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学校の裏側

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教員から見た学校のあれこれをまとめています。学校のいいところ、悪いところ、先生たちの裏の顔も。
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2023年11月の記事一覧

読書量の謎

教員は、それなりによく本を読む生き物だと思います。もちろん、全然本を読まない先生もいます。それでも教員をやるには特に問題はありません。

本を読むかどうか、ひいては学び続ける姿勢があるかどうかは、もう人それぞれなのでなんとも言えませんが、
ただ、これが教科とはあまり関係ないところが少し面白いです。

体育の先生で、いつも本を読んでいる先生もいます。
国語の先生で、漫画ばかり読んでいる先生もいます。

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老いた先生たち

老いた先生たち

教員の年齢層は、はっきり二極化しています。
50代以上が非常に多い一方で、20〜30代も増えています。
40代の、いわゆる就職氷河期世代がすっぽり抜けている。

定年退職後も学校に残り再任用として、また、再任用終了後も非常勤として働くようなケースも多いので、60代、70代の先生もたくさんいます。
今では、再任用教員でも担任を務めたり校長を務めたりするケースもあります。

正直に言いますが、そうした

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教員は非正規雇用を望む

教員は非正規雇用を望む

学校の先生には、いくつかの雇用形態があります。学校によって呼び方は変わりますが、概ね三種類に大別できます。

①正規採用 専任
②臨時的任用 常勤講師(1〜3年くらいごとの契約 仕事内容は①と同等)
③非常勤講師(1年ごとの契約 仕事内容は授業や初任指導のみ)

教員を志すというと、ほとんどは①の正規採用を目指すことを意味します。
採用試験に通らなかった場合、②や③の選択肢が浮上し、それらを経験し

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「いい先生」の正体

「いい先生」の正体

どの学校にも、「いい先生」「悪い先生」はいます。この「いい」「悪い」の厄介さについて。

僕がこれを「厄介」と言うのは、「いい」「悪い」の意味が視点の違いによって変わるがゆえです。今回は、これらの言葉が持つ意味を、視点別に考えてみます。

生徒にとって「いい先生」

条件の例を挙げてみます。

数ある要素の中で、僕が特に問題に感じているのは、「授業がわかりやすい」です。

現代の教員が授業でやるべ

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教員×長期育休=最強

教員×長期育休=最強

現在、二度目の育休(一年半)中の男です。
タイトルの通りですが、軽く補足しておきます。

まず、学校における仕事の分担は年度ごと、一年単位で決まります。
そして、ほとんどの仕事が「繰り返し」です。

つまり、
年度単位であれば、一年間(もしくは二年間)まるまる育休を取ったとしても、次年度、何事もなかったかのように仕事に戻れるということです。そこに男女差はありません。

たとえば、前年度に一年生の担

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教員から見た部活の闇

教員から見た部活の闇

個人的に、学校の仕事で最もギルティだと思うのは、
圧倒的に「部活動顧問」です。
部活の顧問さえなくなれば、病んで休職する人も半減するのではないかと思うくらい。

あなたは、学生時代、何部に所属していましたか。

顧問の先生は誰でしたか。

どの部活にも、必ずいる顧問。
生徒から見ると、一人の人間というよりも、どこか設備の一部のようにも感じられる顧問。
保護者にとっては、どれだけ自己犠牲してくれるか

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