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東京に流れ着くことにした理由
わたしは今、東京で暮らしている。3月末に退職してから、まだ新しい仕事はしていない。けれど歌をうたって過ごしている。
31歳、彼氏ナシ、職ナシ。ついでに言うと貯金もギュインギュイン減ってきている。
そんなわたしが、東京での暮らしを決めたことや、歌をうたうことになったきっかけ、8か月以上も無職を貫いてきたこれまでについて、気が進むところまで書いてみようと思う。
文章を書くことからずいぶん遠ざかってい
8年越しのプレゼント
実家に帰ったついでに、いらないものを捨てようと自室を整理していたら、引き出しからこんなものが出てきた。
ナンコレ????
いらっしゃい!!たこ焼きバスボールだよ~!!
よかった~!すぐに教えてくれたおかげで何かわかってよかった~~!!!
同時に「〇〇だよ~!!」って口調で商品の方から伝えてくることあるんだなって思った。
さて、これが何かわかったのはいいけど、問題はなぜこれが引き出しの中に眠
明石に置いてきたものを探しに行った話
「自分の生まれ育った場所って、今どうなってるんやろう。」
退職して自分の今までとこれからについて考える時間が増えて、ふとこんなことを思った。
わたしは大阪で育ったが、生まれは兵庫県の明石である。
そこで暮らしていたのは3歳くらいまでだったと思うが、何故かその頃の記憶が色濃く残っていた。家の近くを通るラーメン屋のチャルメラの音が怖くて、母お手製のキティちゃんのパジャマを着せてもらいながら咽び泣いて
わたしが大砲台になった話
皆さんは、生まれてはじめてデートした日のことを覚えているだろうか?
わたしは覚えている。甘酸っぱかったからではない、とてつもなく苦い思い出だからだ。
今日はわたしの、嬉し恥ずかし初デイトの話を皆さんに聞いてほしい。
わたしがはじめてデートをしたのは、大学1年生の初夏だった。
それまで、勉強と部活と学級委員長しかしてきていない学生人生だった。この言葉を使うことは少し憚られるが、わたしは俗にいう陰キ
確認を怠るなかりしか
勤務中もずっとそわそわしていた。
これが終わったら、夜行バスに乗って鎌倉に行くんだ。
わたしはその夜、親友とふたりで夜行バスに乗って鎌倉に行く予定をしていた。季節は夏。暑さにはめっぽう弱かったが、めったにもらえない連休。
社会人になると、友人と休日を合わせて旅行に行くというのもなかなか難しかったし、なにより海の近くに旅行に行くことに心を躍らせていた。
夜行バスに乗っている時間はけっこう長いから
サギと、角中と、それからわたし
「サギのモノマネとか、そういうのしたくない」
皆さんは、別れ話のときにこんな言葉を言われたことはあるだろうか。わたしはある。
4年くらい前。わたしは5つ下の男性と交際していた。当時彼は21歳。「男性」という表現をするのが憚られるくらい若かった。
彼とは婚活パーティーで知り合った。婚活パーティーに行ったことのない人もいるだろうから説明すると、仕切りのある机に1人ずつ座って開始時間までにプロフィー
エッセイを好きな理由
なぜエッセイが好きなのかというと、誰かの人生の擬似体験をしているような感覚になるからだ。
同じ世界を見つめることはできなくても、そのときの感情に思いを馳せ、その状況にどんなふうに立ち向かったのかを知ることができる。
そのときのその人の気付きや、その経験から出る言葉に、わたしの現在や過去までも、押し進めてもらえるときがある。
また、エッセイは丁寧な自分語りだと、どこかで読んだ。
書き手になっ