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読書記録_本

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読書(漫画以外)の記録。 名前が覚えられないため、外国の本があまり読めない。まほろ市出身。 Instagramにも載せています。 https://www.instagram.co…
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#幻冬舎

『スピリチュアルズ 「わたし」の謎』橘玲

『スピリチュアルズ 「わたし」の謎』橘玲

「10の『いいね!』を見るだけで同僚よりも相手のことがよくわかるようになり、70の『いいね!』で友人のレベルを超え、150の『いいね!』で両親、250の『いいね!』で配偶者のレベルに達する」

私の購買情報、行動履歴が読み取られ分析されマーケティングに活用されているのは知っているが、普段何気なくしているSNSの『いいね!』でここまで私のスピリチュアル(無意識/魂)が特定でき、利用できるとは想像以上

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『美しいものを見に行くツアーひとり参加』益田ミリ

『美しいものを見に行くツアーひとり参加』益田ミリ

益田ミリさんがタイトルそのまま、一人でツアーに参加して、オーロラ、ドイツのクリスマスマーケット、リオのカーニバルなどを見に行く体験記。
「思いついたから、旅行代理店で申し込んで海外旅行に行く」という行為が当たり前だった世界にびっくりする。またそうなるのはいつになるのだろう。
「海外にいってまで集合時間などに従うなんてまっぴらだ」と思うタイプなので私はツアー旅行に参加できない。「オーロラ観光は確かに

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『共感SNS 丸く尖る発信で仕事を創る』 ゆうこす

『共感SNS 丸く尖る発信で仕事を創る』 ゆうこす

私は手仕事が好きで、糸巻きボタンのワークショップを開催したり、「ベトナムの少数民族に刺繍を習いにいく方法」や「金継ぎ方法の違い解説」といったマニアックな情報をブログに書いている。手芸好きはさておき、ベトナムで少数民族に刺繍を習いたい人や金継ぎをしたい人は身の回りにさほどいないけれど、インターネットを通じて広がる世界にはきっと居る、そしてこの情報は役立てられると思っている。どうやったらその人たちに私

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『パリの国連で夢を食う。』川内有緒

『パリの国連で夢を食う。』川内有緒

「国連で働きたい」と思ったことがある人も多いのでは。世界の平和、みんなが幸せになるために、私が何かできないか、なんて。私もその考えが頭によぎったことがある。

この本は2000倍の難関を通り抜けて、パリの国連で働いた川内有緒さんの体験記。私は彼女がノンフィクション作家で、恵比寿でギャラリーを営んでいるということをWebのインタビューで目にした。蔡國強と福島のすごいおっちゃんが美術館を作るらしい『空

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『私がオバさんになったよ』 ジェーン・スー

『私がオバさんになったよ』 ジェーン・スー

森高千里は仮定法で『私がオバさんになっても』と歌ったけれど、『私がオバさんになったよ』は完了形で、なんなら誰かに向けた報告である。何、このざわざわするタイトル。39歳の私は、未婚で子供もいないし、弟も未婚なので姪っ子や甥っ子もいない。部下もいないし、相対的「年長者・オバさん」ポジションに入らないまま軽薄に時間をすごしてきた。今40になるのがめっちゃ怖い。20歳になるときも30歳になるときも「私、若

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『天下一の軽口男』木下昌輝

『天下一の軽口男』木下昌輝

切支丹の教えは仏教徒を救えない、仏教の教えは切支丹を救えない。でも「笑い」なら。開始22ページ目で、最初の男、落語家の祖ともいわれる安楽庵策伝の志にぐっとくる。

それから時間が経つ。大阪のある村に、子供たちを集めては面白い話をする男の子がいました。手習いの師匠や近所の人の物真似をし、周りを沸かせる彼は漬物屋の息子、彦八。「これやったら殴られるな」と思っても、ついつい面白いことを言って、げんこつを

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『無銭優雅』 山田詠美

『無銭優雅』 山田詠美

新宿から15分中央線に乗ると、西荻窪、吉祥寺、三鷹。私が好きで、そして住んでいるエリアだ。この小説は三鷹在住、西荻の花屋さん慈雨ちゃんと西荻在住、吉祥寺の予備校講師 栄くんカップルのお話。

『ラビット病』でロバートとゆりちゃんがしていたように、肌を寄せ合いラブラブで脳みそとろけてIQの低い会話(栄くんは国語教師なので、時折難しい四文字熟語や引用が入る)を交わす二人は42歳。栄くんの家である古民家

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