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手に入らないから綺麗ですか
もうすぐ初夏、ひんやりとした風に乗った
湿っぽい匂いを嗅ぐといつも記憶はあの日に遡る
瞬間的に
あ、この人とどうにかなっちゃうな。
と思う人に出逢ったことはありますか?
そうして大抵そうゆう人とは
どこかで必ず巡り会い、どうにかなってしまうのです
恋人。
それはとても大切で、愛しく、幸せな響きのはずで
無条件に共に時間をすごせる儚い約束でもあり
そして、手に入った瞬間に見劣ってしまう様で
透かすとそれは蒼色だった
溶ける様な空と海の境界線を見たのはこれが初めてだった
地元で見ていた日本海は
いつもどこか悲しい気持ちになるくらい、
切ない色だった。
真っ青というよりは、少し灰色に近く
波はどこか荒々しいけれどかっこよくて好きだった
東京にきてから、初めてみた太平洋の海
静かすぎる波はとろとろとして、光に反射した海は緑に近い様な青色で
透き通っていてたからか、
空との境界線がはっきりとは見えなかった。