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木の話22 石の文化と木の文化

ヨーロッパは石の文化だといわれます。日本のお城やお寺が木で建てられているのにたいしヨーロッパは、ホグワーツ魔法魔術学校とかモン・サン・ミッシェルとか立派な建物はみな石造りです。

モーツァルトの生家だった家が現存するのか再現されたのか忘れてしまいましたが、その家の写真を見たことがあります。その家も石造りだったのですが、床をみると木のフローリングだし、ピアノが木製なのはもちろん、テーブルやデスク、食器棚は木で作られていました。

当たり前といえば当たり前ですが、石の文化とはいえ家具は木で作られているんですね。

でも、やっぱりヨーロッパは石の文化で日本は木の文化だなぁと思うところは、木の取り扱いについてです。

イタリアの家具など素敵なデザインだなぁと思うものはたくさんありますが、いつももったいないなぁと思うのが、木で作っていても白とか青とかの色で塗りつぶしているところです。

私としましては、せっかく木で作っているのだから、木目が見えたほうが木らしくていいのでは?と思ってしまいます。

子どもたち向けの木のおもちゃも、せっかく木で作っているのに、赤や青や黄色の原色でカラフルに塗装されているもが多いですよね。

木のおもちゃに関しては小さい子どもは原色でハッキリした色のほうが好きなので致し方ないかなとも思いますが、子どもには自然のものがいいのではとも思います。

西洋アンティークで着色していない家具もありますが、木目の使い方がバラバラなんです。板目だったら板目、柾目だったら柾目に統一すればいいのに…と思わず思ってしまいます。3つ並んだ引き出しが、左から順番に柾目、柾目、ときたら右端の引き出しも柾目のほうが揃っていて綺麗ですよね!?

…と、そう思うのは私が材木屋だからでしょうか?
だから、材木屋と一緒にお寺行って木造建築みたり、アンティークショップへ行って家具をみたりすると、うるさくてかなわないと言われてしまうのかもしれません。というか、実際うるさいのですが…。

…とにかく、材木屋は木の良さを発信することが使命である!…と思っている私は、うるさく思われない範囲で、これからも木の良さを発信していこうと思います。

ほんじゃまた!

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