial Direction

Communicati

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「ドライブ・マイ・カー」の美しいレトリックと本当の心。

「ドライブ・マイ・カー」の美しいレトリックと本当の心。

「ドライブ・マイ・カー」のラストシーンを見て、もう一度最初から見たくなった人は多いと思う。私もその1人だ。

そもそも、アカデミー賞を獲ったからというミーハーな理由で、ストリーミングも出たし、と興味本位で見た。もちろん、最後のシーンではぼろぼろ泣いたし、映像の美しさや俳優の演技にも感動し、全体としていい作品だなとは思った。でも、アカデミー賞で歴史的受賞を達成した理由がどこにあったのか、まだはっきり

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「言葉」からこぼれ落ちた、たくさんのものたちを想像する。

「言葉」からこぼれ落ちた、たくさんのものたちを想像する。

言葉を生業にしているからこそ、言葉の力を人一倍信じている。
と同時に、「言葉の限界」も人一倍意識しているつもりだ。


言葉は人によって受け取り方が違う。だから、言葉ですれ違いが起きる。これは言わずもがなだと思う。
でもその前に、そもそも人が何かを言葉にした瞬間から、言葉とその何かのズレは起こっている。



人は、思っていることや感じたことの一体何%を、言葉にできるのだろう?

という

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ムズムズする言葉について悶々と考える個人的連載をはじめてみます。

ムズムズする言葉について悶々と考える個人的連載をはじめてみます。

たいした知識もなく、長い文章があまり得意ではなく、書くことがすぐに億劫になってしまうのですが、自分の頭の体操として、あてのない思索の雑記として、この連載をはじめたいと思います。

編集やコピーライティングの仕事をしていると、どうもちょっとした言葉のニュアンスや、使い方や、そもそも・・・というところに引っかかり、なんだかムズムズして、暇になるとあれこれ考えているようなことも多い。

けれど、「はっ」

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「言葉に自分の本当の感情を込める」ということは、簡単に見えてとても難しい。

「言葉に自分の本当の感情を込める」ということは、簡単に見えてとても難しい。

最近、とても丁寧に、健やかに、言葉を紡ぐ人に出会うことが多い。

わたしは、昔から文章を書くのが好きで、漢字にするかひらがなにするか、とか、どこで改行するかとか、いちいち、そういうことにこだわってしまう。

もちろん、読む人の気持ちを考えて、伝わる文章になっているか、誰も傷つけないか、ということも考える。

けれど、それよりもっと大事なのは、自分の気持ちが織り込まれているか、だと、思うようになった

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「編集力」は、これからの時代に誰もが身につけるべき、人生の教養だなと思った話。

「編集力」は、これからの時代に誰もが身につけるべき、人生の教養だなと思った話。


これからの時代、「編集力」が必要だ。というフレーズは、結構いろんなところで言われるようになりました。

実際、去年8月には、元「POPEYE」編集長の木下孝浩さんが、ファーストリテーリングに引き抜かれて、ユニクロの『LifeWear magazine』を創刊し、11月には、元「暮しの手帖」編集長の松浦弥太郎さんが、『DEAN & DELUCA MAGAZINE』を創刊した。

そう、

ブランド

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目に見えないものとの戦い、そして共存。

目に見えないものとの戦い、そして共存。

朝、起き抜けに、友達が毎朝インスタライブしてるラジオ体操に参加する。
近くの美しい緑道をランニングして、好きなカフェに立ち寄りテイクアウトしたお昼ごはんを近所に住む友達と公園で食べる。

家のすぐ近くの八百屋さんと魚屋さんで買い物。今日もおじさんがおすすめしてくれた旬の野菜でおかずをつくる。

お花とハーブの苗も買った。部屋がどんどん緑化している。

満員電車にのることも、人混みの中駆け足で移動す

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感受性を磨く。成長や拡大ではなく、ミクロな方向への進み方。

感受性を磨く。成長や拡大ではなく、ミクロな方向への進み方。

(前のブログからつづいております。)

本当の感情や感性を押し殺すことで、システマチックに生産をして、必要もない消費を促すことに精を出してきた社会が、終焉に向かいつつある。というか、早く終わってくれ。

ものは溢れているし、もうこれ以上便利にならなくていいし、寿命も伸ばさなくていい。というか、そのうち勝手にAIは進化するし、人間のDNAに刻まれた探求本能よって科学も医療も発展する。

このままの社

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体験デザインのつぎ、「感情デザイン」(Customer Emotion)という考え方

体験デザインのつぎ、「感情デザイン」(Customer Emotion)という考え方

が流行るか流行らないかはわからないが、そういう視点で仕事をしてみると良さそう、という話。

「感情の時代」が来る。

つまり、私たちはより五感に敏感になるし、快を求めるようになる。

そんな時代に、プロダクトやサービスはどのようにデザインされるべきだろう?なんてことを考えてみる。デザイナーではないですが、石川俊祐さんが『日本人とデザイン』で「すべての人がデザイナーだ」と書かれている通り、仕事をして

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「感情の時代」。感情を抑えてきた不要なフタがなくなっていく時代。

「感情の時代」。感情を抑えてきた不要なフタがなくなっていく時代。

しばらくnoteを書けていませんでした。たいしたことを書こうとするから、何も書けなくなるんだよなあ。オチがなくていいから最近肌で感じていることを文字にしていきたい。

以前書いた「グラデーションの思想」の最後に、この思想が必要になるのは、これからが「感情の時代」になるからだ、みたいなことをちらっと書きました。そのことについてずっと考えていて、多分1記事では終わらないのですが、書き始めてみます。

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平成の次の時代をつくる、「ゆとり」的価値観

平成の次の時代をつくる、「ゆとり」的価値観

あと3ヶ月で平成が終わるらしい。

とはいっても、いつもはみんな西暦を使うのだし、急に役所の紙を記入するときに、あれ今平成何年だっけ、と思い出せないくらいには、たいして日常で意識することなんてない。元号なんてそんなものだ。

それでも「平成最後の〜〜」なんていう、エモいタグラインが流行って、こんなポテトチップスまで登場した。

そしてこの「平成最後のポテチ」のパッケージにまで、一番でかでかと書かれ

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これからの時代に必要だと思う、「グラデーション」の思想(多様性編)

これからの時代に必要だと思う、「グラデーション」の思想(多様性編)

最近、男女とか先輩後輩とか仕事と遊びとかそういうものを、はっきりと切り分けることのナンセンスさを感じることが多い。
というか、そうすることで見えなくなるものが多すぎるのだ。

「多様性」やら「働き方」について議論するときに、最近ちらほらいろんな人の話の中で聞こえてきている「グラデーション」というワードが、個人的にすごく気になっている。
少し話が散らばりそうなので、今日は多様性とグラデーションの話に

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あけまして、noteはじめてみました。

あけまして、noteはじめてみました。

あけましておめでとうございます。

新年だし新しいことでも始めようと
ひたすら先延ばしにしていたnote
始めてみました。

実は2年前くらい、LINE Blogが一般開放されたとき。
ファミセの行列に2時間くらい並んでいて暇すぎたという何でもない理由で書き始めたブログがちょっとだけバズって、デイリー1位になったり、芸能人も含むランキング30位までいったり、年間最も読まれた記事10位にランクインし

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