後藤和智@テキストマイニングとか

学術系同人サークル「後藤和智OffLine」代表。電子書籍の旧刊やテキストマイニングな…

後藤和智@テキストマイニングとか

学術系同人サークル「後藤和智OffLine」代表。電子書籍の旧刊やテキストマイニングなどを配信する予定です。アイコンの古明地こいし@東方Projectは「三丁目だったところ」様より。 http://murabito.sakura.ne.jp/scm/index.html

マガジン

  • 後藤和智が過去に書いた文章の無料公開

    筆者が過去に書いた記事の無料公開です。商業誌や同人誌の文章を公開しております。若者論の歴史を考える上で重要なものと自負しております。

  • 新・間違いだらけの論客選びREMASTER

    2018年冬コミにて刊行した『新・間違いだらけの論客選び』を、形態素解析エンジンと分析手法を改善したリマスター版としてWeb連載にしました。

記事一覧

固定された記事

【声明】東京大学による学費値上げ反対学生運動に対する警察の導入に抗議する

2024年春より、東京大学において、学生による学費値上げ反対運動が起こっております。上記の「学費値上げ反対アクション」はその運動の中心的なアカウントです。 この運動…

【ツイート転載】かつて「さべつ、ゆるさない」を掲げて地方議員になろうとした谷家幸子氏への失望(2024.07.10)

《出口調査など、調査に現れた数字をもとに印象を語っている人》の多くが(恐らく実数としてはそこまで多くではないだろう)「若者」を過剰にピックアップし、有り体な若者…

【ツイート転載】2024年東京都知事選における若者論の横溢に警鐘を鳴らす(2024.07.06~08)

「普通の日本人」叩きの不毛(6・7日)今回の都知事選で、私は蓮舫陣営を応援しているけど、だからこそ、仮に蓮舫候補が落ち、小池候補が再選したとしても「だから都民/日…

【ツイート転載】北守(藤崎剛人)が急に正しいことを言い出した件とその違和感(2024.06.10)

ちょっと驚いている。《様々なデマを含め、若い世代がインターネットから受けている「思想教育」をいかにして解きほぐすかを識者は考え、実践していくべき》って、その通り…

私はいかにして自罰思考から脱却したか・補足(2024.05.22)

上記の続き。執筆後に思いついたことや自己分析、書き切れなかったことを書いておく。なお、これはあくまでも私自身の個人的な経験ではあるが、同じ悩みを持つ他の人にもヒ…

【お知らせ】後藤和智事務所OffLineは、5月25日から開催される「技術書典16」に「イ」ブロック22にてオンライン出展いたします。当日は冬コミの新刊の他各種技術書を用意します。基本は電子版ですが、一部は冊子(物理書籍)もあります。https://techbookfest.org/event/tbf16/market

【ツイート転載】なぜ若年層はカジュアルに否定されるのか:「○○ハラ」言説の横溢をめぐって(2024.05.13)

この手の突然降ってわいた「○○ハラ」系言説は今年2月頃から急激に増えた印象がありますが、残念ながら(特に40~50代と思われる)左派の論客がかなりこの手の報道に乗っ…

【ツイート転載】「自由意志か言わされているか」の不毛な対立よりも「冷笑的な若者」を求める左右両派を問題視すべきだ(2024.0…

このツリーには基本的に同意しますけど、ただ「大人だから/有権者だから自己責任」対「ただ言わされているだけ」みたいな議論において抜け落ちているのは、「なぜ社会運動…

【リリース】草津町長に対する虚偽告発に関する、過去のツイートの削除と謝罪

上記の件に関して、性暴力に反対する一般社団法人「Spring」の、「虚偽の性暴力の訴えは被害者に対する人権侵害であると同時に、実際にあった性暴力の訴えに対してもそれを…

【ツイート転載】東京15区衆院補選における、堀新氏の軽蔑すべき「論客」仕草(2024.04.28)

衆院補選の投票率の低さは、誰かが言っていた「自民党支持者が自民党に灸を据えたいときは野党に投票するのではなく棄権する」が現れた形じゃないかとは思うが、いくらなん…

私はいかにして自罰思考から脱却したか(2024.04.19)

はじめに知っている人も多いかもしれないが、私は極めて自罰的な人間だった。自分が不快、不安だと思ったことは自分が悪い、と考えなければ気が済まなかった。だが、この…

平然と若者を切り捨てるネット左派(2024.04.09)

引用が地獄。そもそもこの調査は17~19歳が対象であり、当然選挙権を持たない、もしくは持って間もない年齢の人間だけ。そういう人間に対して「お前らが選挙に行かないから…

【ツイート転載】あまりにも「平成」的な「昭和好き」(2024.04.03)

こういうド直球な「90年代・2000年代劣化言説の産物」を見せられると、怒りよりもむしろ哀れみを覚える。そもそもいわゆる「昭和ブーム」には、当該年代に猖獗を極めた、若…

【ツイート転載】サブカルチャー左派の諦念の正体(2024.03.17)

