マガジンのカバー画像

ひとりよがりエッセイ

63
ひとりよがりな話をしています。
運営しているクリエイター

2022年3月の記事一覧

【エッセイ】その場所はいつかみた夢

【エッセイ】その場所はいつかみた夢

正夢をそこそこみる方だった。過去形だ。
正夢と言っても本当にささやかで、特定の会話をする場面や、初めて来た場所を夢で見た覚えがある程度だ。なぜ夢で見たのか不思議になるくらい瞬間的な正夢ばかりで、「これから大きな災害が訪れるわ……みんな逃げて!」と叫ぶような、漫画の予知夢みたいなのはみたことがない。

そんなささやかな正夢さえ大学を出てからはみる頻度が凄まじく減り、30を過ぎてからはほとんどみなくな

もっとみる
【エッセイ】“コロンブスの卵”が有名な理由を妄想する

【エッセイ】“コロンブスの卵”が有名な理由を妄想する

このエピソードは実際にあった話ではない、という説の方が有力らしい。しかしそれでも”コロンブスの卵“という言葉は有名だ。
代替する表現がないことも大きいのだろう。「簡単に見えることでも偉業を成し遂げるのは難しい」というのは簡単だが、それに合わせたエピソードがないとピンと来ない。実際「卵を立たせてみろ」と言われてこんな方法で立たせられる人はいないだろう。「卵が壊れてはいけない」なんて言ってはいないので

もっとみる
【エッセイ】他人には他人のものさし

【エッセイ】他人には他人のものさし

小学校の頃だろうか。
大人から「人にはそれぞれ、ものさしがあるんだよ」と初めて教えられたのは。

すぐにピンとくるほど、私は頭がいい方ではなかった。物理的に物差し=定規を持っている、という意味でないことも、比喩であることもわかったが、深い意味は理解できていなかった。

大人になった今は「ものさし=その人それぞれの価値基準」と解釈している。
それともう少しだけわかったことは、
「人それぞれのものさし

もっとみる
【エッセイ】汚れを落として眠りたい

【エッセイ】汚れを落として眠りたい

映画でも漫画でも、帰宅後に「疲れた〜」と言っていきなりベッドに横たわる描写があると「この人は平気な人なんだな」と思う。

外気に触れたあとベッドに横たわるのがイヤで仕方がない。絶対に入浴を済ませたあとのきれいな状態がいい。だから基本的に寝るとき以外はベッドの上にいない。
毎日シーツを洗うなんて不可能だ。できる限り清潔を保つためにも、帰宅後即就寝はしたくない。

平気な人は平気なんだろうし、他人のベ

もっとみる
【エッセイ】ネタバレの境界

【エッセイ】ネタバレの境界

境界と書いて《ボーダーライン》と読ませたい
……これはオタクの戯言です。

それはそうとネタバレのラインが難しい。
作品を紹介するときに、どこまでがネタバレかネタバレじゃないか、配慮し過ぎると何も言えなくなる。

『カメラを止めるな!』は社会現象と言えるレベルで流行した。(たいへん面白かった)
しかしあの作品を「ネタバレせず面白さを伝えなさい」と言われたら非常に難易度が高い。国語の問題なら満点の解

もっとみる
【エッセイ】セール作品に囚われる

【エッセイ】セール作品に囚われる

積みゲーまみれの中、立体ピクロス2を全問クリアした。したのはいいが、もっとピクロスを解きたい気分になっている。ピクロスの中毒症状がヤバい。
幸か不幸か、3DSにまだまだ手をつけていないピクロスがある。セールの時に買って積んだままのものだ。

3DSのピクロスの良くないところは、問題のサイズが小さく、サクサク遊べてしまう点だ。紙媒体は手が汚れやすいが、大きくて時間のかかる問題が遊びやすい点で軍配が上

もっとみる
【エッセイ】世の中グレーゾーン

【エッセイ】世の中グレーゾーン

好きなもの、嫌いなものについて語るのは容易だが、世の中は好き嫌いだけでもない。ほとんど「どちらかといえば好き」「どちらかといえば嫌い」「さほど興味がない」など、グレーゾーンに分類される気がする。
その中でも食べ物なら「食べられるけど好きじゃない」とか、「生トマト嫌いだけどピザとかケチャップなら食べられる」とか、微妙な立ち位置にいるものもいっぱいある。

