まんまる🌼

書いて書いて、そして生まれる春。 映画好きすぎて友達減った夏。意欲高まる秋、24歳にな…

まんまる🌼

書いて書いて、そして生まれる春。 映画好きすぎて友達減った夏。意欲高まる秋、24歳になりました冬。って書いてたけど25歳になり26歳になり。優しい人と結婚したいって言ってたけどその前に優しくなりたい。SixTONES好きになりました。最近BTSも好きです。この欄140字しか打てな

記事一覧

東京

髪を攫う、まだ冷たい風が吹く 見慣れたアスファルトに眩い光が注いでいた 僕の好きじゃない夏の気配だ あの懐かしい夏の 高校を卒業してすぐ、僕は何になりたいわけでも…

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なんでもないような

なんでもない人間だなと思う 絵も上手く描けないし 難しい言葉も知らなかった 歌も口ずさむくらいで 風に乗っては走れない なんでもない人間だなと思う 寝ても失敗は忘…

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カタチ

その服が好きという その香りが好きという その言葉が好きという 私を私たらしめるひと 私を好きだというひと その笑窪も愛しいという その不器用さも愛しいという その…

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初夏へ

散り際は美しくだなんて 花を誇る時間も少ないのに終わりにも そんなことを謳われるのは その愛の尽きた瞳を前にして ちっとも美しくあろうとなんて 思いやしない 汚く、…

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息もできない

サーフィンを始めた夏が過ぎて、 冬の夜に眠る。 どうしようもなく高い波がきた時は、 底まで沈むと良いのだと、 誰に教わるでもなく夢の中で知った。 海底まで沈んで、…

4

この8月はきみに

過ぎ去った時間は取り戻せない。 記憶は手につかんだはずの砂みたいにいつのまにか零れ落ちていく。僕の指をすり抜けた砂が夏の太陽を反射した海に滑っていくのをただ見て…

2

境界線

‪平和だ‬ ‪多くの灯火とともに消えた戦火は‬ ‪生まれ落ちるより前に終わった ‪名残さえ薄れたような今‬ ‪私には馳せる8月も来ない‬ ‪不安だ‬ ‪読んだことのな…

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なんか思いついた何にもなれない言葉

「愛にならなかったけど、愛」 あたしの使わない色がついた唇にキス こっそり見た携帯にいいことなんて ひとつも落ちてないよ 愛したのは随分昔の話だ でも…

4

泣きたいのはいつもの事

いつだって僕は踏み出せるはずの勇気の ほんのカケラさえ持たなかったのに、 いつも何かを求めていた 心ごと包み込んだ温もりから逃げて、 凍った地面を踏みしめたはずの…

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今夜駆け落ち日和

ほんのひと握りの痛みだとお前は自嘲する お前がお前を殺すな 痛みはいつも世界の終わりではない それでも痛みはいつか 世界の終わりを呼ぶのだろう 溢れたように零した涙…

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夜にだけ生きさせて

人生が無限に広がってるフリをしている 永遠に続く命なんてないのに 若さは生まれてから20年と続かない 刹那を知った大人 あどけなさは淘汰された 未来は無限に選び取れる…

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around30

激動の時代を生きないくせに 情緒はいつだってどこか不安定だった ゆっくりと瞬きをすることで 憂いが生まれるような気がする 風に舞った花びらにも 雨に濡れたつま先にも…

4

水平線の先

永遠がここにあるとしたら ぼくはなにを手にとるだろう 選ばなかった方の後悔 この鍵に合う鍵穴はどこだろう 息苦しさに何かを問う どうすればよかったのだろう 寄せて返…

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チョコケーキと本屋の話

そういえば先日、なんとなくふらりと 大学生の頃に寄ったのをきっかけに、 それから何度も足を運んだ本屋が 閉店したよ。 南海の難波駅から少し歩いて道頓堀を 過ぎたあ…

2

燃焼

さっきまつげを撫ぜた風が春を呼ぶ 鼓膜をくすぐるような優しさに 冬を忘れたような軽い鼓動 自分が掬い上げられる季節なんか これっぽっちだけど 夢の中で何かを殺してい…

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春の予感

雨上がりの朝は昔から嫌いだった 光を透かした輪郭と 表面をすべる雫がとても綺麗だから 心に住まう暗闇を手放せないでいる 僕は燦爛な朝に隠された月 誰も望まない朝露の…

