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#181 「物事の本質を見る」って具体的に何するの?

先日、「2021年から始まる日本」という日経新聞の記事(論説)について投稿をしました。

その際、「新しいものに飛びつくのではなく、今まで当たり前とされてきたものを疑い、物事の本質を見る機会にしたい」と書きました。さて、「物事の本質を見る」って具体的に何するのかな?と思ってしまったのでメモ。


1、そもそも「本質」とは?

自分で書いておいて意味が分かっていない、というのは良くないですね。
反省しながら辞書(広辞苑)を引くと、「本質」の意味は以下の通り。

① あるものをそのものとして成り立たせているそれ独自の性質。例えば、動物を動物たらしめている性質。本性。
② 変化常ない現象的存在に対し、その背後または内奥に潜む恒常的なもの。この意味での本質は実体として形而上学的な存在と解される場合が多い。↔現象。
③ 実存に対する語として、なんらかのものが現に存在しているという事実から離れて、そのものが「何」であるかという定義によっていわれるもの。

…やばい。②③理解できないです…

別の辞書(明鏡国語辞典)によると、以下の通り。

① その物事を成り立たせている根本的な性質・要素。その物事の本来の姿。
「問題の━に迫る」
「━をつく質問」
② 哲学で、ある事物をそのものとして規定している不変の性質。

先ほどの後半は哲学的な用法のようですね(たぶん)。


ということは、「物事の本質を見る」というのは、「何がその物事を成り立たせているか、独自の、根本的な性質・要素は何なのかを見極める(あるいはその物事の本来の姿を見極める)」こと、と言えそうです。


2、…で、具体的には?

意味は分かりましたが、「その物事の本質はなんだろう?」というのは、非常に答えにくくて、「その物事を成り立たせている独自の性質は何だろう?」としたところでやっぱり答えにくいですね。

思考停止を招く、良くない質問です。

考えてみれば、「それは本質的な議論じゃないな」とか言われると、なんか高尚な感じしますが、議論を止める力はあっても、発想を促す力はないですね。

では、ちゃんと考えられる質問にしてみましょう。

うーん…

「物事の本質を見る」
→「それはどうして今のような形になったのだろう?」

いかがでしょう?

これなら答えが出せそうです。

「由来」のニュアンスが強すぎて、「独自の」、とか「根本的な」、というニュアンスが不足するかもしれませんが、そこは以下の括弧部分追加でカバーできるかと。

→「それはどうして(他ではなく)今のような形になったのだろう?」


3、まとめ

「質問力マニア」と称しているにもかかわらず、安易に言葉を使ってしまいました。

「本質」という言葉、当たり前に使われますが、今更ながら難しい言葉と実感しました。

良く使いがちですが、例えば上司から「もっと本質を考えろ!」とか言われたら、意外と困るかもしれませんね。

もちろん、ある程度その業務に精通していれば、自分で答えやすい質問にして消化するでしょうが、あまり経験がない新人などであれば、「もっと本質を考える、もっと本質を考える…」と無限ループになりそうです。

質問の仕方一つで答えというアウトプットも違ってきます。

良い質問には良い答えが生まれます。
悪い質問には思考が停止します。

良い質問、なかなか難しいですが、引き続き精進していきます。


最後までお読みいただきありがとうございました。

反省文でしたが何か参考になるところがあれば嬉しいです。

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