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私は駿台予備校卒業生 その5 数学の藤田、中田、根岸先生の話 ~当たり前過ぎて意識しなくなっていること

数学の藤田先生、中田先生、根岸先生の話。

 1970年代中頃、私は駿台予備校の生徒でした。毎日、高校が終わると図書室に行き、そこから御茶ノ水まで通いました。夏休み、冬休み、春休みも自宅から講習会に通いました。
 同校には、個性あふれる講師の方々がいらっしゃいました。私の心を捉えた講師の方々は、皆入試のためではなく学究生活の礎としてというスタンスで授業を構成していらっしゃいました。

 今回は、数学の藤田先生、中田先生、根岸先生の話。
出会いは、研文書院の「大学への数学」シリーズです。


 私には数学のバイブル的存在で、厳選された良問を幾つかの別解を含めて丁寧に解き方を詳説していく構成でした。当時の参考書は、例題こそ詳細に書き下してあるものも存在しましたが、殆どは解き方はポイントだけ、酷いものは答えのみを掲載していました。

 執筆者の藤田先生、中田先生、根岸先生は皆さん駿台予備校の講師でした。以下に詳細な経歴などがまとまっていますので、読み物として楽しんで見て頂くのも一興かと。

 根岸先生の講座は高校卒業生クラスか、夏期講習などの担当講師をされていましたので、高校1·2年生頃は、専ら講習会の時を狙って授業を受けました。根岸先生が私には最もご縁がありました。正に書籍として愛用した「大学への数学」を授業として受けている感覚。50分授業で2問をじっくりと解きつつ解説が進みます。別解も含めて、考え方のアプローチをゆっくりと味わう感覚でした。試験問題を解くというよりは、それをネタに数学の使い方を学んだ気がしています。
 とても心地よい時間が流れました。本質を射た内容なので応用が効き、物理のツールとしての数学が、ツールの域を越えて私の頭の中に。

 楽しめる。

 後に分かったのですが、お3方とも物理学科卒業の物理屋さん。なのでプロトコルが合ったのかと思います。

 大学に入ってからも、上述の基礎理解力のおかげで、連続性を保って数学を楽しませて頂きました。

蛇足 
 余りにも大学での数学への連続性が高く、逆に大学に入ったんだというインパクトが全くありませんでした。(笑)

 プロトコルとは、通信における送受信の手順などを定めた規格を意味します。ここでは先生からの授業の説明の仕方や手順などが自分自身が受け取りやすい、自分の考え方に合ったものだったの意味です。


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