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書くに値すると信じる気持ち
自分が好きな文章の要素のひとつに、「“書くに値する”という気持ちで書けているか」というのがあると、最近気づいた。
書くに値するという気持ちで書かれた文章からは、書き手の熱と思いが伝わってくる。たとえば、誰かの人生経験についてや愛してやまないものに関する文章を読んだとき。それに心を動かされるのは、「書くに値することなんだ」という、書き手の信念のようなものがあるからじゃなかろうか。
意識的な信念で
感情が顔に出てるような文章
「もっと力を抜いて書いていいと思うよ」「頑張らなくていいんじゃない?」みたいなことを、自分の文章を読んだ知人に言われたことがある。もしかしたらnoteを始めるよりも前だったかもしれない。
細かい言い回しは忘れてしまったけれど、要はわたしの文章に「頑張らなきゃ」という焦りや強迫観念が表れているように思う、とのことだった。
当時の日記を読み返してみると、家族のことでいっぱいいっぱいだったりして、切
書く理由を言葉にできるまでは
仕事は別として、こうしてnoteなどに文章を書く理由を、わたしはいまだ言語化できずにいる。
書きたいと思う理由はいくつか思い浮かぶし、書きながらぼんやりと感じることもあるのだけど、「これだ!」と言い切れるほどには掴めていない。
書きたい理由や思いを言葉にできたら、書けずに立ち止まったり迷子になったりしたときでも、それを指針に立ち返り前に進めるはず。だから「書く理由」を言葉にしたいという思いはあ
書くときに忘れないでおきたい、主観や感情以外のもの
過去の出来事を振り返るとき、わたしは大抵それを思いきり主観的に捉えている。しかも論理的よりも感情的なタイプだから、感傷的に書きつけた日記を読み返して「人には見せられないな」なんて気持ちになることも少なくない。
そんな主観的かつ感情的な性質のわたしは、物事をありのままに受け止められる人に出会うと「いいなあ」と思う。
ありのままというのは、ひとつの正解を指すんじゃなくて、自分の主観に囚われないとい
使える語彙と表現の幅が広がるとき
さっき読み終えたばかりの本の感想をスマホ画面に書き落としながら、その文章表現に頭を悩ませている自分がいることに気づいた。「ここは『すごいと思った』より『驚かされた』かな」とか、「この感情は『じんわり広がる後味の悪さ』で合ってるかな」とか。
別に誰に見せるわけでもないし、立派な書評でもなんでもない。それでも、自分が思うぴったりの言葉で、感想を書き残したかった。
自分の心が動いたことを、自分なりの
ボロボロな精神状態で書くとき
数年前だったか、いま思えばひどく心が傷ついたことがあって、でも「あのひとに傷つけられたんだ」なんて認めたくもなくて、しばらく気持ちがぐしゃぐしゃになった。
好きな人とのことで傷ついたとかならまだいいけれれど、好きでもない人に傷つけられるなんて悔しいから認めたくない。そういう傷は痛がってみても気持ちよくなれるもんじゃないし、かといって見て見ぬフリもできず、扱いに困った。
それまで、うれしかったと
最近買ってよかったもの、辞書
ライターという仕事をしている身で恥ずかしながら、最近になって紙の国語辞典を買った。記事やnoteを書きながら「この使い方であってるかな?」と確認したり、本を読んでいて知らなかった言葉に出会ったときに意味を知るのに重宝してい
小中学生の頃も、国語辞典をよく使っていた。けれど、その頃といまとでは、使い方が少し異なる。
子どもの頃は、ただ知らない言葉を知るために辞書を引いていた。一方でいまは、それに
書きたいことを発酵させるか、鮮度重視で書くか
書いては消してを繰り返して、いまの自分には書けないことばかりだなぁと思うなど。少しずつ読み進めている外山滋比古さんの『思考の整理学』に書いてあった、素材はしばらく寝かせて発酵させるというトピックスを思い出した。
たとえばビールづくりには、麦という素材だけでなく、酵母と寝かせる時間が必要。同じく面白い論文を書くのにも、素材だけじゃなく酵母となる別のアイデアをかけ合わせることや、寝かせて熟成させる時
画面越し、原稿越しにも伝わるおもしろさ
数日前の夜、映画『愛なのに』の感想を話すというTwitterのスペースが開かれていた。そこに今泉力哉監督が参加していたものだから、思わず聞き入ってしまった。
スペースでは、今泉監督が映画を撮るときに意識していること、大事にしていることについて聞けておもしろかった。そしてどんな質問に対しても自分のスタンスや思い、考えをきちんと言語化していく今泉監督の声を聴きながら、映画をつくるひとはそこまで考え抜
知ってる人の文章ってだけで読みたくなるし、自分ごとにできるかは大事
2月25日、オンラインでバトンズの学校の懇親会があった。オンライン飲み会にせよオンライン取材にせよ、オンライン○○はあまり得意じゃないけれど、画面越しにでも、同じ受講生や古賀さん、お世話になった運営の方々の顔を見ることができてうれしかった。
パソコンの画面には、これまでの授業と課題をともにしてきた受講生の方々の顔がいっぱい並んでいた。
職業も年齢も違えば、得意・不得意、課題への感じ方、古賀さん
好きは広がる、でもファンではいられない
好きを仕事にすることの是非について、いろいろなところでよく目に耳にする。好きを仕事にすると人生が楽しくなるとか、むしろ好きなものを好きじゃなくなるとか。
その点、ライターという職業は、多かれ少なかれ「好き」を抱えて仕事をしている人が多い印象がある。「書くのが好きだからライターになった」とか、「このジャンルが好きだから、この人が好きだから取材したい」とか。
わたし自身、ライターと名乗って仕事する