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詩集

44
私の紡いだ言葉たち。 全部のせ。
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#今こんな気分

【詩】ピアノの木

【詩】ピアノの木

白鍵と
黒鍵と
それらがずらりと並ぶ八十八の玉座

そして
沈んだ鍵(けん)の窪みから
人の姿に似た木が芽吹く

ピアノから生まれた木は
母なるピアノに還るべく
八十八の玉座を尋ねる

その軌跡を律とし
隠されたパターンを解き明かした時
かの扉が開くのだ

そして
浮かんだ鍵(けん)の頂から
人の姿に似た木が還っていく

私の耳に残った響きは
その生命の旅路
私の心に残った響きは
その生命の循環

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【詩】ずぶ濡れ

【詩】ずぶ濡れ

そっと差し出された傘を
私は受け取らない

他人の言葉の陰に身を寄せることなく
私は雨に打たれたい

そっと差し出された傘を
私は受け取らない

無遠慮に降り注ぐ雨に打たれるものたちと
私は同じ気持ちになりたい

そっと差し出された傘を
私は受け取らない

傷つけてしまったことを忘れぬよう
私はこの身を曝し刻みたい

そっと差し出された傘を
私は受け取らない

雨に打たれる姿が憫然たる有り様だとし

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【発露】居残り授業

【発露】居残り授業

詩を考えれば考えるほど
小学生の頃の
あの授業に引き戻される

よくあるテーマ
ただの授業の1コマ
それが私にとっては
生涯に渡って今も横たわっている大問題

私の授業は終わっていない

あれは50分経ったことを知らせただけのチャイム

いつも
いつまでも
小学生の私がいる

同じ疑問に今も首を傾げている

呆けるまで居座り続けるだろう

ここに帰ってくるたびに思い出す

書かねばと

理解された

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【詩】黄金の精神

【詩】黄金の精神

黄金の

気高さを撒き孤独に伏す

危うさを燃える煌きに隠す

柔く 柔く

金色の幕引き

すべてを覆い

翳りを生む

その暗がりで

私は佇む

黄昏れる貌が見えぬよう

眩く 眩く

閃光を間借りして

景色を溶かし

その金波の余韻を束ね

脆く 脆く

精神を織る

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己の繊細さに悩むあなたは、きっと脆くも

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【詩】砂遊び

【詩】砂遊び

僕の手は
ちいさいから
足元の砂を
掬っては
家やら
山やら
団子やら
作っては
はしゃぎ
作っては
こわし
作っては
ひけらかし

黄昏がうんと
背伸びをする

みるみるうちに僕の姿は
大人と呼ばれる形になっ

次第におおきくなっていく手は
たくさん掴めるようになったから

ついめいっぱい広げるものだから
掬いたくないものまで握りしめ

山も森も川も町も人も営みも
節操なく根こそぎ掴み取

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【詩】パレット

【詩】パレット

朝焼けの金色に
お気に入りのメロディーライン
昼下がりの余白に
横たわる空席のベンチ
無口な月明かりに
寝る前のホットココア
君の吐息に
身を寄せて

なんだか何にでも
溶けてしまいたい気分

触れ合ったところから
混ぜておくれ

新しい私がうまれたら
羽振りよく塗りたくっておくれ

無くなってしまったら
また絞り出しておくれ

出会えたことを
忘れないでおくれ

【詩】Wake up NAKAYUBI!

【詩】Wake up NAKAYUBI!

起きろ
起きろよ
されるがままでいいのかよ

立てよ
立ち上がれ
お前には立派な大志があるだろう

見せろ
見せつけろ
理不尽に抗うお前の姿を

負けるな
突き立てろ
その中指が免罪符

Wake up NAKAYUBI!
Wake up now!Cuz you can beat!

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人だけじゃなくて、病

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