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[おはなし]の練習 2024/07/28週

午前中に必要な作業だけ片付けて、昼から休むことを同じプロジェクトのメンバーに連絡をした。マネージャーが当日のお休みは申請のステータスを事後にしてください、と伝えてきたので、それを修正した。当日の午後休を午前に伝えるのは事後ですかね、と思いついてしまったから、「今日っていつから今日なんですかね」といつもそうするように笑いながら軽口をたたいて、昼食は何にしようかとぼんやり考えていた。

マネージャーはそういう彼のことを厄介に感じたり、測りかねるところもあった。「どうなんですかね」と関西弁まじりのアクセントで流して、何か言ったら向こうのペースになるだろうという意識まではされないパターンをその場でも採用している。

考えてみれば、そういう構えができたキッカケは、彼がチームをうつってきてから今後の動き方を認識あわせをする打ち合わせだった。「どんなことを私に期待していますか」ということを聞かれて、アサインされるプロジェクト以外でもし時間があるなら、この商品の販促的な活動をしてほしいと伝えたときに、「それをする背景とかってどのあたりなんでしょう。いま聞いてみた感じとしては私ひとりでできる範囲が限られているのでマーケだったり、営業と関わりながら顧客と何かしらつながりをつくりながらやっていくのがいいと思うのですが、そういったことは考えていますか」と返してきた。

そこまでは想定してなくて余った時間の中で学習時間をつくって、できる範囲で資料づくりしてほしい、とつたえたら、「本当にそれを期待していますか?予算がとってある取り組みでしょうか。」と返してきたので、予算をとったら会社からそれなりの成果が求められるのでできる範囲で、と伝えた。彼はすぐに「あなたが本気でやりたいと思っていないことはできません。それであれば自分のプロジェクトに集中したいです」と応じた。曖昧に、そういうことですか、と返すことしかできなかった。

そこでマネージャーが学習したのは、この相手に踏み込んだことを伝えるのは自分を危険にさらす、ということだった。午後休の彼は、踏み込んだことを言ってもらえないような関係にその時点からなっていったことをさほど意識せずに、相手が遠慮がちにふるまうようになったことをその相手の弱さからと解釈するようになった。

彼はそのときのやりとりのことを感情的にメンバーに話したことがあったかもしれないが、そのときは午後の休みで何ができるかを考えていた。天丼やカツカレーでも食べられれば気分がいいだろうと思いながらも、その後の行動が制限されると思うとさびしくなった。後のことを考えて食事をするようになった。たぶん日が暮れてきたら次の日のことを考えながら瓶ビールを飲むことになる。


少しずつでも自分なりに考えをすすめて行きたいと思っています。 サポートしていただいたら他の方をサポートすると思います。