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100年の旅路、1000人の友、そして無限の物語
私は100年を何回も繰り返している。
同じ土地、同じ空気、同じ顔。
けれどそこには違う歴史がある。
私だけが知る物語が、ある。
周回プレイとは縁のない人生を過ごしていた。中学二年生の、あの日まで。
誕生日のお小遣い(我が家は誕生日もクリスマスも現金支給制だ)を握り締めて訪れた家電量販店のゲームコーナー、シルバニアファミリーのゲームやら星のカービィやらで育ってきた自分の目に飛び込んできた、
海の向こうの、声も知らない愛娘へ
私には海の向こうに、七つになる娘がいる。
ちなみに私は今年で27だ。結婚はしていない。
そして私と娘の間に血縁関係はない。
あるのは年に数度の手紙とプレゼントのやり取りと、毎月3000円の送金だけだ。
こう書くとなんてひどい親だと思われそうだけれど、いま、私が“娘”にできることがこれしかないのだから仕方がない。
いつかは彼女の住む国、フィリピンまで行って、彼女がどんな声で笑うのか、好きな