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多崎礼『レーエンデ国物語 月と太陽』

前巻でレーエンデ国物語に魅せられていたので、一気読みしてしまいました。 レーエンデの自由を奪われてから、100年後。 1巻のさいごにあった 『レーエンデの誇りのために…

hiyono_te
2週間前

レーエンデ国物語1

大好きなファンタジーで、話題作とあっては読まない理由はないので、そそくさと、図書館で予約しました。 でも、届かない。仕方ない話題作だし。 やっと、図書館から連絡…

hiyono_te
2週間前
1

『ファラオの密室』を読みました。

〝このミステリーがすごい2024〟大賞受賞作です。 ミステリーなのかな? いつもミステリーというジャンルに戸惑いを感じてしまいます。 謎解きものだったら、ミステリーな…

hiyono_te
1か月前
1

『成瀬は信じた道をいく』を読みました。

大学に進学した成瀬、相変わらずだなという感じですが、周りの成瀬への理解が進んでて嬉しいなと思いました。 もう、西武にユニフォームきて立ってた謎の人物ではないです…

hiyono_te
1か月前

宇野碧『繭の中の街』を読みました。

恋愛小説?ファンタジー? 不思議なお話の集まりでした。 読了感としては、さら〜とした感じ。 視点がコロコロ変わる感じ。 視点が変わると受け取る感じが違う。 本の中…

hiyono_te
2か月前

宮島未奈『成瀬は天下を取りに行く』を読みました。

爽快でスカッとした物語です。 学生時代に成瀬がいたら、異質で怖いけど、 大人になったら成瀬を観ていたい気持ちになります。 物語のスタートから、西武デパートの閉店カ…

hiyono_te
2か月前

安壇美緒「ラブカは静かに弓を持つ」を読みました。

全著連の話は、ニュースになってたなぁと思い出しました。それにより、いろんな歌手の人が自分の曲は無料で使っていいという声明を出してたことも。 結局、あの裁判ってど…

hiyono_te
5か月前

一穂ミチ『光のとこにいてね』を読みました。

久しぶりの一気読みでした。 そのため、すっかり睡眠不足です。 主人公は2人、結珠と果遠。 恋ではなく、愛の話だった。 育ちも環境も違って、普通なら出会うはずのない2…

hiyono_te
5か月前

ナオミ・ノヴィク『闇の魔法学校』『闇の覚醒』『闇の礎』読みました。

やっと、読み終わったーという達成感でいっぱいです。毎巻毎巻分厚くて重たいから、持ち運ぶこともできなくて読むのが大変でした。 ナオミ・ノヴィク氏の作品は、『ドラゴ…

hiyono_te
5か月前
5

くわがきあゆ『レモンと殺人鬼』を読みました。

初めはミステリーとして、おもしろく読めました。 ただ、犯人が見つかったぐらいからの話が二転三転‥とする感じは、好きではなかったです。 犯人候補っぽかった人たちの人…

hiyono_te
5か月前

杉井光『世界で一番透き通った物語』を読みました。

新しい読書体験でした。 この仕掛けに気付いた時は、思わず読むのをやめて前のページをめくってみました。 不自然さがなく、これだけの製本をする努力に感服しました。 お…

hiyono_te
5か月前
4

小西マサテル『名探偵のままでいて』を読みました。

本というのは不思議なものです。 ちょうど認知症になった身内をなくしたときに読むのが、この本だったなんて。 主人公の祖父は、元校長先生で71歳。 まだまだ世間では若…

hiyono_te
7か月前

寺地はるな「川のほとりに立つ者は」を読みました

〝川のほとりに立つ者は、水底に沈む石の数を知り得ない〟 どういう意味なのでしょう? 川に潜れってことでしょうか? 数を知ったところで意味あるのですか? 本を読めば…

hiyono_te
8か月前
2

手塚治虫「アドルフに告ぐ」を読みました。

手塚治虫作品といえば、「ブラックジャック」ぐらいしか読んだ覚えがなく、それも中途半端に読んだだけで結末も覚えてないのです。 しかし、ここ近年【コテンラジオ】や【…

hiyono_te
8か月前
5

辻村深月『この夏の星を見る』を読みました。

コロナ禍の学生たちの心情がよく書かれてるなと思いました。 大人よりもずっと狭い世界での学生生活、その中にコロナが起きて自粛を迫られた時、もっとどうしようもない気…

