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考えごと。

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考えごと集です。テーマはバラバラ
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考えごと日記その15 「アヘン戦争から解放まで」を読んで、日本が明治時代のころの中国(清)を考える

考えごと日記その15 「アヘン戦争から解放まで」を読んで、日本が明治時代のころの中国(清)を考える

なるほど、わかってきたでぇ〜ッ、毛沢東の尋常でない共産主義化への執念の源が。

日本が明治時代のころの中国(清)はもう悲惨。アヘン戦争なんか始まりにすぎず、列強はよってたかって中国をむさぼり喰いつくそうとしたんだな。これはエグいでぇ。そして中国を滅ぼしたあとは、次はロシアを狙っていたと思われるんだな。

そこへ毛沢東があらわれて強い中国を作ろうとしたんだから、そりゃ中国からしたら英雄だわ。これはス

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考えごと日記その10 「サピエンス全史 (下)を読んで、消費主義を考える」

考えごと日記その10 「サピエンス全史 (下)を読んで、消費主義を考える」

いや〜おもしろい。サピエンス全史。下巻に入ってなおおもしろさに拍車がかかるのぉ〜。

いま読んでるところを簡単に言っちゃうと、むかしの金持ちは派手に散財して贅沢をたしなんだ。いっぽう貧乏人はおカネをムダづかいせず質素にくらした。

ところが今日ではこれが逆転したという。現代の金持ちは細心の注意をはらいながら資産や投資を管理する。いっぽう現代の貧乏人は必要のない車や家や家電などを買って借金におちいる

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考えごと日記その9 「『アヘン戦争から開放まで』を読んで、宣教師の役割を考える」

考えごと日記その9 「『アヘン戦争から開放まで』を読んで、宣教師の役割を考える」

今、「アヘン戦争から開放まで」を読んでるのだが、そこにイギリスから中国へ渡った宣教師の役割が記されてある。そこには、表向きはキリスト教の布教、しかし裏の役割は中国の調査と中国語の習得だというのだ。

そしてアヘン戦争後の談判で、中国語を習得した宣教師が通訳をつとめるのだ。宣教師は当然ながらイギリスに有利になるよう交渉を運んでいく。そして不平等条約が結ばれるようにしたのだという。

そこで思うのは、

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考えごと日記その8 「サピエンス全史から、資本主義の暴走を考える」

考えごと日記その8 「サピエンス全史から、資本主義の暴走を考える」

「サピエンス全史」の下巻がヤバい。一節一節がとにかくヤバくて、なかなか読み進められないのだ。いままで知らなかったことを知れたかと思うと、そこからさらに疑問が増幅していくので、いちいちあれこれと調べながら読んでいる。

本書によると、資本主義の強欲ぶりに歯止めがかかったのは共産主義の存在が大きかったという。いや〜、その発想はボクにはなかったな〜。これまでのボクの考えとしては、ソ連や中国の共産主義化は

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考えごと日記その7 「サピエンス全史からアヘン戦争を考える」

考えごと日記その7 「サピエンス全史からアヘン戦争を考える」

いま読み中の「サピエンス全史 下」に、1840〜42年におきたアヘン戦争が軽く触れられている。本書にはアヘン戦争を、資本の名のもとに「政府が大資本の言いなりになった悪名高い例」としてのべられている。つまりイギリス東インド会社と、イギリスの実業家が、戦争を利用してアヘン(麻薬)を中国に輸出し、大儲けしたというはなしだ。

1800年代にはいると、イギリスは中国に大量のアヘンを輸出するようになった。そ

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「サピエンス全史 下」 スペインによるアステカ帝国の植民地化と日本の幕末明治維新を考える

「サピエンス全史 下」 スペインによるアステカ帝国の植民地化と日本の幕末明治維新を考える

15世紀にメキシコ一帯を支配していたアステカ帝国。本書にはそのアステカ帝国をスペインが滅ぼし、植民地にした工程が記されている。これが非常に興味ぶかい。

なぜかというと、その流れが日本の幕末にそっくりだからだ。とはいえ流れはそっくりであっても、その異国人の来訪にたいしてのアステカ人の行動と、日本人の行動に違いがみられる。その違いについて考えてみたい。

そのまえに、まず幕末における欧米の日本植民地

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「サピエンス全史 下」 第15章 科学と帝国の融合を読んで考える

「サピエンス全史 下」 第15章 科学と帝国の融合を読んで考える

いま読み中の「サピエンス全史 下」に、非常に興味ぶかいことが書かれている。いまや地球上のほとんどの人びとが、政治や医学、経済、金融、言語、音楽、服装などのあらゆる思考や嗜好の多くをヨーロッパに倣っている。

なぜヨーロッパなのか。それは帝国主義の時代に、ヨーロッパが世界経済を掌握したからに他ならない。ではなぜヨーロッパはそれを成しえたのか。なぜ地中海東のオスマン帝国、ペルシアのサファヴィー朝、イン

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「播磨灘物語」を読んでのボクの妄想

「播磨灘物語」を読んでのボクの妄想

関ヶ原の合戦において、以前からボクは黒田長政の行動に対して疑問をもっている。あまりにも家康に肩入れしすぎるように思うのだ。それは司馬リョー先生も指摘している。

ただ残念ながらここでは、なぜ悪意をもっていたと感じたのかの言及はない。

そして「播磨灘物語 4巻」で司馬リョー先生は、

そう!ボクもこれには激しく同意なのだ。如水にとっての長政はたったひとりの息子であり、そして黒田家の嫡男なのだ。繋が

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小説「土を喰らう十二ヵ月」にある「竹笑う」

小説「土を喰らう十二ヵ月」にある「竹笑う」

風で竹がなびく様子を「竹笑う」というそうだ。

強風であろうが、弱風であろうが、順風であろうが、逆風であろうが、どんな風が来ようとも平然としてあらがわず、涼やかに揺れる竹の様子が、笑っているように見えるからだそう。つまり「竹笑う」とは、どんな風が吹こうとも、抵抗も我慢もしない生き方をいう。

ついでにここでいう我慢とは、耐え忍ぶこと、こらえること、という意味ではない。我慢とは仏教語で七慢という傲慢

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「サピエンス全史 上」を読んで、男女の格差を考える

「サピエンス全史 上」を読んで、男女の格差を考える

「男女間の格差」

女性の社会進出が叫ばれるようになって久しいが、しかしこの日本ではまだまだ男性優位な部分があるのは否めない。人類の歴史をたどってみると、農業革命以降、世界のほとんどが、男性を高く評価する社会を形成した。たしかにクレオパトラ、エリザベス1世、卑弥呼など、女性が指揮者として頂点に立つ例もあるが、しかしそれはわずかな例にすぎない。

なぜだろう。男性は本当にそれほど優れているのだろうか

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播磨灘物語「高松城水攻め」から考える

播磨灘物語「高松城水攻め」から考える

播磨灘物語、これから秀吉による「高松城水攻め」が始まるところだ。この水攻めという戦い方を初めて知ったのは、じつは10年くらい前にみた映画「のぼうの城」だった。

映画の冒頭シーン。市村正親さん演じる秀吉が、高松城を攻略するにあたって水攻めを敢行するのだ。堤防を決壊させ、水しぶきをあげながら高松城へと流れる足守川を眺めながら高笑いする秀吉。忘れられない。

当時のボクはまだ坂本龍馬などの幕末を読みは

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