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ここは酷いインターネッツですね
一昔に「恋人や友人など不要だね」などと強がってみせていたが、歳と共に孤独が堪えるようになると猛烈に過去の自分に対して怒りが湧いてくるのだった。
今年で五十。仕事は契約社員としてデータ入力。若い時分、パソコン通信時代からPCに触っていたおかげでなんとかデスクワークに就けてはいるが非正規の不安定と賃金の低さは如何ともしがたい。安普請に帰ってきて電気をつけた時の寒さといったら! 半額弁当と六十円
全然関係ないんだけども、猫の手も借りたいって言ったら「猫には足しかないじゃないですか」なんて笑われて、ちょ、お前マジかぁ……ってなった話する?
「ネコ。君はクビだよ」
「そ、そんにゃ~~~~」
大手薬局チェーン、カンニャビスを解雇されそうになっている猫が一匹。名前はネコ。この世界において猫は一匹しか存在しないユニーク個体であるため、生物名が必然固有ネームとなる。
「だ、だってそんにゃ! 忙しいから誰でもいいから手伝ってほしいって……」
「君がいるといらない仕事は増えるうえに儲けがなくなっていくんだよ」
「そ、そんな事ないですっ
三丁目に沈む夕陽は血の如く、かくも赤く
三丁目昼食戦争は激戦の様相を呈していた。
事は一年前。バッファロー亭とカウカウ軒の骨肉の争いに端を発する。
両店はいずれも中華飯店であったが、バッファロー亭は炒飯、天津飯、中華丼などの米系商品が、カウカウ軒は餃子、焼売、小籠包などの天津商品が売りであり、それぞれ住み分けができていた。
ところがある日、バッファロー亭が急に天津系商品を推すようになる。何があったと食してみれば仰天。カウカ
ハングズマンズノットの下で
そうはいってもやはり命は惜しかった。
やることなす事上手くいかずもはや死ぬ他に道はないと覚悟してのハングマンズノット。揺れる輪っかに恐れ慄く。
なにを躊躇しているんだ。死ぬしかないんだぞ。生きているだけでもはや地獄だ。
頭の中でなんども踏ん切りをつけようとするも足は震え一歩が踏み出せない。目の前の穴に首を通して台座を蹴るだけですむのに、それができない。頸動脈が締まれば数秒なのに、これ