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日記やエッセイ、散歩の記録。 間違っていると後から気づいても、なるべくは記事を消さない…

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日記やエッセイ、散歩の記録。 間違っていると後から気づいても、なるべくは記事を消さない。恥をさらすだろうという抵抗感も込みで書いていきます。

記事一覧

[おはなし]の練習 2024/07/28週

午前中に必要な作業だけ片付けて、昼から休むことを同じプロジェクトのメンバーに連絡をした。マネージャーが当日のお休みは申請のステータスを事後にしてください、と伝え…

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19時間前
7

少し伸びた髪を部分的に自分で切るようになった。高校のときに同級生のKちゃんがゴミ箱の上でじょきじょき自分の髪を切っていた。それを女子が訝しげに見ているのを、これがおれらのKちゃんだ、と誇らしく思っていた。「おれ髪の量多いけ」「Kちゃん前髪すごいことなっとるよ」「すぐ伸びるわね」

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3日前
7

(わたし―あなた)の中 2024/07/21週

勉強会を一緒にしている仲間と鳥貴族の柱の仕切りのついたテーブル席で飲んでいるときに中のひとりが、キャラクターがデフォルメされているのを見ると何故か悲しくなる、と…

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7日前
14

beingが書けない 2024/07/14週

久々にジョイスの『ダブリンの市民』をパラパラしていて、登場人物の多さに考えさせられる。 というのも自分の書くものは登場人物が少ないというより、自分ひとりぼっちの…

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2週間前
14

空っぽの冷蔵庫 2024/07/07週

ここ何週間かで2回くらいクリスマスという言葉を使うことがあって、それでふと思い出したことを書いてみる。 私の実家は国道沿いに面したいわゆる田舎の街のケーキ屋で、…

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3週間前
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勉強会を育てる勉強会をつくる 2024/06/30週

またいつまで続けられるかわからない週次投稿をはじめてみるつもりです。 そりゃそうって話ですが、ページをひらいたら普段自分が考えていることや、これまでどうやって生…

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4週間前
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20年以上前に自動車教習所のクランクの練習のときに言われた「はい、止まって見ないよ、ゆっくり動かしながら見て」という言葉を最近たまに思い出す。

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1か月前
8

あっ、いま考えているこれは俺が面影という言葉で考えたいことに繋がりそう、と散歩中に思いついたそのリアリティだけ残して素材(いま考えているこれ)のことはわからなくなった。と書いたらそれも面影だった。

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1か月前
8

近所のイオンで家族がセール品を見ている間に、下の子と雛人形の顔の違いを眺める。
雛人形はこんなに皆んな笑顔で口が開いていたか、と記憶をたぐっていると、ふとBGMから聴こえてくるフレーズに反応して子どもが"すまし顔って何?"と問いかけてくる。指さす顔がない。

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6か月前
8

年中に会社の中ではじめた読書会の記事を書きたい。どんな風に書くかを考えるのは楽しいが書くのは(いつも)大変。

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7か月前
9

ずいぶん長い時間ものごとを一般化する考えや志向に取り憑かれてきたと思う。たぶん臆病さから、という振り返りがそういった時間の断片の意味や価値を少し変えることになった。たぶん臆病さから。

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8か月前
10

祖母の命日、伯母にウチの家の写真にも花をあげておくとLINEしたら、早いね、あれから4年経った、と返信がある。ずいぶん前のことに感じられて、早いという言葉の意味が頭の中でもつれた。

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8か月前
10

アカウントの機能がWEBインターフェースに埋め込まれた当時のことはもう余り思い出せなくなっているし、当時はそんなに印象的な出来事だとは感じていなかったけど一大事だったんだなと思う。と、オンライン上でアカウントを強固に前提とした行為の中に埋め込まれながらつぶやくことになった、、

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9か月前
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プレパラートと地図

通勤の電車から見える河川敷に瀬替えでもするのかというくらい大量の土砂が運ばれていて、内容がわからない作業が進捗するにつれて部分的に川幅が狭くなり流れが速くなって…

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10か月前
21

2000年代のいつぐらいの時期かが曖昧だけど自己紹介の欄に人間観察と書いてあるのをよく見かけた。いまそう書いてあったら、それはイキりとして捉えられるかもしれない。「何でお前が一方的に観察する側なんだ」という感じで。

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10か月前
10

親は子どもの泣きを発達のどこかのタイミングで要求のコンテクストでは受け取らなくなる。あまつさえそれを嘘泣きであるとさえして要求のコンテクストを言語的な運用にズラす事自体を求めるようになる。

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10か月前
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[おはなし]の練習 2024/07/28週

[おはなし]の練習 2024/07/28週

午前中に必要な作業だけ片付けて、昼から休むことを同じプロジェクトのメンバーに連絡をした。マネージャーが当日のお休みは申請のステータスを事後にしてください、と伝えてきたので、それを修正した。当日の午後休を午前に伝えるのは事後ですかね、と思いついてしまったから、「今日っていつから今日なんですかね」といつもそうするように笑いながら軽口をたたいて、昼食は何にしようかとぼんやり考えていた。

