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人材紹介業をアップデートする

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私が属する「人材紹介業」の未来について個人的見解をつぶやきます。
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#経営戦略

毒にも薬にもならない企業理念

毒にも薬にもならない企業理念

日経ビジネスオンラインから「名コピーライターが「言葉」より大事にしているものとは」。

「言葉にできるは武器になる(※①)」(藤吉豊氏)、「文章力が最強の武器である(※②)」(梅田悟司氏)の著者で、“コトバ”を道具に仕事を行なうお二人の対談記事です。

 「言葉」は、アウトプットされて初めて目に見えるものとなり、その良し悪しや巧拙は「文章力」、「表現力」といった観点で評価されてしまいますが、お二人

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(新刊)考える経営学

(新刊)考える経営学

有斐閣ストゥディア社の新刊『考える経営学』。

前半で経営学や経営戦略論の基本的なフレームワークを「図」ではなく「ストーリー」で解り易く解説した後、後半ではマネジメントやリーダーシップ、組織変革など、人と組織にフォーカスして、組織心理学、組織行動論、人的資源管理論などのセオリーが簡単な例をもとに記されています。

第9章「よい出会いをどうデザインするか 〜採用と心理的契約」(服部泰宏氏著)

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マクドナルドで買えるものは・・・

マクドナルドで買えるものは・・・

ITmediaビジネスオンラインから、『サラダマックが大失敗した訳』。

 2006年に発売された「サラダマック」は、当時の健康ブームに乗ったタイムリーな企画で、尚且つ綿密なマーケティング調査に基いて開発・発売したものであるにも関わらずほとんど売れることなく”廃盤”になりました。

 記事は、「(健康的でないものよりは)健康的なものがいい」という一般的な感覚や、マクドナルド社のアンケートに対する「

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アフターコロナの人材紹介

アフターコロナの人材紹介

人材紹介ビジネスにおいて付加価値の高いサービスを志向するならば、資金力豊かで強い投資意欲をもった企業が成長分野へと進出するための即戦力要員を紹介することから逃げてはなりません。

今日においてその代表格はデジタル分野と言えるでしょう。旧来のIT分野にとどまらず車、家電、サービスやモノ作りなどまさに“あらゆるモノがネットに繋がる”世界は、既成の業界枠を破壊して急速に進んでいます。

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続・“35%”はいつまで続くのか

続・“35%”はいつまで続くのか

4回にわたる投稿に対し、社内外の非常に多くの方からコメントをいただき、誠に有難うございました。

懐かしい方々とも久し振りにコミュニケーションを取ることができ、改めてSNSの楽しさ(?)も実感しました。

先日、たまたま私がファシリテーションを担当した社内のとある組織のビジョンミーティングで内容の一部を引用したところ、参加者の方々のご発言から私自身に更なる学びがあったため、再び投稿させ

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WHYから始める

WHYから始める

サイモン シネック氏によるTEDトーク「優れたリーダーはどうやって行動を促すか」。

名著「WHYから始めよ!」でも唱えられている「ゴールデンサークル」を用いて、マーケティングやマネジメントで人の心を動かすコミュニケーションとは、「WHY」を基点とするものであると説いています。

企業や組織にとっての「WHY」は目的、すなわち組織が存在する理由です。利益は理由ではなく結果です。

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『人材業界の未来シナリオ』

『人材業界の未来シナリオ』

「採用100年史から読む 人材業界の未来シナリオ」黒田真行氏・佐藤雄佑氏 共著

人生100年時代と少子高齢化、急速なテクノロジーの進化によって企業にとっての人材採用はどのように変化するか。
その視点から、IndeedやSNSなどの新ビジネスの可能性に触れつつ、その脅威に挑むべく旧来の2大チャネルであった「人材紹介業」と「求人広告」の大手各社がいかなる勝ち残り戦略を描いているかを通して人材

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『自社は「どのような会社ではないか」を決めることの価値』

『自社は「どのような会社ではないか」を決めることの価値』

『自社は「どのような会社ではないか」を決めることの価値 〜変化に柔軟なアイデンティティをつくる』(マデレン・ローチ、ザラ・シュタンスケ)

ハーバードビジネスレビュー(HBR) オンラインからの引用です。

「自分たちは何を目指す会社なのか」すなわちパーパスを社内外に周知することの効力が「パーパス経営」として注目されています。

しかし本稿では、「我が社は◯◯ではない」という正反対の方向性

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”35%”はいつまで続くのか /第2回

”35%”はいつまで続くのか /第2回

前回、わが国における人材紹介手数料(率)が他国に比べて高いということを、労働市場の流動性を背景に述べました。

ではそれ以外で、人材ビジネスを取り巻く環境は今後どのように変わるのでしょうか。

▼変化-1)年功型賃金カーブは変形し、年齢と収入との相関関係は弱まる
今予測されている通り、各社の人事制度が職務型(ジョブ型)ポリシーへと移行するならば、そのマッチングを行なう人材紹介コンサルタ

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「日本企業復活の戦略」

「日本企業復活の戦略」

ベイン・アンド・カンパニー著『日本企業復活の戦略』(日本経済新聞出版社)

国際市場での存在感を失った日本企業が先が見え難い時代にいかに立ち向かうかについて、独自の調査結果とナレッジから強烈な示唆を行なう新著。(2月19日発売)

第3章1節「“不況こそ好機”とする勝者の戦い」では、グローバル企業3,500社に対する調査の結果から、リーマンショック前後で成長を続けられた企業と停滞した企業が

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