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文化、あるいはCulture。

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Культура、またはसंस्कृति、ときどきالثقافة。
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2020年4月の記事一覧

森鴎外の『当流比較言語学』が大好きな件について。コロナ禍の日本を見て書いたかのよう。

森鴎外の『当流比較言語学』が大好きな件について。コロナ禍の日本を見て書いたかのよう。

 『当流比較言語学』は、ドイツ語にはあるけど日本語にはない言葉を紹介しながら、日本人にない感情を指摘するという本です。
 紹介されるドイツ語は3つで、構成はとてもシンプル。文字数も極めて少ないので、数分で読むことができます。
 ただし、明治時代に書かれた文章である上に、紹介される言葉以外にもドイツ語が頻繁に出てくるので、ところどころ意味をとれないところがあります。しかし、分からない言葉を飛ばして読

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なぜ日本人はマスクに違和感がないのか?

なぜ日本人はマスクに違和感がないのか?

インターネットが登場し、電子メールから始まった文字でのコミュニケーション。それ以前からの「手紙」では使われることがなかったが、ネットで登場したのが「顔文字」ではないだろうか。ネット前からあったのかもしれないけど。

前から疑問に思っていたことがあった。それは、アメリカ始め欧米の友人とメールやSNSなどでやり取りしている時の、顔文字の日本との違いだ。

海外では、なぜか顔が90度横倒しになっている。

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ラオスにいて考えるようになった「消費」のあり方

ラオスにいて考えるようになった「消費」のあり方

ラオスで2年暮らし、自分の今後に大きく影響すると思われる価値観が変わった。それは「消費」のあり方だ。

消費とは、人間の欲望を満たすために物財を費やす行為。消費は人間生活を維持,向上させるために行われるが,この点からみれば経済活動の基軸をなす生産は最終的には消費を目的としているといえる。(ブリタニカ国際大百科事典)

人間の欲望とは色々あるけど、生きていくのに不可欠な3大欲求もそうだし、衣食住を為

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そうはいっても、やっぱりプレーンが一番旨いんだ!

そうはいっても、やっぱりプレーンが一番旨いんだ!

ロシア料理はうまい。

決して他の国の料理がまずいと言いたいわけではないし、
「うまい」にもいろんな種類がある(胃、脳、舌、喉、ハートで感じるうまさ…etc)が、
ロシア料理のうまさはこのどれでもない。

アジアのような生命力あふれるうまさでもなく、
欧米のようなアーティスティックなうまさでもなく、
和食の心にしみるうまさでもない。
うーん、なんだろう。名状しがたい。
強いて言うなら「なんでもない

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価値観戦争

価値観戦争

▼ほかる は 手記 を 見つけた

あるところに、3匹のこぶたが住む家がありました。
こぶたの名前は『ケイザイ』『シンシン』『セイメイ』といいました。

ある日、隣村に「おそろしい狼」がやってきたという知らせがありました。

それを聞いたセイメイは皆に家から出るなと言いました。
ところがケイザイは「おそろしくない狼などいない。そんなことをすれば飢え死にするか家から追い出されるかだ」
そしてシンシン

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