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ぼくらのフェミニズム

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記事一覧

「膣オーガズムという神話」(Anne Koedt:1970)

「膣オーガズムという神話」(Anne Koedt:1970)

 こんばんは。夜のそらです。この記事は、わたしがラディカルフェミニズム運動について調べたことをまとめているシリーズの一部です。

この記事をTERF(トランスジェンダーを差別・排斥するフェミニスト自認者)やアンチフェミ男性が読むことを禁止します。記事のリンクを共有することも禁止します。今すぐ立ち去りなさい。恥を知れ。

 今回の記事では、コート(Anne Koedt)が1970年に書いた「膣オーガ

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インターセクショナリティ〜カテゴリー化からの決別〜

インターセクショナリティ〜カテゴリー化からの決別〜

[キーワード] #インターセクショナリティ #フェミニズム #差別

最近のVOGUEはファッション誌の既存の枠を超えて、フェミニズム・人権について積極的に発信していていつもその記事を楽しみにしています。

先日、ちょうど取り上げたいと思っていた「インターセクショナリティ」について分かりやすい記事がありましたので、ご紹介したいと思います。

「インターセクショナリティ」という言葉は2010年代

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男はなぜ『アナと雪の女王』を見てもやもやしたのか

※このコラムは、『アナと雪の女王』の結末まで含むネタバレに言及しています。未見の方はあらかじめご了承ください。

* * * * * * * * * *

『アナと雪の女王』は、表層の物語の下に、「ジェンダー的抑圧」という裏コードが走っていることに気付けるかどうかで、作品のおもしろさや革新性ががらっと変わる映画です。

(1)女性は成長するにつれて「理想の娘」というジェンダーロールを押し付けられて

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メンズメイク入門の入門|週末セルフケア入門

メンズメイク入門の入門|週末セルフケア入門

メンズメイクってなんですか? メンズメイクの話をします。知識ゼロから始めて、一ヶ月間続けました。めちゃくちゃ楽しいです。セルフケアになる。そして、顔はメディアであり、メイクはメッセージであると気づきました。

 これまでメイクをしたことはありませんでした。とにかく分からないことだらけ。中学生くらいのときに、洗顔料と整髪料を使い始めてから、たいして知識が更新されていなかった。だからこの記事は、基本的

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わたしたちはジェンダー・ステレオタイプに慣れすぎている

(四本裕子:東京大学大学院総合文化研究科准教授)

わたしたちはジェンダー・ステレオタイプに慣れすぎている (四本裕子:東京大学大学院総合文化研究科准教授)

社会の刷り込みが人のパフォーマンスに与える影響を、社会心理学者が解明した『ステレオタイプの科学──「社会の刷り込み」は成果にどう影響し、わたしたちは何ができるのか』。本書の発売に合わせ、身近なステレオタイプは日々の仕事や生活にいかに影響し、わたしたちは何ができるのかを考察する。今回は認知神経科学、知覚心理学を専門とし、ジェンダー平等に向けて尽力する四本裕子さんが語る。

紙と筆記用具を用意してくだ

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⑧ 長年の呪いが解け、やっと人生が動き出したっぽい笛美。

⑧ 長年の呪いが解け、やっと人生が動き出したっぽい笛美。

前回、「日本型雇用」システムの長所と短所を知り、女性にかけられた呪いの存在に気づいた笛美。

●日本にも気づいている女性はいた!

帰国した私は、日本のジェンダー差別について、
だれかと話をしたいと思いました。
日本人に言うのは怖かったので、
外国人に言ってみたりしました。

外国人や外国に興味のある女性は、
日本のジェンダー意識の低さに、
問題意識を持っているようでした。

でも多くの人は興味を

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⑦ 日本型雇用を調べ、女性の生きづらさの謎がとけた笛美。

⑦ 日本型雇用を調べ、女性の生きづらさの謎がとけた笛美。

前回、女性の地位がやたら高い異国の地で、衝撃を受けた笛美。

なぜ、こんなに日本と違うんだろう?

いろんな本を読み漁り、出会ったのが日本型雇用について書かれた本でした。

日本型雇用、終身雇用制度は、
専業主婦のいる男性を前提とした
働き方だということを知りました。

いや、知ってはいたのですが、
それと自分の人生が
ちゃんと繋がっていなかったのです。

男性が家庭を維持するのに必要な
家事、育

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⑥ 異国の地で、女ではなく人間として生きられる幸せを知った笛美。

⑥ 異国の地で、女ではなく人間として生きられる幸せを知った笛美。

前回、#metoo運動を遠い世界のこととして眺めていた笛美。

もう一生、結婚も出産もすることもないと思い、
しばらく外国に行くことにしました。
そこは日本より女性の地位が
はるかに高い国でした。

まず驚いたのは、
長距離バスやトラックの運転手が女性
だったこと。
営業スマイルはしないけれど、
気まぐれに心からのスマイルをする人たちでした。
夕方のスーパーには子連れのお父さんが
溢れかえっていま

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④ 「幸せそう」な専業主婦を妬みバカにした愚かな笛美。

④ 「幸せそう」な専業主婦を妬みバカにした愚かな笛美。

前回、20代で婚活を始め、世間に認められる女の人生を歩もうと格闘するも、疲弊しきった笛美。

●仕事をするほど女の価値が下がる

婚活でも自信を失いましたが、
一番しんどかったのが、
私のような仕事人間は
「女性としての価値が低い」と
社内外の男性に
繰り返し言われたことです。

私は自信もなかったので、
それは真実なのだろうと思いました。

大きな成果を上げて祝福された日も、
私の胸の中はヒリヒ

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