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#小説

小説の書き方

前書き:皆さまはじめまして、くりぃむしちゅぅという者です
名前はいっぱいありますが、まずはそのうちのひとつ、くりぃむしちゅぅという名前だけでも覚えて帰ってください
「い」と「う」は小さいやつですよ
さて、まず私が誰なのかと言いますとですね
ここに書くとめんどいので履歴書みたいなものを作ってみましたこちらです(別に読み飛ばしてくれていいです)

名前 くりぃむしちゅぅ 性別 男
   夜桜賢伸   

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【ショートショート】わたしがナスを嫌いな理由 (3,691文字)

【ショートショート】わたしがナスを嫌いな理由 (3,691文字)

「先輩ってどうしてナスが嫌いなんですか?」

 休日、後輩と中華ランチをしたときのこと。酢豚定食を頼んだわたしに、麻婆茄子定食を頼んだ後輩がおかずのシェアを申し込んできた。わたしはナスが苦手だったので麻婆茄子はいらないけど、酢豚を少しあげるねと答えた。すると、不思議そうに尋ねられてしまったのだ。

「どうしてと言われても、嫌いなものは嫌いなの」

「アレルギーですか?」

「ううん。そういうんじゃ

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【短編小説】カニ食い夜行

【短編小説】カニ食い夜行

空一面に雲がかかり、夜空には星も月もない。
夜雲の下には、山のかたちの真黒なかたまりがいくつも連なっている。

山間を縫って、高速道路のオレンジの電灯が、ゆるやかにカーブしながら伸びる。

大きなトラックが、夜の静寂を壊しながら高速道路を走っている。10mほどのコンテナを積んだ長距離トラック。ひとつのタイヤは熊ほども大きい。

運転席には、襟のよれた青いポロシャツを着た中年男。髪は短く刈り上げられ

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創作大賞2024 | ソウアイの星⑬

創作大賞2024 | ソウアイの星⑬

《最初から 《前回の話 

(十八)

 家を飛び出した。わたしは早足で歩いた。急ぐ理由はない、ただ、動揺から激しく鳴る心臓の音が不快で、それをかき消したかった。
 途中から小走りに夜の吉祥寺駅を目指した。駅に着くと、今度はその明るさに怯んで、逃げるように井の頭公園へ向かった。時刻は夜の九時を少し回っていた。
 歩きながらポケットからスマートフォンを取り出し、華に電話をかけた。幸い華はすぐに着信に

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【小説】愚。#5

【小説】愚。#5


前回高慢と勃起、そしてウィンク
 瞬きの回数が異常に少ない人間ってのがいてこの山空、新入社員の山空、具田にちんこのサイズを尋ねられて無視した山空もまた、極めてまばたきの少ない男であった。

 給仕係のばばあを怒鳴りつけて後、暫時睨み合ってからこっち、一気に空気の重さが増した社員食堂の片隅で贋造は山空と対峙し、無言無表情の新入 社員の顔面を見つめている時に気付いたその瞬きの少なさ。
 もはや贋造が

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