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スギとヒノキ見分けられれる?〜日本は木の文化なのか?〜

花粉症の方には辛い季節がやってきました。
花粉のおかげでスギとヒノキは誰でも知っている日本を代表する樹木となりましたが、どちらも建築材として利用するために大量に植林されたことが花粉症の主な原因となっています。

ところで皆さん、スギとヒノキって見分けられますか?
まずはちょっとお勉強してみましょう。

スギヒノキ立木

    杉 (スギ科)            桧 (ヒノキ科)

どちらも立派な樹です。ヒノキの方が樹皮が赤っぽいのが特徴。

スギヒノキ葉

  杉 トゲトゲしている          桧  平べったい

葉っぱは一目瞭然に違います。よく見て覚えましょう。

スギヒノキ板

 杉 赤い茶色で木目が明瞭       桧 ピンク色で艶やか

木材板となると見慣れないと難しいですが、香りの違いでも区別できます。

初めて知った方。そもそも気にした事もなかった方。身近にある樹木なのに何故、知らないのでしょう?

答えは簡単。教えてくれる人がいないから。

大人が知らないから子供にも教えられない。先生が知らないから学校でも教えてくれない。実は私も木材を扱う仕事につくまで違いが分かりませんでした。杉と桧を見分けられるようになったのは何と30歳になってから。

法隆寺は1300年前に建てられた世界最古の木造建築で、ヒノキが使われています。立派なお城から民家まで、日本では建築から日用品に到るまで様々な木材が沢山使われてきました。日本は木の文化と言われる所以です。

いや、木の文化であったと言うべきでしょう。だって殆どの人がスギとヒノキさえ見分けられないのですから。

輪切り960

木の文化を守るためとか、そんな大それた事では無いのですが、林業の人たちと一緒に子供たちを集めて定期的に森林学習体験会を開催しています。
森に行って、木の話を聞く。実際に木を伐採する。木を伐り倒すと、子供たちはワァっと集まってきて、触れて、匂いを嗅いで大騒ぎ。
そして意外と父兄の方達が新鮮な感動を得ていくのも面白いところ。

日本は世界第二位の森林大国でありながらまだ70%は輸入外材が使われています。本来は国産材で木材は全て賄えるのです。

コンクリートとプラスチックの家に住んで、どこの国の木か分からない木材に囲まれて自国の花粉に嘆く。

使って減らせばいいじゃん? 木の文化に戻せばいいじゃん?
でもまずは木が好きになってもらうことが大事。
そんな活動をちょっとだけしています。

第1集  スギとヒノキ見分けられる?〜日本は木の文化なのか?〜​
第2集  スギとヒノキ見分けられる?〜だったら擬人化で〜

第2集へつづきます。


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