愛すること/愛されることーー『さびしんぼう』(1)
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愛すること/愛されることーー『さびしんぼう』(1)

大林宣彦監督の『さびしんぼう』(1985年)をみる。 舞台は尾道。高校2年生の主人公・井上ヒロキは、女子高に通う橘百合子に恋する日々を送る。愛用のカメラを通して、学校でピアノを弾く橘百合子の姿を見つめるのが、井上の日課になっている。 僧侶で「得体の知れない大人」の代表格である父と、二言目には「勉強しなさい」と叫ぶ母、そして少し耄碌している祖母に囲まれて、変化のない日々を送る井上ヒロキのもとに、ある日突然、ショートヘアで顔が白く、風変わりな格好をした女の子が現れる。彼女は16歳

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突然思い出して原田知世の「時をかける少女」を見た

突然思い出して原田知世の「時をかける少女」を見た

細田版「時をかける少女」の主人公役、仲里依紗が、その後実写版でも主役を演じているという情報に接して、1983年版の原田知世主演の角川映画を見た30数年前の記憶が蘇ってきた。 たぶん、併映の「探偵物語」を期待して見に行ったのだと思うが、原田知世のまっすぐな素人っぽさが印象的だったのと、ラストでの上原謙と入江たか子のお二人のにじみ出るような表情が圧倒的にエモーショナルでむしろこのシーンに心を奪われてしまった。 Wikipediaを検索してみると、大林監督が本当に愛情込めて大切

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全力で、まっすぐに、恋をした!〜映画評「青春デンデケデケデケ」〜

全力で、まっすぐに、恋をした!〜映画評「青春デンデケデケデケ」〜

※ネタバレあり。未聴の方はご注意ください。 【序文】主人公・藤原竹良ことちっくん(以下、ちっくん)は恋をした。 その対象は、女の子ではない。音楽だ。ロックミュージックだ。 映画「青春デンデケデケデケ」の物語は、1965年の3月から始まる。舞台は、香川県観音寺市。ちっくんは、高校進学を控えたその春、偶然ラジオから流れてきたベンチャーズの曲「パイプライン」のイントロを聴き、大きな衝撃を受ける。それを彼は、「電気的啓示(エレキテレック・リベレーション)」と呼ぶ。 言わば、電

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大林宣彦のイリュージョン(映画『青春デンデケデケデケ』レビュー)

大林宣彦のイリュージョン(映画『青春デンデケデケデケ』レビュー)

私は高校生の頃、軽音楽部だった。今思えば、激しく勘違いをしていた時期で我ながら笑える。なにを勘違いしていたかと言えば、皆が経験していることだとは思うが、どう低く見積もっても、自分は格好良いという自己評価が、世間の人の評価の100倍位あった気がする。バンドをやろうなんて人間は、自己顕示欲が強く、マトモじゃないことは言わずもがなだが、思い返すと恥ずかしい思い出ばかりだ。まさに現実を直視せず、夢の中を生きていた時期だと思う。ただ、恥ずかしいから悪かったのかと言われればそうでもない。

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いつもどこかに阿佐ヶ谷姉妹〜北野映画(あの夏いちばん静かな海、キッズ・リターン)。大林映画(転校生、ふたり)
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いつもどこかに阿佐ヶ谷姉妹〜北野映画(あの夏いちばん静かな海、キッズ・リターン)。大林映画(転校生、ふたり)

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大林監督!大好き!

大林監督!大好き!

もうね、最近は、「大林宣彦」っていう名前だけでかっこいいと思うよ。 リンゴマークのアッ○ルとか、デパコスならCHANE○!みたいな、ズバリ!最高な映画監督のブランド名に見える。 「はるか、ノスタルジィ」Blu-ray、最高でした! 3軒並んだ木造の古い三角屋根の家、あれは暗いシーンばかりだったから、何回も出てくるなんて気づかなかったけど、さすがBlu-ray、よくわかりました! しかも、石田ひかりさんの肌荒れも、DVDより、美しく映し出されていています。修正された?か

シネマクティフ東京支部の音声配信Vol.170_Diggin' U-NEXT『異人たちとの夏』

シネマクティフ東京支部の音声配信Vol.170_Diggin' U-NEXT『異人たちとの夏』

シネマクティフ東京支部の音声配信Vol.170 ronpeとイシヤマさん(不思議ラジオ キンザザ)でU-NEXT配信映画の感想をネタバレなしで話していく企画「Diggin' U-NEXT」。今回は大林宣彦監督作『異人たちとの夏』。 (ronpe) Music:MusMus http://musmus.main.jp/

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【HOUSE(1977)】まるまる太って、美味しそう!【独自感想&考察&解説】

【HOUSE(1977)】まるまる太って、美味しそう!【独自感想&考察&解説】

みなさんこんにちは、にぼしです。 今回は『HOUSE』という作品について語っていきたいと思います。 基本情報監督:大林宣彦 脚本:桂千穂 原案:大林千茱萸 製作:大林宣彦,山田順彦 出演者:池上季実子,大場久美子,松原愛,神保美喜,田中エリ子 音楽:小林亜星,ミッキー吉野&ゴダイゴ 撮影:阪本善尚 編集:小川信夫 Wikipediaより引用 あらすじ女子高生のオシャレ(あだ名だと思うけど、一応名前です笑)は、夏休みに父と軽井沢へ行く計画を立てていた。しかし、8年前に母を

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48年前の今日、京都に「トウラス」がオープン。

48年前の今日、京都に「トウラス」がオープン。

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【ちょっとオトナの歌謡ノベルズ】あんたのバラード

【ちょっとオトナの歌謡ノベルズ】あんたのバラード

あんたにあげた。 両手にすっぽり包みこめてしまうほどの小さな胸や、おかっぱに切った黒髪に隠れて普段は見せることのない耳たぶや、ちょこっとだけ反り返った桜色のくちびる。目が悪いからなのか欲情に煽られているからなのか判断し難い危うい焦点や、舌で散々弄んだ後に辿る耳の裏側から首筋、鎖骨へかけてのラインや、指でなぞられると思わず身を固くしてしまうお腹の真ん中にある小さな窪み。最初は優しく、ゆっくり、時々熱く、愛でるように。 まるで急いだら手の中からするりと消えて行ってしまうのが怖くて

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