私の中で麺類は「食べられるし好き、でも積極的

もっとみる
【エッセイ】不死は嫌でも、不老ならなりたい

【エッセイ】不死は嫌でも、不老ならなりたい

散々語られ尽くしてきたテーマ「不老不死」
これを語る上で外せないのは手塚治虫『火の鳥』である。私は一通り読んでいる。(文庫版のみで、バージョン違いは把握しきれていない)

あれを読むと軽々しく「不老不死になりて〜」なんて言えなくなるものだが、それでも「不老」だけならいいんじゃあないかと思う。どんなに苦しい思いをしても「死が選べない」のは残酷だ。例えばエキノコックスや狂犬病は治療法がなく、症状が出た

もっとみる
【エッセイ】輪廻転生があれば死は怖くないのか

【エッセイ】輪廻転生があれば死は怖くないのか

新型コロナウイルスとか、大きな地震とか、そういうものの話を聞いていると死への恐怖を感じてしまう。
私は死ぬのが怖いし、死ぬのが怖いから長生きしたい方だ。
とくに冬場はこの恐怖心が増幅する。落ち着いてきたのに、地震でまた怖くなってしまった。

実際なにが怖いのかと言えば、死んだあと自分の意識がどうなるかわからないこと、これが怖いのだろう。わからないことは怖い。
幽霊が実在してくれれば、少なくとも「死

もっとみる
アウトプットの原動力

アウトプットの原動力

非常に共感しました。

私の場合は負の感情に限らず、「ものすごーく好き!」か「嫌い」のどちらかが強い原動力になる。とくに二次創作が捗るときは「好き」の感情が暴走し、制御しきれない好きエネルギーのはけ口が二次創作という形で表出する。
しかし好きという感情には強弱の波がある。あの謎の情熱を上手くコントロールできればいいのに。

【エッセイ】季節切り替えスイッチ

【エッセイ】季節切り替えスイッチ

身体が春になっている。
身体のどこかに季節を切り替えるためのスイッチがあって、それを押されたような気がする。それぐらい一気にメンタルや体調が変化した。

身体のスイッチといえば、やる気スイッチである。しかしやる気が出ないのは行動しないから、という研究結果もあるようだ。例えば勉強なら、勉強できる環境を作って、"とりあえず"勉強し始めれば段々とやる気が湧いてくるらしい。
行動することで、やる気スイッチ

もっとみる
【エッセイ】勘のムダ遣い

【エッセイ】勘のムダ遣い

勘が冴えている方だと思う。
「なんとなくこっち」で選んだものがいい結果になったり、「嫌な予感がする」と思えばその通りになったり。
たぶん認知バイアスもあるだろうけど、勘が冴えていると思った方が気分がいいのでそう思うことにしている。

ただ、勘というのは、経験に裏打ちされた能力だとも思っている。これまでの人生経験や、無意識のうちに得た情報が、勘という形に昇華される。言語化しきれない、自分の中で積み重

もっとみる
【エッセイ】人生がときめく1イン2アウト

【エッセイ】人生がときめく1イン2アウト

モノを片付けるのが苦手だ。
私だけでなく家族全員、片付けが苦手だ。両親も姉もモノを溜め込むタイプなので、実家はかなりモノにまみれている。

このままじゃイカン、という気持ちはずっと抱いていた。
一人暮らしを始めたときと、やめたとき、凄まじい片付け力を発揮した。結果、段ボール換算して20箱以上の荷物を処分した。だがこれでもまだ途中である。恐ろしい。

それはそれとして、参考になった片付けの本が、

もっとみる
【エッセイ】「美女が飲むやつ」

【エッセイ】「美女が飲むやつ」

磯野貴理子さんが何かの番組に出ていたときのことだ。

なんかの先生「身体によくて美容にも良い、そんな魔法みたいな飲み物があるんですよ~」
磯野さん「え~? 何かのサプリ?」
なんかの先生「それは…… 白湯 なんです!」

磯野さん「美女が飲むやつだ!」

この一言が妙にツボった。しばらくテレビの前で笑っていた。
たしかに健康や美容への意識が高い人が飲むイメージはある。我が姉もよく飲んでいた。

もっとみる