1

東京

髪を攫う、まだ冷たい風が吹く
見慣れたアスファルトに眩い光が注いでいた
僕の好きじゃない夏の気配だ
あの懐かしい夏の

高校を卒業してすぐ、僕は何になりたいわけでもなかったのに田舎を飛び出した。
せいぜい3泊分くらいの荷物を背負って。

どんな場所かもわからなかった。けれど、いつか誰かが世界一の乗降客数だと言っていたから、新宿行きの夜行バスに飛び乗った。

見慣れた海にあっという間に夕暮れが沈んで

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なんでもないような

なんでもない人間だなと思う

絵も上手く描けないし
難しい言葉も知らなかった
歌も口ずさむくらいで
風に乗っては走れない

なんでもない人間だなと思う

寝ても失敗は忘れられずに
目を閉じる前にため息をついた
ずいぶんと前に夢は溶かして
思い通りにならないのが現実だと言う

なんでもない人間だな
なんでもない人間だな

愛する人もいないまま
愛し方を知らなかった

なんでもない人間だな
なんでもな

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カタチ

その服が好きという
その香りが好きという
その言葉が好きという

私を私たらしめるひと
私を好きだというひと

その笑窪も愛しいという
その不器用さも愛しいという
その愛し方も愛しいという

私を私たらしめるひと
私を愛しく想うひと

何かを好きでいればいいか
誰に友情を預ければいいか
どうして愛を叫ぶか
私が私を失くすとき、
何者にもなれなかったのだと知る

誰かの心が私に傾かなかった夜に
静か

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初夏へ

散り際は美しくだなんて
花を誇る時間も少ないのに終わりにも
そんなことを謳われるのは

その愛の尽きた瞳を前にして
ちっとも美しくあろうとなんて
思いやしない

汚く、足掻いて、手を掴んで
そうして君を離したくない

何故かと問うては困らせて
そうして僕を植え付けたい

なのに真っ直ぐな瞳を前にして
ちっとも醜くあろうとなんて
思いやしない

そんな覚悟をはらんだ目をするから

強く、暖かさをもっ

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息もできない

サーフィンを始めた夏が過ぎて、
冬の夜に眠る。

どうしようもなく高い波がきた時は、
底まで沈むと良いのだと、
誰に教わるでもなく夢の中で知った。

海底まで沈んで、月明かりが差し込む海面を見上げる。私だけが静かで、荒々しい海が全てを拐うのをただ見ていた。

あぁ、あれは後悔の波だ。
私だけが息をできる後悔の海の底。

気付けばどこかの部屋の中で私は後悔の海の球体に包まれてふよふよと浮いていた。

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この8月はきみに

過ぎ去った時間は取り戻せない。

記憶は手につかんだはずの砂みたいにいつのまにか零れ落ちていく。僕の指をすり抜けた砂が夏の太陽を反射した海に滑っていくのをただ見ていることが僕にできた唯一だった。
確かにあの夏の太陽は、月を焼いたのだ。