正直、《どうしようもないすね》という意見表明には怒りを覚えます。もちろんあとのツイートで《自分の手の届く範囲でできることはやってみる》と書いているのは理解してい…

【追記あり】【ツイート転載】サブカルチャー左派におけるカジュアルな精神障碍者差別:「サイコパス」「チー牛」(2024.03.09 /…

2024年3月9日「サイコパス」は差別的表現であるとたびたび指摘されているのだが、若い世代の環境運動を所詮少数派と切り捨てる感覚では平気なんだろう。 この御仁を代表と…

【ツイート転載】続・「若者の右傾化」論の略史――「言論の2005年体制」の成立(2024.03.04)

「政治的」と「オタク的」を対立するものとして扱っていることの政治性は既に多数指摘されているけど、こういう態度って、2000年代初頭~半ばに1980年代サブカルチャーに耽…

【声明】東京大学による学費値上げ反対学生運動に対する警察の導入に抗議する

2024年春より、東京大学において、学生による学費値上げ反対運動が起こっております。上記の「学費値上げ反対アクション」はその運動の中心的なアカウントです。

この運動に対し、6月21日、東大の本郷キャンパスにおいて、抗議活動の盛り上がりに対して警察が介入したとの報告が上がっております。そもそも当該活動は、非暴力を掲げ、大学本部と学生の対話を求めています。その活動に対して外部の力を用いて排除しようと

もっとみる

【ツイート転載】かつて「さべつ、ゆるさない」を掲げて地方議員になろうとした谷家幸子氏への失望(2024.07.10)

《出口調査など、調査に現れた数字をもとに印象を語っている人》の多くが(恐らく実数としてはそこまで多くではないだろう)「若者」を過剰にピックアップし、有り体な若者論で印象論ばかり語っていました。確かに「若者のせいにしている」かどうかは主観的なものかもしれませんが、それでも多くの雑な世代論が流れたのは事実です。中にはとても嬉しそうに若い世代をバッシングしている左派までいました。

参照。これでもまだ一

もっとみる

【ツイート転載】2024年東京都知事選における若者論の横溢に警鐘を鳴らす(2024.07.06~08)


「普通の日本人」叩きの不毛(6・7日)今回の都知事選で、私は蓮舫陣営を応援しているけど、だからこそ、仮に蓮舫候補が落ち、小池候補が再選したとしても「だから都民/日本人は邪悪なんだ」「普通の日本人には何をやらせても駄目」みたいなことを言ってほしくないし、言うべきではないと思っている。

実際にこの通りで、倒すべきものは強大なのかもしれないからこそ、仮に小池候補が再選したとして「自分たち」以外の有権

もっとみる

【ツイート転載】北守(藤崎剛人)が急に正しいことを言い出した件とその違和感(2024.06.10)

ちょっと驚いている。《様々なデマを含め、若い世代がインターネットから受けている「思想教育」をいかにして解きほぐすかを識者は考え、実践していくべき》って、その通りなんだけど、これを5年前に私が言ったら「若者を操り人形扱いしている」果ては「人権侵害」って言っていましたよね?

このツイートに関しても若者バッシングが盛り上がりそうな中で「(冷静にデータを見れば)少数派であることには変わりない」とか正しい

もっとみる

私はいかにして自罰思考から脱却したか・補足(2024.05.22)

上記の続き。執筆後に思いついたことや自己分析、書き切れなかったことを書いておく。なお、これはあくまでも私自身の個人的な経験ではあるが、同じ悩みを持つ他の人にもヒントになると思うのでできる限り書いていきたい。

いつから自罰は始まった?元々私は物事を過剰に捉えてしまう癖のある人間だったが、本格的に自分を罰するようになったのは中学生の頃からだ。先の記事にも書いたとおり私は中学1年では学級委員長を務めて

もっとみる

【お知らせ】後藤和智事務所OffLineは、5月25日から開催される「技術書典16」に「イ」ブロック22にてオンライン出展いたします。当日は冬コミの新刊の他各種技術書を用意します。基本は電子版ですが、一部は冊子(物理書籍)もあります。https://techbookfest.org/event/tbf16/market

【ツイート転載】なぜ若年層はカジュアルに否定されるのか:「○○ハラ」言説の横溢をめぐって(2024.05.13)

この手の突然降ってわいた「○○ハラ」系言説は今年2月頃から急激に増えた印象がありますが、残念ながら(特に40~50代と思われる)左派の論客がかなりこの手の報道に乗って若者バッシングをしている様が見られて嘆かわしい限りです。

既に三木那由他氏が指摘していますが、この手の言説においてターゲットになるのは女性や若年層、さらには性的・人種的少数派が多い印象があります。とりわけ若者論においては、(特に40

もっとみる

【ツイート転載】「自由意志か言わされているか」の不毛な対立よりも「冷笑的な若者」を求める左右両派を問題視すべきだ(2024.05.07)

このツリーには基本的に同意しますけど、ただ「大人だから/有権者だから自己責任」対「ただ言わされているだけ」みたいな議論において抜け落ちているのは、「なぜ社会運動や左派に冷笑的な言説ばかりが「若者」の意見として採り上げられるのか」ということだと思います。

