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栄養を味方にすれば、食がもっと楽しくなる! 管理栄養士 柴田さやかさんに聞く「パンとの上手なつき合い方」≪メディフィットラボ食育講座≫

パンが好き! でも、食べすぎるのはよくない……
でも、それでも! 美味しいモノは我慢せず食べたい!!!

パンといえば、毎日の食事に並ぶ主食でありながら、
あんぱんなどの甘い系、焼きそばパンなどの総菜系まで、
老若男女問わず様々なシーンで我々を魅了し続けています。

しかし、健康やダイエットのことを考えると……と我慢されている方も多いはず。
そこで今回は、「食を楽しみながら美と健康を叶える」をコンセプトに、
様々な食の提案をされているWABISACHI主宰である、管理栄養士の柴田さやかさんに、健康と美容につながる「パンとの上手な付き合い方」についてお話をお伺いしました! 
記事・写真

柴田さやか
WABISACHI主宰。管理栄養士。料理研究家。約9年間の医療機関勤務で約1000名以上の治療食作りや栄養指導を経験。「あの時、こうしておけば良かった」と後悔する前に、食で解決できるうちに、食の大切さに気づいて自分のからだを労わる事が大切だと考える。健康な方を対象に「いつまでも自分らしく、美と健康を叶えるための食の提案がしたい(疾病一次予防)」と強く思うようになりフリーランスに転身。多くの方に食への興味・関心を高めてもらいたいとの思いから、栄養学を日頃の食生活に活かすための料理教室を開催。その他ラジオやテレビ出演、企業への商品監修、食育活動にも携わる。健康な体はお金では手に入れられない。『栄養のある暮らし』は今日からできる未来の自分や家族への投資。ライフスタイルの違いに合わせ誰もが取り入れやすい、健康寿命を延ばすための「からだに優しいメンテナンス食」を日々研究している。

健康的な食生活は「腸」から始まる。

健康的な食生活を意識するうえでまず意識してほしいのは「腸活」です。腸活とは、腸内環境をより良い状態にするために、継続して食事に気をつけたり必要な運動をしたりする活動のことをいいます。
腸活をすることで、免疫力が高まります。
腸の中には様々な種類の腸内細菌がバランスを取りながら生息していて、その中でも私たちの腸内を良い状態に保ち健康を維持してくれる細菌(=善玉菌)が喜ぶ食材をうまく食事に取り入れてあげると、腸内細菌のバランスがよくなり免疫力が上がるんです。
免疫力が上がれば、肌の状態が変わるし、風邪も引きにくくなる。
花粉症などのアレルギー症状も改善することが期待できるんです。

腸の大敵は悪い食べ物よりも「ストレス」!

腸活では、ストレスバランスも大変重要と言われています。
食事だけでなく、日々のストレスを緩和するためにスポーツをしたり、ハーブティーを飲んでリラックスしたり。バラエティ番組を見て笑ったりすることも腸活につながります!(笑)
自分の好きな行動をちょっと生活の中に取り入れて頂きながら、食で腸に良いものを加えてあげるというのが一番理想的です。
もちろん腸活には食物繊維も大事だし、発酵食品も大事です。
でも、それだけ取ればよいというのではなくて、そういったものを中心に、
色んな栄養素をバランスよく取っていくことが腸活の主軸になります。
だけど現代人はみんな忙しいと思います。なので完璧は求めずに、まず何か一つでもできたら丸! というふうにしてあげると良いかと思います。

例えばお味噌汁を飲むとかお味噌をちょっと舐めるとか、まずはそれだけでも立派な腸活になります。
そういう無理なく継続できるちょっとした一歩を毎日継続していくことが大事なんです。

柴田さんの料理教室で作った玉ねぎ麹 
麹などの発酵食品も腸活にはぜひ取り入れたい

腸活とパンとの付き合い方

実は、私もパン大好きなんです。笑
でもやっぱり食べすぎは腸活の観点ではよくないので、
私はご褒美として、パンの日を楽しむようにしています。
パンだけではなくて、自分へのご褒美とか、誰かと一緒に食べるご飯というのはその場を全力で楽しむことも大事です。
心も身体も喜べるように。
ご褒美を楽しむときはとことん自分を喜ばせて、その分日々の食事はちょっと工夫して。
腸内環境を良い状態にしたり、自分や家族の体調に寄り添ってケアするお食事ができるといいと思います。

