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業務用(プロフェッショナル向け)機器の技術を核に民生用機器にも別格の性能持たせている会社 その1.3 私の推したい会社 当たり前過ぎて意識しなくなっていること 

 私の推したい会社は、業務用(プロフェッショナル向け)機器の技術を核に民生用機器にも別格の性能持たせている会社です。

 その理由を一言で言えば、業務で使われる程最先端で信頼性が高い技術を民生用に昇華して日々の暮らしの中に活かせるからです。

 具体的には例えばソニーさん。

 その1.0では民生用の製品は皆さんの染みの少ない放送業務用制作機材に絞ってご紹介し、今後の期待感まで吐露させて頂きました。その辺りはこちらをお楽しみ下さい。

 如何でしょうか。街で見かけるソニーさんの製品とは全くの異なるプロフェッショナル向けの機能美を感じる製品群って素敵ですよね。
 このとんでもない高価な業務用製品向けの技術が民生用にもフィードバックされていると思うと、何かお得感を感じませんか?
 というオチでした。

 その1.1はソニー・インタラクティブエンタテインメントグループさん。研究所が手掛けた際物(きわもの)を民生用、しかもゲーム機という最も大衆ウケするプラットフォームにというお話でした。

 その1.2は、ソニーさんとCBSソニー(ソニー・ミュージックスタジオ)さんの話です。ソニーさんの民生用製品を元に、ソニーさんとCBSソニーさん(ソニー・ミュージックスタジオ)さんが業務用製品を共同開発され、余りの好評のためにその業務用製品は、今ではまるで民生用製品の様に販売されているという珍しいお話でした。

 今回は、業務用の可搬型テープレコーダーが、私的な演奏会や鉄道·自然等の生録音のニースに応える形で民生用製品に仕立てられ大ヒットしたというお話です。その名はソニーさんの

カセットデンスケ

 生まれて初めて手に入れた自分専用のオーディオ機器でした。中学生なりたての私には、ソニーさんの可搬型カセットテープレコーダーの愛称って感覚でした。

カセットデンスケこと
SONY TAPECORDER TC-2850SD

業務用の無骨なオープンリールものとは別次元の
機能美が私の心を捉えました。


 そもそもデンスケとは、取材用可搬型テープレコーダーの商標です。ソニー(現:ソニーグループ)さんにより1959年に登録された(登録番号第543827号)登録商標です。元々はカセットテープではなく、オープンリールのテープを使っていました。下の写真にある様な最先端の業務用で、貴著な代物でした。

 デンスケの歴史を概観するにはこちらが詳しいので、宜しければ是非一度ご覧になってみて下さい。

 デンスケ (録音機)

 そもそも「デンスケ」という名前自体面白いですよね。昭和の雰囲気タップリ。

 私自身今回の事前調査で初めてその名前の由来を知ったのですが、それまでは昭和のお茶の間のお笑い芸人として人気者の

デン助さん

だと思っていました。下の松竹映画さんの写真の方の眉毛とめだまを強調した顔が、オープンテープの送り出しと巻取りのリールみたいで、街中を颯爽と歩き回り話題を振りまいていくイメージが、中学生の私にはしっくり来ていたのでした。(笑)

 因みにデン助(大宮デン助) さんとは喜劇俳優・大宮敏充さんが戦後に演じたキャラクターのことです。またはそれに由来する彼自身の通称でもありました。

デン助(大宮デン助) さん
如何にも昭和のお笑い芸人さんらしい…

この色使い、フォント、配置、キャラクター達、その構図…
もう今とは別世界の面白さ…

 その辺りはこちらが松竹映画さんの公式ページにありましたのでご紹介させて頂きます。

 しかしその名前の由来はデン助(大宮デン助) さんとは直接は関係ない様です。

 そもそもデンスケとは…

 デンスケ賭博(伝助賭博)の略とのこと。路上で行われた組織的ないかさま賭博の総称とは…何とも怪しい(笑)。サクラに賭けを持ちかけて勝たせ、それを見た見物人を負かせて賭け金を奪うものなんだそうです。正に時代劇に出て来そうな典型的な詐欺かと。その賭博の名前の由来には諸説あるようです。

①刑事さんの名前
 1935年に宇都宮競馬場前の路上で行われていた、円板上を回る針の出目を当てさせる「ドッコイドッコイ」または「ぶんまわし」の手口を見破り検挙したのが栃木県警察の刑事・増田伝助であったという説

②仮設の台
 移動設営できる台のことを符牒で「デンスケ」と呼んだことからとする説

③デンスケ という漫画の名称
 横山隆一さんによる4コマ漫画。

などがあるそうです。デンスケの手口には上記のほか、紙を丸めた小さな玉を使う「モミダマ」、将棋などがあったとのこと。イヤハや

昔は酷かった

ついていけない世界。

 話は戻って、ソニーさんの携帯型録音機の商標名の

"デンスケ"

 もとは肩掛け型オープンリールレコーダー全体を指す俗称だったそうで、由来は上記③の“デンスケ”という4コマ漫画の主人公が作中で用いたためと言われているそうです。
 また、四角い筐体内でテープが回る様子が上記①の「ドッコイドッコイ」に似ているためとも言われているそうです。

 その辺りはこちらをご覧になって下さい。

 何れにせよ昭和らしい名前の由来ですね。そんな怪しい名前をソニーさんが選んだというのもある意味で大らかな時代、雑な時代?を彷彿とさせます。

 そんな由来など全くの知らず1970年代の生録ブームを牽引した業務用のオープンリールデンスケを民生用に昇華し、ある意味でオール・イン・ワンの憧れのカセットレコーダー
SONY TAPECORDER TC-2850SD(カセットデンスケ)
を手に入れたのでした。
 マイクアンプ、カセットテープレコーダー、モニタースピーカー、ヘッドフォンアンプと正に全部載せ。しかも商用電源だけではなく電池でも動くので、例えば電車の中でも最高音質の音楽が楽しめたのです。

 当時は未だウオークマンすら世の中に無かった時代。

 因みにウオークマンって知ってます?
こんな感じが初号機。カセットデンスケに比べて圧倒的に小型でカセットテープを入れて屋外で音楽を楽しんだのです。録音は出来ない再生専用機でした。

ウオークマン 初号機
可搬型カセットテーププレイヤー


 話はまた戻ってカセットデンスケ。その最高音質の音楽を楽しむ為のモニターヘッドホンもデザインからして美しかったのです。

モニターヘッドホン

中学生なりたての私はその機能美に感動しました

 昭和のデザイン

 美し過ぎてヤバい

 当時の雰囲気が良く描けている資料を2篇ご紹介しますね。是非一生に1度位はという感じで流し読みでも結構ですのでご覧になって頂ければと思います。

 以下はメイテックさんのサイト。

 以下はソニーグループポータル サイト。
 タイムカプセルから。

 ということで、業務用(プロフェッショナル向け)機器の技術を核に民生用機器にも別格の性能持たせている会社、ソニーさんが私の推したい会社の1つなのです。

蛇足
 カセットデンスケ、SONY TAPECORDER TC-2850SDネタはこちらにも有りまして、宜しければお楽しみ下さい。
 





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