僕が美しかった思い出の残滓を薄く広げて幾度の夏をやり過ごすようになってから、随分と月日は経ってしまった。引き伸ばされた記憶はもう色さえ分からないほど薄くなって

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境界線

‪平和だ‬
‪多くの灯火とともに消えた戦火は‬
‪生まれ落ちるより前に終わった
‪名残さえ薄れたような今‬
‪私には馳せる8月も来ない‬

‪不安だ‬
‪読んだことのない本に記された‬
‪恒久のそれに甘えたまま生きた‬
‪かけた命を思えども‬
‪誰かの明日と私の明日は繋がらない‬

‪でもそれでも生きろと言う‬
‪終わらせたいとは言わせない目で‬
‪私に幸せかと問う‬

‪あなた考えたことはないだ

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なんか思いついた何にもなれない言葉

「愛にならなかったけど、愛」

あたしの使わない色がついた唇にキス

こっそり見た携帯にいいことなんて
ひとつも落ちてないよ

愛したのは随分昔の話だ
でも愛されていたのはもっと昔の話

浮気?したことあるよ 最低な女だね

本気だったら抱いてない
でも嫌いだったら抱いてない

好きな人ができたから別れよう
知ってたよ彼女だから、と最後の嘘

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泣きたいのはいつもの事

いつだって僕は踏み出せるはずの勇気の
ほんのカケラさえ持たなかったのに、
いつも何かを求めていた

心ごと包み込んだ温もりから逃げて、
凍った地面を踏みしめたはずの明日が来ない
足がすくんだ

明日が来ないのは僕のせいだ
幸せが逃げたわけでも、
時間が僕を置いて行ったわけでもない

ただ僕の体温でぬくもった地面が愛しくて、柔い足裏に傷が付くのが怖くて立ち止まった

もう少し幸せな未来が欲しいと

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今夜駆け落ち日和

ほんのひと握りの痛みだとお前は自嘲する
お前がお前を殺すな
痛みはいつも世界の終わりではない
それでも痛みはいつか
世界の終わりを呼ぶのだろう

溢れたように零した涙の色は透明だ
まだお前は生きよう

痛みが苦しめるのではない
痛みから逃がさんとするものが苦しめる

分けあえる痛みを
お前にだけ与えるものは何だ
お前にだけ与えて去る者は追うな
お前にだけ血を流させた刃を掴むな

分けあう心を
お前

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夜にだけ生きさせて

人生が無限に広がってるフリをしている
永遠に続く命なんてないのに
若さは生まれてから20年と続かない
刹那を知った大人 あどけなさは淘汰された

未来は無限に選び取れるフリをしている
迷う勇気も時間も与えないのに
選んだ先の幸せの保証さえありもしない
限界を知った大人 無邪気さは霧散する

思い描いたはずの大人になんてなれもしない
生きてる意味も見つけられないのに
目を閉じて夜を逃すだけの繰り返し

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around30

激動の時代を生きないくせに
情緒はいつだってどこか不安定だった
ゆっくりと瞬きをすることで
憂いが生まれるような気がする

風に舞った花びらにも
雨に濡れたつま先にも
夕日が焼いた空にだって
憂鬱の温度を混ぜ込んでため息を落とした

そうして2割だけ閉じた瞼が
達観した瞳に見えればいいなと思う
自分が誰かと違うような人間である為には
自分を殺すしかないような世界だから

誰かの目に留まりたいようで

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水平線の先

永遠がここにあるとしたら
ぼくはなにを手にとるだろう
選ばなかった方の後悔
この鍵に合う鍵穴はどこだろう
息苦しさに何かを問う

どうすればよかったのだろう
寄せて返すのが波と愛ならば
離さないと誓った唇がやけに乾いた
朝に落ちたはずの月
ただそこにあるだけの月
綺麗と紡いだ声は海に沈んだ

永遠がここにないとしたら
きみはなにを手にとるだろう
選んだ方の虚構
この指輪が合わなくなったのが証拠

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チョコケーキと本屋の話

そういえば先日、なんとなくふらりと
大学生の頃に寄ったのをきっかけに、

それから何度も足を運んだ本屋が
閉店したよ。

南海の難波駅から少し歩いて道頓堀を
過ぎたあたり
ちょっと左に曲がったとこの、
少し階段を降りた先。

そこにあるのが
スタンダードブックストア心斎橋店

チョコケーキも美味しい、

なんだかちょっと特別な本屋さん。

本屋はもちろん地元にもあるし、
都会にもたくさん大型店舗が

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燃焼

さっきまつげを撫ぜた風が春を呼ぶ
鼓膜をくすぐるような優しさに
冬を忘れたような軽い鼓動

自分が掬い上げられる季節なんか
これっぽっちだけど
夢の中で何かを殺していたような私を
君が抱きしめて泣いたのは確か冬だった

何一つ大事にできない私は
また一つ取りこぼしそうだから
永遠なんてものはないと知る

意味深な深呼吸にはふいに冬が戻る気がした
秋のさざ波に失くしたのは愛
蜃気楼に溶けた輪郭は夏を

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春の予感

雨上がりの朝は昔から嫌いだった
光を透かした輪郭と
表面をすべる雫がとても綺麗だから
心に住まう暗闇を手放せないでいる

僕は燦爛な朝に隠された月
誰も望まない朝露の足跡

晴れた日は昔から嫌いだった
澄んだ空の青が遠く
いつもより世界が大きく見えるから
自分がちっぽけなんだと知ってしまう

僕は残酷な太陽に焦がされた夜
誰も愛さない曇天の行方

昨日まで寒さに震えていた野良猫が
暖かい陽気に誘わ

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