典型的なのが2021衆院選の後の「報道ステーション」で、「若い世代ほど自民党支持」みたいな報道がなされましたが、データを見ると旧民主(立憲・国民

もっとみる

【リリース】草津町長に対する虚偽告発に関する、過去のツイートの削除と謝罪

上記の件に関して、性暴力に反対する一般社団法人「Spring」の、「虚偽の性暴力の訴えは被害者に対する人権侵害であると同時に、実際にあった性暴力の訴えに対してもそれを封じ込めるものである」という声明に賛同し、過去にこの件について行った数件のツイートを削除し、また黒岩信忠・草津町長及び関係者に対して謝罪いたします。大変申し訳ありませんでした。

また、近日公開予定である「wezzy」(サイゾー、閉鎖

もっとみる

【ツイート転載】東京15区衆院補選における、堀新氏の軽蔑すべき「論客」仕草(2024.04.28)

衆院補選の投票率の低さは、誰かが言っていた「自民党支持者が自民党に灸を据えたいときは野党に投票するのではなく棄権する」が現れた形じゃないかとは思うが、いくらなんでも堀新氏のこの解説は酷すぎる。

自民党が候補を出さなかったことが勝因の一つだとしてもこういう風に立憲野党をくささずにはいられない堀氏の「論客」仕草っていったいなんだろうね。少なくとも近年の選挙では若い層において旧民主の伸張や維新の大幅な

もっとみる

私はいかにして自罰思考から脱却したか(2024.04.19)


はじめに知っている人も多いかもしれないが、私は極めて自罰的な人間だった。自分が不快、不安だと思ったことは自分が悪い、と考えなければ気が済まなかった。だが、この思考にけりを付けられそうになった。もしかしたら自罰的な自分はまだ残っているかもしれないが、とりあえず脱却の道筋は立ちそうになったので、現時点での考え方を記しておく。

最初に結論を述べると、それは「「自罰のための自罰」を行っている自分が情け

もっとみる

平然と若者を切り捨てるネット左派(2024.04.09)

引用が地獄。そもそもこの調査は17~19歳が対象であり、当然選挙権を持たない、もしくは持って間もない年齢の人間だけ。そういう人間に対して「お前らが選挙に行かないから」と世代論に基づく自己責任論をぶつける残酷さ。そんなに若年層を叩きたいか。

とりわけ酷いのがこれ。そもそも上の世代の責務として若い世代に希望を示すだけでなく、若い世代の同志と連帯することも必要なのだが、こういう風に一方的に切り捨てるこ

もっとみる

【ツイート転載】あまりにも「平成」的な「昭和好き」(2024.04.03)

こういうド直球な「90年代・2000年代劣化言説の産物」を見せられると、怒りよりもむしろ哀れみを覚える。そもそもいわゆる「昭和ブーム」には、当該年代に猖獗を極めた、若者バッシングを中核とする劣化言説が生み出したものという側面があるんだよね。

こういった見方は別に私のオリジナルではなく、例えば浅岡『メディア表象の文化社会学』などでも指摘されている。

閑話休題、「昭和ブーム」なるものは平成以降に物

もっとみる

【ツイート転載】サブカルチャー左派の諦念の正体(2024.03.17)

正直、《どうしようもないすね》という意見表明には怒りを覚えます。もちろんあとのツイートで《自分の手の届く範囲でできることはやってみる》と書いているのは理解していますが、それでもそんな投げやりな意見を表明するのは社会人としての責任放棄ではないのかと思います。

最近思うのが、ここ5年くらいで目立ってきた、主として私と同年代~直上くらいの年齢の、「普通の日本人」と呼ばれる存在に対する敵意です。とりわけ

もっとみる

【追記あり】【ツイート転載】サブカルチャー左派におけるカジュアルな精神障碍者差別:「サイコパス」「チー牛」(2024.03.09 / 2024.03.12)

2024年3月9日「サイコパス」は差別的表現であるとたびたび指摘されているのだが、若い世代の環境運動を所詮少数派と切り捨てる感覚では平気なんだろう。

この御仁を代表として、この手のサブカルチャー左派って「普通の日本人」的なものを批判するためなら差別的表現や差別語だって平気で使うんだよね。「自分たち」のコミュニケーションの外側にいる人間に対する攻撃性は表現規制反対派ムラ連中と変わらない。

「サイ

もっとみる

【ツイート転載】続・「若者の右傾化」論の略史――「言論の2005年体制」の成立(2024.03.04)

「政治的」と「オタク的」を対立するものとして扱っていることの政治性は既に多数指摘されているけど、こういう態度って、2000年代初頭~半ばに1980年代サブカルチャーに耽溺した層が一部のユースカルチャーをほとんど難癖に近い形で国家主義と短絡させて論じたことのある種のカウンターとして、主として1970年代生まれのサブカルチャー系論客によって「イデオロギーフリー」という形で左派的な主張だけを「政治的」と

もっとみる