木の文化

木の文化(小原二郎著)下

前回は「古代人と木」、「天然材料と人工材料」についての話でした。 針葉樹と広葉樹 樹木を大別して、針葉樹と広葉樹に分けられることはいうまでもない。この区分は、植物学的な立場からの立木としての分類であるが、一方木材を工芸的に使う実際上の立場からみても、同じような違いがある。このこと…

木の文化(小原二郎著)… 上

昭和47年(1972年)発行の「木の文化」は、今読み返しても興味深い内容です。文化というと社会学系のイメージですが、著者は人間工学の研究者です。特に印象に残った箇所をまとめ引用し、つたない感想も加えご紹介します。 〈 小原二郎 こはら じろう〉 1916年 長野県木曽生まれ 京都大学卒 /専…

木の話22 石の文化と木の文化

ヨーロッパは石の文化だといわれます。日本のお城やお寺が木で建てられているのにたいしヨーロッパは、ホグワーツ魔法魔術学校とかモン・サン・ミッシェルとか立派な建物はみな石造りです。 モーツァルトの生家だった家が現存するのか再現されたのか忘れてしまいましたが、その家の写真を見たことがあ…

スギとヒノキ見分けられれる?〜日本は木の文化なのか?〜

花粉症の方には辛い季節がやってきました。 花粉のおかげでスギとヒノキは誰でも知っている日本を代表する樹木となりましたが、どちらも建築材として利用するために大量に植林されたことが花粉症の主な原因となっています。 ところで皆さん、スギとヒノキって見分けられますか? まずはちょっとお勉強…

木の話5 日本は木の文化

ヨーロッパは石の文化と言われます。お城とか見ると石の文化だなぁと思いますよね。 中東は何の文化かご存ですか?中東はレンガの文化なんだそうです。そう言われてみると、なんか砂漠っぽいところで砂埃がたっていて赤茶けた建物がある…というイメージですよね。 文化と言っても建築の話だと思いま…

ロングセラー『日本の原点シリーズ 木の文化』より「竹」のご紹介

今回はシリーズより『竹』を紹介します。 竹は、全国の広い地域に生息し、かごやざるなど日常製品として活用されたり、また「松竹梅」と縁起がよいとされるなど、とても身近な存在です。 美しい京都の竹林の風景をはじめ、竹を使った施工例など満載の一冊です。 ・京都の竹の風景 ・竹を生かした建…

ロングセラー『日本の原点シリーズ 木の文化』より「欅(けやき)」のご紹介

今回はシリーズより『欅』を紹介します。 街路樹や学校、公園などに植樹され、大きくそびえる欅。紅葉の季節には美しい色づきが楽しめる木です。 いつもの景色で気に留めていなかった木が、実は欅だったということがあるくらい、まちづくりには欠かせない身近な欅について学びます。 ・欅のある風景…

木の文化の再生に向けてその八    白木の文化

外来の仏教文化と平行して、我が国には伊勢神宮を頂点とした白木崇拝の木の文化が存在することを忘れてはならない。伊勢神宮の20年毎に行なわれる式年遷宮は遡ること1300年の昔から継続してきた神に捧げる祭祀である。建築は総ヒノキ普請で建てられ、調度品もヒノキの白木で作られる。白を清浄無…

木の文化の再生に向けてその七    木製の調度品

これまで述べてきたように、我が国の自然環境は畿内を中心にして人々が生活するうえで温和な恵まれた環境にあった。そのため、自然との共生感が強く、農耕民族として自然に順応し、自然の産物を巧みに利用する能力に長けていたことは前項でも述べた。 本項では、豊かな森林資源を生活文化の中に取入れ…

木の文化の再生に向けてその六    西欧の紙について

これまで、我が国の和紙についてその調度品にまで高められた多彩な利用について述べてきたが、ここで、今日の紙の源流である西欧の紙についても触れておかねばならないだろう。西欧での製紙技術は我が国に遅れること5世紀後の12世紀に入ってからであるとされている。 製紙の歴史は我が国に比べて浅…