見出し画像

グラレコ・図解・ビジュアライゼーションを学びたい人必見の海外書籍まとめ10冊

こんにちは、くぼみ(@kubomi____)です。デザインやビジュアライゼーションをやっています。「グラレコのヒミツ」では、グラフィックレコーディングの実践で気づいた学びを紹介しています。

画像8

先日こんなツイートをしたところ、多くの方から「共有してほしい!」とお声を頂いたので、まとめてみます!

「グラフィックレコーディング」や「図解」を始め、日本ではここ数年「ビジュアライゼーション」に関心が集まっています。勉強したい人や身につけたい人が増えている一方で、日本語の関連書籍は意外にもまだまだ少ないのが現状です。(代表的な日本の書籍に、清水順子さんの著書「グラフィックレコーダー」があり、グラフィックレコーディングとは何かを学ぶことができる必読書です!日本語の良書もぜひご紹介したいので、そちらも今後記事にする予定です。)

「もっと広く勉強したい」「もっと海外の事例が知りたい」と思ったので、日本語に限らず英語の本もリサーチしたいと考えました。どんな分野でも同じですが、日本語で得られる情報には限界があり、最新の情報や幅広い情報を得るためには、英語でリサーチするのがベストです。とは言え、母国語ではない英語で、情報を取捨選択するのは非常にハードルが高いです。そこで、デンマーク在住のビジュアルシンキング仲間である友人Yuri Malishenko氏にオススメの英語文献を教えてくれないかと尋ねてみました。すると、親切なことに私の関心に合わせて10冊もの素晴らしい書籍を選んで紹介してくれました!私ひとりでは決してたどり着かなかったであろう貴重な知識のリソース。日本で活躍する方々の参考になれば嬉しいとYuri氏も言ってくれているので、見どころポイントとともに参考書籍10冊を紹介したいと思います。

ちなみに、つい先日紹介してもらったばかりなので、私もまだすべての本を読んだわけではありません。英語の文章を読むのは苦手なのですが、ビジュアライゼーションの関連書ともなると、イラストや図がたくさん使われているのが当たり前なので、英語が苦手という方でも、眺めるだけである程度の内容はつかめると思います。そして何より、眺めるだけで楽しいです。読みたいと思える本に出会っていただければ幸いです。

情報提供:Yuri Malishenko

1. Gamestorming

著者
Dave Gray
アメリカを拠点とするデザインコンサルティング会社Xplaneの創設者。ビジュアルシンキングを広めた第一人者のひとり。
キーワード
Gamestorming, Visual Thinking, Visual Facilitation, The Visual Alphabet

ビジュアル言語の重要性を説き、冒頭では、12の図形で簡単に絵を描く方法(The Visual Alphabet)や人の描き方を説明してくれます。メインの内容は、ゲームストーミングという、ゲームのアルゴリズムと視覚的効果を利用してグループワークを促進させる手法についてです。プロジェクトの意思疎通や目標設定、アイデア創出に役立つアナログゲームが80種類以上も紹介されています。ファシリテーションをする人にはとても役立つ情報です。


2. The Napkin Sketch Workbook

著者
Don Moyer

コンサルティングファームThoughtForm Inc.社の創設者。ライター兼デザイナー。
キーワード
Concept Mapping, Visual Library

洗練されたイラストスタイルが魅力的な1冊。ひとつめの見どころは、初心者でも真似できるシンプルかつ洗練されたビジュアルライブラリー。ふたつめは、コンセプトマップの豊富な事例。素晴らしい本ですが、広くプロモーションされておらず、あまり知られていないようです。

画像6


3. The Back of the Napkin

著者
Dan Roam
キーワード
Diagrams, the Six Problems

ナプキンに描くような簡単なラクガキを使って、課題を解決しようという主旨の本です。他の関連書籍との大きな違いは、課題に対して適切な図を選ぶアプローチについて解説された数少ない書籍だということです。「6の課題」(the Six Problems)と名付けられ、たとえば「How much?」の課題ならこの図を使うと効果的、というように課題に合わせた図の選び方を教えてくれます。

画像5


4. UZMO Thinking with your pen

著者
Martin Haussmann
ドイツに拠点を置くビジュアルファシリテーションの会社Bikabloのディレクターであり、同社のビジュアライゼーション手法の開発者。
キーワード
Visual Vocabulary, Visual Dictionary, Visual Facilitation

ビジュアルシンキング実践者が必要とする知識や手法が網羅されています。イラスト、図解、スケッチノート、ファシリテーションなど、ビジュアルシンキングにおけるあらゆる疑問に答えるディープな一冊。初心者よりも実践者向け。

