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barano cookie


荻窪に引っ越して早くも2週間が経った
東京の西側は、想像していたよりも穏やかで静かであったかい街だ

中央線は快速電車がよく通る。
東京に来てしばらく経つが、まだ快速電車が通過する時の風圧には慣れずに、びくりとしてしまう。

そんな私だが、


近頃行きつけのお店が出来た
西荻窪にある「in the rough」というカフェ。

初めてそのお店に足を運んだ日
お店はゴルフセンターの下にあるので

入ってもいいのかな…?
と少し心配になった。

入り口の階段を降りて、小さなガラスのドアを開けると
明るく大きなカウンターからオーナーさんが笑顔を覗かせていた。
店内は北欧風の大きめな家具が並び、センス抜群のローカル雑誌や文庫本が揃い、ゆったりとした音楽が流れていた。



はじめは緊張したが、何度か通ううちにオーナーさんがこの場所について説明をしてくれた。

この場所は
・レンタルスペース(イベント等)
・シェアキッチン
・日替わり店長さんのお店
・地域の人の手作りお菓子販売
・カフェ
・コワーキングスペース
等、様々な役割を担う場所なのだそうだ。

様々な人が出入りするこの場所は、
地域の情報屋さんの様な役割を担っている様だ。
オーナーさんは荻窪、西荻窪に住んでいる方の色んな情報を知っていた。
美味しいカレーやさんを営むご夫婦のお話や、旅する喫茶店をされている方のお話、自家製酵母パンを販売する主婦の方も紹介して下さった。

自分が暮らすこの街に素敵なかたが沢山住んでいることを知り、何だかワクワクが止まらなかった。



私はいつもこの場所を、作業スペースとして利用させてもらうのだが、本当に居心地がよくついつい長時間利用している。
利用時間によってお得なセットメニューを用意されている
とても有難い。

オールデイ・3時間程・3時間未満に利用メニューは分かれている
それぞれ、の料金に合わせてカフェのメニューから食事と飲み物を注文する。利用料金のみという形ではなく、ご飯を食べる感覚で利用料の支払いができるのは何だか心地がいい。

長時間利用しても、疲れないこの場所の空気感。

スーツを着た方が会社に電話をしている事や、お子さんをつれた主婦の方がゆっくりご友人とお茶をしに来ていたり、ときには漫画家さんが原稿を書きに来ることもあるそう。各々が自由に過ごしていることがわかるので、安心してその場所にいることができる。

また、この場所では必ず新たな出会いがある。
カフェの中には小上がりの座敷スペースもあり、そこでパソコンをパチパチしていると色んな人が声をかけてくださるのだ。
今日は、靴職人さんだという女性とお話しをした。
フルオーダーメイドのその方の商品は本当に綺麗で見惚れてしまった。
その方は家がご近所で良くここに来るのだそう。
またゆっくり話がしたい。


東京に来て初めて、「馴染みの場所」が出来た私は
何だかほくほくとしていた。
知っている人が出来ただけで暮らしが少し楽しくなる。
人との出会いは、だから素敵なのだ。


オーナーさんは今日の帰りに
「これ、お店で売ってるクッキー。バラが入ってるんですって。よかったらどうぞ」と穏やかな笑顔で、お土産まで下さった。



家に帰って、またいきたいな〜と余韻に浸り、
少しおしゃれな器に盛った、バラのクッキー。
テーブルに並んだそれを見て
おうちの一角がカフェになった気分で、嬉しくなった。

口の中で解けたクッキーは
バターとお砂糖のまろやかな甘さが広がって
幸せな味がした。

是非、西荻に来た際は立ち寄って見てくださいね!

「in the rough ウェブサイト」
https://www.in-the-rough.com

「soccaシューズ」靴職人さんに教えてもらったウェブサイト
https://cerabo-kutani.com

天然酵母のパンとお菓子を作る山田さんのウェブサイト
https://kobopan.base.shop/


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