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介護で思ったこと、思うこと

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#介護

老親との付き合い方 ① 「施設」は禁句?

老親との付き合い方 ① 「施設」は禁句?

家の中のいろいろな事にも一段落付き、
母の気持ちの整理もついたのではと思えた
頃合いを見計らって、聞いてみました。

「近いうちに一度介護認定受けてみては?」

母からは即座に

「失礼な、私はまだボケていません」

と、想像通りのリアクション。
不快感を露わにしています。

介護判定=認知症判定 と誤解していることは
前から気づいています。

ただ私の父つまり彼女の夫は晩年認定を受け、
最後まで

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幸せな老後とは

幸せな老後とは

『「幸せな老後」を迎えるための準備
なぜ日本の高齢者は「不幸」なのか。』

医師の諸岡真道氏の提言をもとにした
特集記事を読みました。

⭐︎ アドバンス・ケア・プランニング

東京都医師会が挙げているACP
アドバンス・ケア・プランニング

次の7点にフォーカスして
自分が願う最期のあり方を家族と話し合い記録し
主治医に伝えておく。それの繰り返すことで
「幸せな老後」に備えましょうと提言されてい

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介護で思ったこと 11 ホスピス相談見学3

介護で思ったこと 11 ホスピス相談見学3

つづき

△ 短期入院できると知り一安心

「ご家族が介護で疲れた時など、
短期間お父さんを預かることもできます」

ホスピス見学時、緩和ケア外来の看護師さんが
教えてくれた短期入院制度。

とても心強いサポートがあると知ると、
在宅介護もますます前向きになれる。

そして自宅では
訪問診療のドクターはじめ医療スタッフさん、
訪問看護師さん、そしてケアマネさんが
連携を密に、力を合わせ
「自宅で過

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介護で思ったこと ⑩ ホスピス相談見学2

介護で思ったこと ⑩ ホスピス相談見学2

つづき

△ 緩和ケア外来で医師と面談の日

それまで一度も受診したことがない、
実家から車で20分ほどの総合病院。
そこにホスピス(緩和ケア病棟)がある。

面談予約の当日、初診受付を済ませ、
緩和ケア外来の医師と面談。
事前に渡していた父の医療情報提供書と
画像に目を通して待っていてくれたのは
初老の優しい目をした男性医師だった。
ゆっくりじっくり話した後、
看護師さんにホスピス病棟を
案内し

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介護で思ったこと ⑨ ホスピス相談見学1

介護で思ったこと ⑨ ホスピス相談見学1

親の面倒は看取る「覚悟」を持て、
信頼できる訪問診療医に巡り会えた。

万全の対策を講じ、
自宅で看取る心の準備はできた。

◎はずだったのに、、、

やはり心のどこかに
これから起きること、
未知なることへの
拭い切れない不安が
あったのだと思う。

◎最後の砦としてのホスピス入院

適切な言い方ではないとわかっている。
ただ日々追い詰められていたその頃の私。
緊急避難場所としてのホスピスを

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介護で思ったこと ④ 覚悟する

介護で思ったこと ④ 覚悟する

時系列ではないけれど、
親の介護を経験して、その時の感情、経験を
「介護で思ったこと」のタイトルで書き留めています。

突然始まった介護生活。
今回は「覚悟する」と心を強く持て
それでもこわごわ、右往左往しながら、
父を在宅で介護し、看取ったことの振り返り。

◎ 人生の覚悟

いつか必ずやってくる親の最期の日々。
その時は寄り添って行きたい、と
「覚悟」を私に持たせたきっかけが
今から10年以上

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介護で思ったこと③「年齢が病気」の続き

介護で思ったこと③「年齢が病気」の続き

晩年入退院を繰り返した父。

◎ なぜか夜間に急変

急に具合が悪くなるのが決まって夜9時以降。

訪問診療を受け始める前は
診断が確定、積極的治療はしないという今後の方針を
決めた大学病院に連絡していた。

「発熱など容態急変したときは、迷わず連絡してください。
その際、絶対まず救急車を呼ぼうと思わないで。
とにかく私たちに連絡をください
時間外であれば、救急外来に電話をしてください。」

と長

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介護で思ったこと②  年齢が病気

介護で思ったこと② 年齢が病気

晩年父親の通院付き添いで診察に何度も同席した。
大学病院で複数の診療科にお世話になっていて、
色んな科の専門医と話す機会があった。

長年お世話になっているある科の医師は
人間味のある、そしてさっぱりとした性格の中年男性。
付き添いが母から私に変わった初めての診察の時は

『あれ〜、奥さんどうしたの?具合悪いの?」

と心配してくれた。
彼とは父も相性がよく、楽しそうに話していた。

そして
「年

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介護で思ったこと① 未だに言葉を探している 

介護で思ったこと① 未だに言葉を探している 

少し前に父を見送りました。
もう少し頑張ったら90歳のお誕生日を迎えることができたのですが、
本人にはもうその気力もこの世への未練もなかったようでした。

去年お誕生日を家族でお祝いした時には、診断が確定していて、
「もう来年は無理かな」と本人は言っていました。

それでも家族は、
「そんなこといいわずに頑張って来年もお祝いしましょうよ」
と、声をかけしました。

「頑張って」という声掛け、励まし

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