hiyono_te
9か月前
3

奥田英朗「リバー」を読みました。

刑事事件物のミステリーって、なんで面白いんだろう? 病院関係者や警察関係者は、こんなのないってって言うけど、知らない側からするとおもしろいな。 連続殺人事件と勘…

hiyono_te
9か月前
1

多崎礼『レーエンデ国物語 月と太陽』

前巻でレーエンデ国物語に魅せられていたので、一気読みしてしまいました。
レーエンデの自由を奪われてから、100年後。
1巻のさいごにあった
『レーエンデの誇りのために、戦う女がいた』
が今巻の話でした。
はじめに、ルチアーノ・ヴァレンティが〝残虐王〟になると明示されていたので、家族を殺された復讐劇になるのかと思いましたが、現実はそれよりはるかに残酷でした。

新しい家族、愛する人を奪われたからです

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レーエンデ国物語1

大好きなファンタジーで、話題作とあっては読まない理由はないので、そそくさと、図書館で予約しました。
でも、届かない。仕方ない話題作だし。

やっと、図書館から連絡がありウキウキしながら取りに行きました。
表紙がすごく綺麗✨品がある。

レーエンデ国物語。
崖の上とかじゃなくて、固有名詞。
中身はナルニアっぽいのかなと、読書開始。

登場人物紹介3人‥少ない。
絵もあるけど、3人は大変。
これは世界

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『ファラオの密室』を読みました。

〝このミステリーがすごい2024〟大賞受賞作です。
ミステリーなのかな?
いつもミステリーというジャンルに戸惑いを感じてしまいます。
謎解きものだったら、ミステリーなのかな。
意外とジャンルが広いから、わかんない部分もありますが、おもしろい本でした。

エジプトのミイラ‥
死者が復活するという価値観が、こんなに当たり前に受け入れられてるのが興味深いです。
しかも、セティの下半身木造だし、もっとびっ

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『成瀬は信じた道をいく』を読みました。

大学に進学した成瀬、相変わらずだなという感じですが、周りの成瀬への理解が進んでて嬉しいなと思いました。
もう、西武にユニフォームきて立ってた謎の人物ではないですね。
やりたいことをたくさんやって、全部中途半端になってしまうことを怖がっていたけど、なんでもやっていいんだと成瀬にいつも勇気をもらいます。
私は人に対して対応を臨機応変に変えるので、成瀬とは正反対なんです。
前に『それって、本当の自分じゃ

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宇野碧『繭の中の街』を読みました。

恋愛小説?ファンタジー?
不思議なお話の集まりでした。

読了感としては、さら〜とした感じ。
視点がコロコロ変わる感じ。
視点が変わると受け取る感じが違う。

本の中の言葉で言えば、
『言葉は口から出た瞬間に酸化する』ってこと。
受け取ったときの場所、時間、天気、相手に応じて変わってしまう。

私の伝えたい気持ちは、いつもちゃんと伝わってない気がする。
それがもどかしくて、話すのも嫌になるときがた

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宮島未奈『成瀬は天下を取りに行く』を読みました。

爽快でスカッとした物語です。
学生時代に成瀬がいたら、異質で怖いけど、
大人になったら成瀬を観ていたい気持ちになります。
物語のスタートから、西武デパートの閉店カウントダウン中継に毎日映り込むという奇行をはじめる成瀬に驚き、こういう人に流されない生き方をする子の話かなと思いました。
でも、告白されたら戸惑うし、友達の島崎が引っ越すとなると受験勉強すら手につかなくなる。とっても可愛らしい子だなと成瀬

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安壇美緒「ラブカは静かに弓を持つ」を読みました。

全著連の話は、ニュースになってたなぁと思い出しました。それにより、いろんな歌手の人が自分の曲は無料で使っていいという声明を出してたことも。
結局、あの裁判ってどうなったんだろう?
問題の時は大きく報じるくせに、いつも結果は大して大きく取り扱わないので忘れてました。
楽曲を守るためとは言いますが、楽譜買うのにお金払って、それを練習するためのお手本でお金を払って…となると二重三重にお金とられてる気持ち

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一穂ミチ『光のとこにいてね』を読みました。

久しぶりの一気読みでした。
そのため、すっかり睡眠不足です。

主人公は2人、結珠と果遠。
恋ではなく、愛の話だった。
育ちも環境も違って、普通なら出会うはずのない2人の何度も交差する人生の話でした。
人生と言いましたが、話の終わりの時点で2人は29歳。これからまだ長い2人の物語が紡がれるんだろうなと感じる話でした。

