エルビーシステム

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最近の記事

加圧注入処理材の変色

2004年の浜名湖花博時に、出店するメーカーの床の色が、長年経った寺の縁側のようにしたいということで、経年変化の彩色を考えていた時、柿渋を縫ってみた。 すると、銅が配合されてる保存剤による材の発色・緑が茶系に変わった。これは面白いと、ポリフェノールによる変色かと想像して、それなら出身県の名物、お茶ではどうか?と思った。(臭い柿渋をなめて、その渋さを求めて市販の緑茶を煮出してみた。 この作用を、つくば市の森林総合研究所に依頼して、この変色過程を分析していただいた。 実際に、

    • 妖怪ポストできた。ちょうど現場のMくんの手があいたので、作れたんだが。

      何かユーモラスな流木の柱を、妖怪ポストを乗っけるつもりで買っておいた。 ポストだからだから入れる口をA4がはいるように 取り出しぐ加工加工 A4の大型封筒もおさまる。ジョイントも金具でかちっとしまるように ウッドデッキ上に、台座ごと納まるように配置してみる。多少不安定。 ポストという機能を果たしてるだろうか?から始まり、屋根の防水は完璧か? とりあえず、LBウッドの端材で作られたポストの外枠はいいとして、流木の耐久性は?(長い時間流れているうちに、腐朽しやすい部分

      • 耐久性が高いという先には何がある?

        今年、お台場のボードウォークを歩いたとき、10年ほど前は、比較的安いハードウッド、セランガンバツで出来てたが、その後人工木に切り替わっていた。想像するに、経過は10年以内と推測できるが 上2枚は、町田駅そばにある(ぽっぽ町田)の前の催しが良くある広場のボードウォーク。 このお台場と町田で見たボードウォークでの人工木は、どちらも割れやら、浮き上がり変型が生じていて、長いことガムテープで応急処置。 科学進歩により、プラスティックと木粉を混合させて防腐への耐久処理ができたのだ

        • ドイツのミュンヘン、古くなって腐朽したベンチの背もたれを交換してる。ベンチの躯体は金属で、腰掛け、背もたれは針葉樹になってる。

          ベンチの板も保存処理すれば良いと思うのだが、なぜコーティングだけですますのか?がわからない。 日本のようにベンチの背もたれ、腰掛け部分がプラスティックというのは、ドイツ南部では見かけない。接触したときの温度差が、違いすぎる不快さをおもんばかっているようなドイツと、とりあえず持てばいいという日本の意識の違いかとも思ってしまう。 www.lb-system.com

          ウッドデッキはもっと豊かな生活へ導いてくれないか?

          針葉樹に保存処理を施して、外部用のエクステリアに使う、ということをやりだして40年弱。 外部で耐久性能があるからということで、今までいろんな場所で、いろんな空間のウッドデッキを作ってきた。 狭い空間を利用して・・・土地を有効活用して思ってもみない空間を作り出せた、と思っていた。 近年、プラスティックの人工木や南米・東南アジアなどのハードウッドも増えてきている 土地の有効利用機能という点、耐久性という点で、追及していくと、一部のハードウッド(イペ・ウリン)・人工木・LBウッドは

          ウッドデッキはもっと豊かな生活へ導いてくれないか?

          木の素材感ってなんなのか?

          中華街の入り口、横浜の山下公園そば。喫茶店の内装が荒々しい木肌を見せていた

          木の素材感ってなんなのか?

          他社で、東南アジアのウリンというハードウッドで施工されたもの。およそ9年目のウッドデッキを依頼されて調査に伺った。

          ボルネオ鉄木と言われ、耐久性が非常に優れているということで、この樹種を実際に知るため、ボルネオのコタキナバルまで行ってみたこともある。 2008年、ちょうど北京オリンピックが始まってたころ。ウリンの成木を見たくて、それとカンポンという集落によく使われていたという使用例をみたいと言う思いで行ったものだ。 ウリンという木を徹底的に調査してみようと思ったわけだ。 しかし、気候の違うマレーシアで見たのは、ウリンの2~3年の樹木、ウリンの屋根材の現場、水上の船着き場ぐらい。 カンポンは

          他社で、東南アジアのウリンというハードウッドで施工されたもの。およそ9年目のウッドデッキを依頼されて調査に伺った。

          妖怪ポスト作成中

          外部で使うことができ、かつ自由度の高いデザインも可能というシンボルとして、水木しげるの墓場の鬼太郎の妖怪ポストを作成中。 屋根材はイグサというわけで、これをどう葺くのか考え中 とりあえず、支柱として、芯挽きした、保存処理後の皮むき丸太にのっけてみたが、おどろおどろしさがでてこない 保存処理後の外部使用木材での工事は(ウッドデッキ・ウッドフェンス等)もう40年近くやってはいるが、もっともっと、保存処理することによって、耐久性が飛躍的にUPする国産材の、デザイン自由性をアピ

          妖怪ポスト作成中

          今の日本の保存処理においては、それほど主流になっていない二重処理(単に木材を保存処理を一回することすらも国際的に見て少ない)・特に国産木材を外部で使う場合、木材保護塗料というレベルでは、腐らないということに関して殆ど意味がない