マネージャーは

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少し伸びた髪を部分的に自分で切るようになった。高校のときに同級生のKちゃんがゴミ箱の上でじょきじょき自分の髪を切っていた。それを女子が訝しげに見ているのを、これがおれらのKちゃんだ、と誇らしく思っていた。「おれ髪の量多いけ」「Kちゃん前髪すごいことなっとるよ」「すぐ伸びるわね」

(わたし―あなた)の中 2024/07/21週

(わたし―あなた)の中 2024/07/21週

勉強会を一緒にしている仲間と鳥貴族の柱の仕切りのついたテーブル席で飲んでいるときに中のひとりが、キャラクターがデフォルメされているのを見ると何故か悲しくなる、ということを言って、例えばどういうキャラクターなの、と聞いてみると、Vチューバーの人気のストリーマーをあげてくれた。
キャラクターが本人の意図を離れて解釈されて、それが誇張されて新たなイメージがつくられるのはネット文化ではありがちなことに思え

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beingが書けない 2024/07/14週

beingが書けない 2024/07/14週

久々にジョイスの『ダブリンの市民』をパラパラしていて、登場人物の多さに考えさせられる。
というのも自分の書くものは登場人物が少ないというより、自分ひとりぼっちのこともあるし、出てきて1人か2人くらい、それも自分の頭の中のその人という感じで登場人物という感じがあまりしない。
せっかく週に1回書くと決めたんだから少しでも書くのが上手になりたいという気持ちはあって、その中のひとつに書くものの中の登場人物

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空っぽの冷蔵庫 2024/07/07週

空っぽの冷蔵庫 2024/07/07週

ここ何週間かで2回くらいクリスマスという言葉を使うことがあって、それでふと思い出したことを書いてみる。

私の実家は国道沿いに面したいわゆる田舎の街のケーキ屋で、喫茶店を併設した建物の1階の全体がお店と工場(コウバ)になっていて、その2階が家族の住まいだった。

建物の正面と向かって右側から裏口までの喫茶スペースはガラス張りで、そのスペースに工場が少し縦長のコの字に囲まれていた。ケーキの並んだショ

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勉強会を育てる勉強会をつくる 2024/06/30週

勉強会を育てる勉強会をつくる 2024/06/30週

またいつまで続けられるかわからない週次投稿をはじめてみるつもりです。
そりゃそうって話ですが、ページをひらいたら普段自分が考えていることや、これまでどうやって生きてきたかとか、これから自分が何をしたいかなんて一つも何も書いてなくて、ここからまたはじめることに怖気づいてしまいそうになります。とはいえ、まだ書かれていないということ、これからまた書きはじめられるということは私たちにとっての未到の場所であ

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20年以上前に自動車教習所のクランクの練習のときに言われた「はい、止まって見ないよ、ゆっくり動かしながら見て」という言葉を最近たまに思い出す。

あっ、いま考えているこれは俺が面影という言葉で考えたいことに繋がりそう、と散歩中に思いついたそのリアリティだけ残して素材(いま考えているこれ)のことはわからなくなった。と書いたらそれも面影だった。

近所のイオンで家族がセール品を見ている間に、下の子と雛人形の顔の違いを眺める。
雛人形はこんなに皆んな笑顔で口が開いていたか、と記憶をたぐっていると、ふとBGMから聴こえてくるフレーズに反応して子どもが"すまし顔って何?"と問いかけてくる。指さす顔がない。

年中に会社の中ではじめた読書会の記事を書きたい。どんな風に書くかを考えるのは楽しいが書くのは(いつも)大変。

ずいぶん長い時間ものごとを一般化する考えや志向に取り憑かれてきたと思う。たぶん臆病さから、という振り返りがそういった時間の断片の意味や価値を少し変えることになった。たぶん臆病さから。

祖母の命日、伯母にウチの家の写真にも花をあげておくとLINEしたら、早いね、あれから4年経った、と返信がある。ずいぶん前のことに感じられて、早いという言葉の意味が頭の中でもつれた。

アカウントの機能がWEBインターフェースに埋め込まれた当時のことはもう余り思い出せなくなっているし、当時はそんなに印象的な出来事だとは感じていなかったけど一大事だったんだなと思う。と、オンライン上でアカウントを強固に前提とした行為の中に埋め込まれながらつぶやくことになった、、

プレパラートと地図

プレパラートと地図

通勤の電車から見える河川敷に瀬替えでもするのかというくらい大量の土砂が運ばれていて、内容がわからない作業が進捗するにつれて部分的に川幅が狭くなり流れが速くなっている。
昔部活で川に生息(?)する珪藻の分布を調べていたときに流れの速さによってそれに変化があるかというパラメータがあったのを思い出した。

それは結構地道な作業で、年がら年中顧問の先生のセダンに乗って川から標本の元を採集にいっていたはずな

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2000年代のいつぐらいの時期かが曖昧だけど自己紹介の欄に人間観察と書いてあるのをよく見かけた。いまそう書いてあったら、それはイキりとして捉えられるかもしれない。「何でお前が一方的に観察する側なんだ」という感じで。

親は子どもの泣きを発達のどこかのタイミングで要求のコンテクストでは受け取らなくなる。あまつさえそれを嘘泣きであるとさえして要求のコンテクストを言語的な運用にズラす事自体を求めるようになる。