さらに素晴らしいのが、同社の「Bikablo Visual Dictionary」というサブ教材。これは、リング式の冊子にたくさんの手描きアイコンが集約された、いわば「イラスト辞典」です。3冊あります。ビジュアルの語彙力を増やしたいという方にオススメです。

すべて、ファシリテーション文具で有名なNeuland社のウェブサイトから注文できます。

画像3


▼Bikablo Visual Dictionaryシリーズ

https://bikablo.com/en/products/


5. The Art of Explanation

著者
Lee Lefever

解説動画のパイオニアであるCommon Craft社の創設者。
キーワード
Explanation, Storytelling, Presentation, Information Design

効果的に他者になにかを説明するためには?という問いに答える一冊。情報伝達のメカニズムが解説されています。情報伝達やコミュニケーションをちゃんと理解したいという方にオススメ。

▼Lee Lefever氏のトーク


6. Sketching User Experiences The Workbook

著者
Saul Greenberg, Sheelagh Carpendale, Nicolai Marquardt, Bill Buxton
キーワード
UX Design, Idea Sketch, Prototyping

ユーザー体験(UX)のデザインのためのスケッチが学ぶことができる1冊です。ストーリーボードからペーパープロトタイピングまで、実践的な手法が丁寧に紹介されています。サービスデザインやUXデザインに関わる人にオススメです。


7. The Sketchnote Handbook

著者
Mike Rohde
イラストレーター。
キーワード
Sketchnote, Visual Note Taking, Lettering

スケッチノートを世界に広めた書籍の一つ。全ページが手描きのイラストで構成されている、美しいビジュアルブックでもあります。実践的なスケッチノートのスキルが身につきます。英語を読まなくても、眺めるだけで十分に楽しめます。

画像1

画像2

▼著者Mike rohdeによるPodcast


8. Understanding Comics

著者
Scott Maccloud
アメリカのコミックアーティスト。
キーワード
Comics, Storytelling, Visual Communication, Graphic Design

アメリカのマンガ家によって1993年に発表されたマンガ作りの手引書です。ビジュアルシンキングの直接的な関連書ではありませんが、ストーリーテリングやビジュアルコミュニケーションなど、マンガ作りのノウハウから多くのことを学び応用することができます。本書自体が、マンガとして描かれているので、楽しく読むことができます。日本語版もあります。

画像7


9. The Doodle Revolution

著者
Sunni Brown
クリエイティブ・コンサルタント会社BrightSpot Info Designオーナー。世界各地での講演や研修を通じて、ビジュアル・リテラシーの啓蒙活動を行う。

ラクガキ(Doodle)で知的でクリエイティブな能力が解き放たれることを教えてくれます。ラクガキのバイブル。日本語版もあります。

▼TEDトーク



10. The Idea Shapers

著者
Brandy Agerbeck
グラフィックファシリテーター。

グラフィックレコーダーがどのように話を聞き、情報を構造化するか、という頭の中のプロセスを体系的に学べる本です。グラフィックレコーディングを始めると必ず持つ疑問「グラフィックレコーダーの頭の中はどうなっているの?」に答える数少ない文献です。

▼Brandy Agerbeck氏のYoutubeチャンネル

▼彼女の最初の著書もオススメ


まとめ

最後まで見ていただき、ありがとうございます!興味のある書籍は見つかったでしょうか?他にもおすすめの書籍や情報があれば、ぜひコメント欄で教えて下さい!

この記事を書くにあたって、海外から書籍を大量に購入したのですが、送料など含めるとけっこう懐が痛むということが分かりました🤣 よろしければ、noteサポート機能でサポートいただけると嬉しいです。いただいたサポートは今後の研究費にあてて、みなさまの役立つ情報に還元したいと思います。

質問を募集しています

グラフィックレコーディング・図解・ビジュアルシンキングについて、みなさんの疑問や質問を募集しています。note記事の題材として参考にさせていただいたり、Twitterで質問に回答したりします。以下のGoogleフォームからお気軽にどうぞ。



▼伝わる絵や図の描き方をnoteで連載しています

▼TwitterやFacebookでもビジュアルシンキングに関する発信をしています



この記事が参加している募集

推薦図書

読書感想文

よければTwitterもフォローお願いします! https://twitter.com/kubomi____ 頂いた「サポート」は勉強に充てさせていただき、学びはnoteに還元したいです。よろしくお願いします!