R-50 Ladies Only

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「首」が問題だ

私は東京都内住まいだが、自粛の要請(自粛なのに要請とはこれいかに)に次いで緊急事態宣言が出されてからはや2か月あまりが経つ。食料の買い物という目的以外で最後に家を出たのは取材に出た3月27日だ。

この2か月で変わったことといえばオンラインによるコミュニケーションだろう。私は50歳からフリーランスなので、それまでの電車通勤からはとっくにおさらばしていたのだけれど、取引先に打ち合わせに行ったり取材や

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過去の自分と比べられることに慣れなければいけないのか

この2年で15kg体重が増えました。わかりやすくいうと、太りました。

「小枝のように細い」「小鳥くらいしか食べない」といわれ、人生50年をかなり痩せ細っていた私ですが、見た目がまったく変わってしまいました。XSだった服のサイズがMになり、下半身に至ってはL、モノによってはXLでないと入らないことがあります。

理由は、50歳になって最近まで飲んでいたとある薬の副作用です。このことは今回の本題では

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短編小説集『夏物語』をAmazon Kindleで発売しました。

「如月さん、小説を書いてみませんか?」と、とある大手出版社から声をかけてもらったのは2015年の初め。2000文字の超短編小説の連載依頼でした。どんなテーマで何を書くか、と考えたとき、私は小説家ではなくそもそも俳人なので、俳句をテーマにしようと思い立ちました。

私は有季定型(季語が入って五・七・五の一七音を基本とする、型の決まった表現)という伝統を守りつつ、その器に、現代の働く女性という立場での

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円形脱毛症が発見されました。

人間、長く生きているといろんな目に遭うものですが、よもや自分の身に起こるまいとすら思ってもいなかったことが起きるときがあります。想像すらしていなかったわけだから、驚く前に現実を理解するまでに少し時間がかかります。

いつものように月に1度のヘアサロンに行ってカットしてもらっているときに、スタイリストさんが「んんっ!?」という声を出してハサミを止めました。

「…如月さん…円形脱毛症になってますね…

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生理よ、さようなら、永遠に。更年期になって、つらいやら苦しいやら。

読者のみなさま、お久しぶりです。この数か月間、文章を書けぬ理由がありました。まあそれはまた、追々、語ることといたしましょう。

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気がついたのは2か月後くらいでした。「あれ? 先月、生理来てなくない?」

13歳のときに月経がはじまって以来、欠かすことなくログをつけてきました。そういう教育がちょうど中学校でなされ「エンジェルメモ」なる月経ログ手帳をもらったからです。

思えば、あれが生涯で初

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「自分らしさ」って、探してもどこにも見つからないと思うんです。

毎週、週末にお届けしようと思っている連載「R-50 Ladies Only」ですが、時折、号外も届けていこうと思います。

本日は、「国際女性デー」に寄せて、ふと思ったことがありましたので。

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今日、3月8日は「国際女性デー」だそうです。

報道を見ていて「女性が自分らしく生きるために」という言葉が多いな、と思いました。

私はこの「自分らしく生きよう」というメッセージを聞く

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「あなたのためを思って」は私のためではない。

今までの人生で、どれだけの時間を費やしてきただろうと思うことに、友人からの「アドバイス」に心悩ませた日々があります。そのアドバイスに必ずついていた枕詞はこうでした。

「あなたのためを思って」

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「あなたのためを思って言うんだけどさ、あの男とはつきあわないほうがいいと思うんだ。彼、なんだかちっともあなたのためを考えているように思えないし、あの人と一緒にいるとあなたの価値まで下がってしまう

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衰えてゆく自分を受け入れることは、他者を受け入れることでした。

それはまず老眼からやってきました。

薄暗いレストランで、私はおしゃれなメニューの文字がよく見えず、わかっているふりをして適当なことを伝えるようになりました。ちらちらと文字がかすむので、夜に読書ができなくなりました。通勤電車の中で、iPhoneの文字が見えなくなりました。PC画面を見ていると、まぶしくて文字が読みづらいと思うようになりました。

それは目が疲れてるせいだ、仕事のしすぎなんだとずっと

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"都会でキラキラおしゃれに仕事をしてる独身キャリアウーマン"になりたくてなったわけじゃないっすよ。

50歳になったことを機会にこの連載を書き始めようと決めたとき、まず一番目に大きくメモしたのは「今の立場は自らの意志でつくってきたものではない」という一文でした。

この言葉には2つの意味があります。

ひとつは「"都会でキラキラおしゃれに仕事をしてる独身キャリアウーマン"になりたくてなったわけじゃないっすよ」という意味。

もうひとつは「求められなければここにはいないっすよ」という意味です。

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はじめに〜年齢から自由になるために。

最初に訪れたクライシスは40歳になる前でした。

どうしよう。私はこれまで何もしてこなかった。仕事で大した成果も出していない。かといって何か努力をしているわけではない。夫もいない。子どももいない。それなのにもうすぐ40歳になってしまう。

それはただ漫然と生きてきたという証のように思えたのです。

40歳以上の女性向けとされる雑誌やサービスやイメージはどれもこれもがくすんで見えて、私はそのくす

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