          木材に耐久性をつける、使用中にその木材保存を付加できる保存剤及び、処理方法を教えてくれる図だった。 北米の枕木、電柱は今では日本では使われないクレオソート(有臭)が使われている。 二重処理は、北米においてまずクレオソート注入(超長期の使用に耐えうる保存剤)だが、長期での耐久性を確保するため、設置後、DOTを木材深部に浸潤させて、耐久性を維持させるわけだ。この方法を導入して、すでに国産木材にACQ及びDOTを出荷段階で注入しているのがLBウッド。 メンテナンスもこのDOT散

          今の日本の保存処理においては、それほど主流になっていない二重処理(単に木材を保存処理を一回することすらも国際的に見て少ない)・特に国産木材を外部で使う場合、木材保護塗料というレベルでは、腐らないということに関して殆ど意味がない

          木材の種類によって、加圧注入処理後の耐久性が違うことは知っておきたい

          環境省での自然公園等技術指針の表には、下記のように合成木材(人工木)、ハードウッドのイペ、国産材のスギ・ヒノキの保存処理木材(加圧注入処理)木材の耐久性と金額の対比の表がある。 2020東京オリンピックで使用された保存処理木材は、国産材で合法木材使用の条件があったので、スギ・ヒノキ・カラマツの保存処理木材が使われたがカラマツだけは、もともと注入しにくい材なので耐久性は低いというのは、実感でもある。 木材の外部使用のときは、国産材(外国産針葉樹も)耐久性を担保するに、K4基準

          木材の種類によって、加圧注入処理後の耐久性が違うことは知っておきたい

          湿地帯の木の遊歩道

          上と下の写真は、愛知県豊橋市の葦毛湿原 弊社がそれこそ30数年前、ヒノキに加圧注入して施工業者の方にお売りした木材です。いまだ、現役で使われているようです。 平均気温や降水量が腐朽に関わる要素として、大きいことは、Climate Indexという言葉もあるぐらいで、実際の施工の様子にも大きく反映されるようです。

          湿地帯の木の遊歩道

          2024.1ミュンヘンのピナコテーク・デア・モデルネと、2022.7東京国立近代美術館で見たゲルハルト・リヒターの戦争画

          絵画がガラスでおおわれてるので、見る方たちの様子も写ってしまって、何の絵画かこの写真ではわかりにくいが。 見方が変われば、見え方も変わる、という解説は、(見る人を試してるのか?)ともおもう。 様々に新しい技法を見つけ出して昇華し、人々に絵画の新しい一面を見せてくれる。 ナチス時代も経験して、社会主義時代も経験し、それすらも絵画の将来に向ける糧としてるようだ。その強靭な精神もすごい。

          2024.1ミュンヘンのピナコテーク・デア・モデルネと、2022.7東京国立近代美術館で見たゲルハルト・リヒターの戦争画

          もう5年ほど、石垣島に行っていない。

          石垣島で、沖縄を代表する樹木、琉球松を見たいというのがモチベーションで、西暦2000年前後に石垣島に行ったのが、最初だったが。黒松だのたまに赤松だの見たことはあるが、沖縄県の固有種、琉球松ってどんな木目で、それは美しいのか?どんな性質なのか?好奇心いっぱいでいっても、実はそれらを感じられる機会もなかった。建築材として使われてたという資料もなく、固有種でありながら地元で使われることはなかったみたいだった。

          もう5年ほど、石垣島に行っていない。

          都会の森林

          "木材革命(農山漁村文化協会発行)村尾行一著”に面白い事が書いてあった。ミュンヘン大学で林業を学ばれた村尾氏は書く、18世紀後半のミュンヘンの森は荒地だった、1850年頃、自由主義的資本主義経済体制に引きずり込まれ、木材生産が前面に出て貨幣収益の最大化に努めることで、碁盤の目のように区画化されたトウヒの鬱蒼とした単純林になったと。 そして、時代が変わり、第二次世界大戦後、大々的に不規則な曲線状混合林に変わって今も実行中。元々、狂王と揶揄されたルートヴィッヒ2世ころから、社会の

          日本と米国の違い(考え方の根底の違いが、作り方にも表れていくという、面白い現象)がよくわかる

          アメリカでは、ドライバーの生命を守るため、激突した場合、支柱がおれて車の乗員を保護するのだと。

          日本と米国の違い(考え方の根底の違いが、作り方にも表れていくという、面白い現象)がよくわかる

          こういう自分にとって非常に身近な記事は、ゆっくり読むようにしている。

          近年の、ネット記事は玉石混合なので、根拠なくても発信されることが多いし、多すぎる。情報としては、すぐ入るけれど、そこから思考を発展させようとするときは、なじみにくいと勝手に思っている。こうした活字の記事は、ゆっくり読むことで記事をかいた記者の情報の深さもみることができた。 国産材の場合は柔らかいので、インサイジングはそれほど目立たない。床板までやって耐久性を上げた方がいいに決まっている。 実際に苦闘した自分には、そういった、細部に至るまでの描写が有難かった好記事であった。

          こういう自分にとって非常に身近な記事は、ゆっくり読むようにしている。