毎日パンが食べたい!という人へ、ちょっとした工夫

でもやっぱりパンは毎日食べたい! 朝ご飯はパンじゃないと! という方もいらっしゃると思います。
そういう時はちょっとだけ食べ方の工夫をしてみましょう。

例えば、パンだけを食べるのではなく、最初にお野菜とか海藻とか、食物繊維を取って、さらにそのサラダにドレッシングなど油と酸味のあるものを加えたりすると良いです。
カロリーを気にすると、ドレッシングなどの油ってすごく気になると思うんですが、ダイエットの観点で言えば一番大事なのはカロリーじゃなくて糖質なんです。
食べる順番や組み合わせる食材を変えると血糖値の急上昇を抑えたり糖質の代謝を高めることができます。
なので、むやみに避けるのではなく、+αを有効的にとってあげるとその後に食べるパンをより上手に楽しむことができるんです。

更に腸内環境を良い状態にする食材を加えてあげたり、体を作る大元の栄養素であるたんぱく質も追加するなどの工夫がオススメです。

白いパンより、総菜パンを食べた方がいい理由

たんぱく質・糖質・脂質の中で一番初めに燃えるのは糖質で、最後に燃えるのが脂質なんです。これはお腹がすくスピードにも血糖値の上がり方にも影響していきます。
例えば朝食にパン単品とか白おにぎりなど糖質を多く含むものしか食べていないよりも、サンドウィッチとか炒飯のおにぎりとか、何かたんぱく質や脂質が入ったものにした方がお腹がすくスピードが遅く、血糖値の上昇度合いも緩やかになるんです。
お腹がすくスピードが速いと、その分間食として本当は摂りたくなかったものが体に入ってしまいますよね。
「パンを食べるからこそ、油とか他のプラスになるカロリーは我慢する」のではなく、逆にそのパンを食べるためのサポート食材を一緒に食べた方がダイエットや健康維持に効率が良く、更に栄養バランスも良くなって、体にとってはいいんです。(※スポーツ栄養や各種疾病などの観点を除く)


パンを食べるなら「グルテンフリー」?「全粒粉」?

パンの中にも米粉、小麦粉、全粒粉等、元々の原料が違うパンがあります。
例えば「グルテンフリー」というのは、小麦粉に含まれるグルテンという成分が入っていないもののことを言います。これは欧米の方に多いグルテン不耐症やセリアック病、グルテンアレルギーの方のために普及したものです。
なので、これらの症状のない方はそこまで気にしなくてよいと思います。
世の中にはなんとなく「健康になりそう」なものって、色々あります。でもそれが全世界の皆さんにとっていい食材だよっていうわけじゃなくて、そういうものもあるよっていう選択肢の一つなんです。

例えば、全粒粉のものは食物繊維の量が多く含まれているので、食物繊維が不足している方とか、毎日パンを食べますという方は選ぶといいかもしれません。
大切なのはどれが自分の体に合っているのか。
それぞれの食材のメリット・デメリットを知り、自分の体調に合わせて選んでいただければよいかと思います。

「腸」をいたわるということ

今、日本人の2人に1人が癌になっていて、そのうち3人に1人が癌で亡くなっていると言われています。
癌の中でも、女性は第1位、男性では第2位の死亡率が大腸ガンなんです。
なので、腸をいたわってあげるっていうのが日本人にとってはすごく重要なことなんです。
腸活というと難しく聞こえるかもしれません。
でも、栄養を味方にすると食がもっと楽しくなります。
日々の食事が未来への投資。
やっぱり健康ってお金では買えないし、病気になってはじめて「気をつけておけばよかった」って気が付くものです。
 
人生100年時代と言われる現代。健康寿命を延ばし人生を最大限に謳歌するための一つの方法として、腸活に、食育に少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

山口市産業交流拠点施設メディフィットラボでは「健康寿命の延伸」をテーマに心身ともに健康となることを目的としたさまざまなイベントを開催しております。来る、2023年8月19日、20日(土日)新山口駅直結のKDDI維新ホールでは大人気「パンと珈琲のフェスティバル」を開催!柴田さんによる腸活をテーマにした食育イベントも開催予定です🍞 お楽しみに!


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