自分が団地育ちだし、うちの母も子供に興味が薄い人なので、果遠のほうに心を寄せて

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ナオミ・ノヴィク『闇の魔法学校』『闇の覚醒』『闇の礎』読みました。

やっと、読み終わったーという達成感でいっぱいです。毎巻毎巻分厚くて重たいから、持ち運ぶこともできなくて読むのが大変でした。
ナオミ・ノヴィク氏の作品は、『ドラゴンの塔』を一番初めに読みました。
定期的にファンタジー作品を読みたい私は、図書館で背表紙に【賞】って書いてあったから、面白いのかなと思って読み始めた作者でした。
そこから、『銀を継ぐもの』『テメレア戦記』と読み進めて現在に至ってます。

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くわがきあゆ『レモンと殺人鬼』を読みました。

初めはミステリーとして、おもしろく読めました。
ただ、犯人が見つかったぐらいからの話が二転三転‥とする感じは、好きではなかったです。
犯人候補っぽかった人たちの人物像が浮かばず、最終的な犯人に関しても、えっという感じでした。
単に自分の好みじゃなかったという事なんでしょう。

杉井光『世界で一番透き通った物語』を読みました。

新しい読書体験でした。
この仕掛けに気付いた時は、思わず読むのをやめて前のページをめくってみました。
不自然さがなく、これだけの製本をする努力に感服しました。

お話自体は淡々と進んでいき、読みやすかったです。登場人物の感情の起伏も少なく、それが逆にリアリティがあるような気がしました。
人にはいろんな面があって、その人それぞれの価値観も判断基準もあり、どうしようもない人だって、愛すべき一面もありま

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小西マサテル『名探偵のままでいて』を読みました。

本というのは不思議なものです。
ちょうど認知症になった身内をなくしたときに読むのが、この本だったなんて。

主人公の祖父は、元校長先生で71歳。
まだまだ世間では若いと言われる年頃でしょう。
認知症にならなければ、余生を楽しむこともできたのではないかと考えてしまいます。
でも、不条理にやってくる病気は、そんな予定なんか壊してしまうんですよね。

主人公の周りの不可思議な事件を、次々に解決していくお

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寺地はるな「川のほとりに立つ者は」を読みました

〝川のほとりに立つ者は、水底に沈む石の数を知り得ない〟
どういう意味なのでしょう?
川に潜れってことでしょうか?
数を知ったところで意味あるのですか?

本を読めばわかります。
そもそも、石の数は知る必要がない。
多様性の中の多様性ってとこです。
石の数→人の性格(性質)
石の種類→人の気持ち

人をカテゴライズしてしまって、自分の価値観の中で〝この人はこういう人〟って簡単にわけれるものでもないよ

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手塚治虫「アドルフに告ぐ」を読みました。

手塚治虫作品といえば、「ブラックジャック」ぐらいしか読んだ覚えがなく、それも中途半端に読んだだけで結末も覚えてないのです。
しかし、ここ近年【コテンラジオ】や【大人の世界史チャンネル】を視聴していて、少しだけ読まずに大人になってしまったなぁと心に引っかかっていました。
読めるのなら、「火の鳥」「ブッダ」「アドルフに告ぐ」を読みたいけど、古い漫画だし読める場所あるのかなと思いながら、調べることもなく

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辻村深月『この夏の星を見る』を読みました。

コロナ禍の学生たちの心情がよく書かれてるなと思いました。
大人よりもずっと狭い世界での学生生活、その中にコロナが起きて自粛を迫られた時、もっとどうしようもない気持ちになったんだろう。
大人が決めたルールを押し付けられて、大人は子供を気遣う余裕もない。
そんな日々だったと記憶しています。

ひどい噂も飛び交いました。憶測の域を出ないものも多かったと思います。

私たち大人は、子どもたちに運動会や球技

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奥田英朗「リバー」を読みました。

刑事事件物のミステリーって、なんで面白いんだろう?
病院関係者や警察関係者は、こんなのないってって言うけど、知らない側からするとおもしろいな。

連続殺人事件と勘違いしたことにより、未解決になってしまった事件が、時を経て再度起こってしまう。
〝警察のメンツが丸つぶれ〟って感じです。

ただ、いつもと違うのが主人公となる軸がない感じで話が進むこと。
警察、マスコミ、被害者家族などが、それぞれ協力せず

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