2021年2月の記事一覧
小説|コーヒーが冷めるとき
おばあさんは眠るまえにコーヒーを飲みます。「眠れなくなるからやめなさい」とおじいさんは毎日のように言いましたが、おばあさんはやめません。「うまいんだから仕方ない」
近所の人に会ってもあいさつをしないことも、お医者さんに止められているのにお酒を呑むことも、めんどうでお風呂に入らない日があることも、おじいさんは何度も注意しましたが、おばあさんは聞きません。
おじいさんはとつぜん亡くなりました
まんまる顔の「おひなさま」を作ろう 【デイサービスの日々】
こんばんは。
2月も残り少し、もうすぐ桃の節句ですね。
先日ご利用者様と作った おひなさまが好評だったので、紹介したいと思います。
まんまる顔の おひなさまこちらのサイトを参考にさせていただきました。
ピンポン玉とペットボトルのフタ、折り紙があれば作れる おひなさまです。
「今日は、おひなさまを作ります〜!」と、ご利用者様に私が作ったおひなさまを見せると
「可愛いねえ!けど難しそう」「
左胸を失って、生きやすくなったと思う
私には左胸がない。5年前に乳がんの手術をして、全て切り取った。乳房再建はしなかったので、私の左胸があった部分には、今も横一文字に引かれた傷跡が残っている。
服を着ていれば分からないので、見た目は普通の人と同じだ。普通の母親で、普通の店員で、どこにでもいる普通の人。術後も以前と同じように過ごしているので、こちらから伝えた友人以外、誰も私が乳がんだとは気付かないだろう。
唯一、温泉に行った時だけは
壊れかけのエリザベスと⅓の純情な威厳。
エリザベスをなおそうと思う。
これだ。
もうすぐ育休が終わるが、魚の小骨みたいにこころに引っかかっていたのがエリザベスだ。
事の発端は数ヶ月前に遡る。
+
実家にはいろんなおもちゃがある。遊びに行くと、増えている。増殖の速度がハンパない。宇宙の果ての栗まんじゅうのようだ。なぜだ。いつもありがとうございます。
息子くんは意気揚々と一つずつたしかめるように遊び、遊び倒し、なぎ倒していく。さ