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星時雨
2023年12月8日 20:01
白鍵と黒鍵とそれらがずらりと並ぶ八十八の玉座そして沈んだ鍵(けん)の窪みから人の姿に似た木が芽吹くピアノから生まれた木は母なるピアノに還るべく八十八の玉座を尋ねるその軌跡を律とし隠されたパターンを解き明かした時かの扉が開くのだそして浮かんだ鍵(けん)の頂から人の姿に似た木が還っていく私の耳に残った響きはその生命の旅路私の心に残った響きはその生命の循環
2024年2月18日 21:04
そっと差し出された傘を私は受け取らない他人の言葉の陰に身を寄せることなく私は雨に打たれたいそっと差し出された傘を私は受け取らない無遠慮に降り注ぐ雨に打たれるものたちと私は同じ気持ちになりたいそっと差し出された傘を私は受け取らない傷つけてしまったことを忘れぬよう私はこの身を曝し刻みたいそっと差し出された傘を私は受け取らない雨に打たれる姿が憫然たる有り様だとし
2024年1月18日 22:37
詩を考えれば考えるほど小学生の頃のあの授業に引き戻されるよくあるテーマただの授業の1コマそれが私にとっては生涯に渡って今も横たわっている大問題私の授業は終わっていないあれは50分経ったことを知らせただけのチャイムいつもいつまでも小学生の私がいる同じ疑問に今も首を傾げている呆けるまで居座り続けるだろうここに帰ってくるたびに思い出す書かねばと理解された
2024年1月16日 22:13
黄金の気高さを撒き孤独に伏す危うさを燃える煌きに隠す柔く 柔く金色の幕引きすべてを覆い翳りを生むその暗がりで私は佇む黄昏れる貌が見えぬよう眩く 眩く閃光を間借りして景色を溶かしその金波の余韻を束ね脆く 脆く精神を織る−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−己の繊細さに悩むあなたは、きっと脆くも
2023年12月23日 20:09
僕の手はちいさいから足元の砂を掬っては家やら山やら団子やら作ってははしゃぎ作ってはこわし作ってはひけらかし黄昏がうんと背伸びをするとみるみるうちに僕の姿は大人と呼ばれる形になって次第におおきくなっていく手はたくさん掴めるようになったからとついめいっぱい広げるものだから掬いたくないものまで握りしめて山も森も川も町も人も営みも節操なく根こそぎ掴み取
2023年12月1日 22:41
週末だしさたまには嫌なこと全部忘れてさパーっとアフロにしに行かない?
2023年11月30日 21:15
朝焼けの金色にお気に入りのメロディーライン昼下がりの余白に横たわる空席のベンチ無口な月明かりに寝る前のホットココア君の吐息に身を寄せてなんだか何にでも溶けてしまいたい気分触れ合ったところから混ぜておくれ新しい私がうまれたら羽振りよく塗りたくっておくれ無くなってしまったらまた絞り出しておくれ出会えたことを忘れないでおくれ
2023年12月11日 19:38
起きろ起きろよされるがままでいいのかよ立てよ立ち上がれお前には立派な大志があるだろう見せろ見せつけろ理不尽に抗うお前の姿を負けるな突き立てろその中指が免罪符Wake up NAKAYUBI!Wake up now!Cuz you can beat!−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−人だけじゃなくて、病