創立70周年特別寄稿『東映行進曲』

映画から始まり、時代の荒波にもまれながらも「何でもあり」の精神で突き進んだ東映娯楽事業…

創立70周年特別寄稿『東映行進曲』

映画から始まり、時代の荒波にもまれながらも「何でもあり」の精神で突き進んだ東映娯楽事業の系譜を、創立70周年の節目に振り返ります

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152.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

第27節「テレビ朝日金曜19時30分 メタルヒーローシリーズ 三大宇宙刑事」 日本教育テレビ(現・テレビ朝日)金曜19時30分枠では、開局以来、東映のドラマが数多く放映され、中でも1974年10月から始まった石森章太郎原作『がんばれ!!ロボコン』(1974年10月4日 - 1977年3月25日 全118話)は大ヒットしました。  以降、『ロボット110番』(1977年4月8日 - 12月30日 全37回)、『がんばれ! レッドビッキーズ』(1978年1月6日 - 12月29

    • 151.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

      第26節「フジテレビ日曜9時 東映不思議コメディーシリーズ 後編」 石ノ森章太郎原作東映不思議コメディーシリーズ第9弾。第1弾より東映サイドでで企画を担当してきた平山亨が退職したことで、前作チーフプロデューサーの小林義明が企画者、日笠淳がプロデューサーに就任しました。 ⑨フジテレビ系日曜9時『魔法少女ちゅうかなぱいぱい!』(1989/1/15~7/9 全26話)  1989年1月から実写版「魔女っ子」ともいえる小沢なつき主演『魔法少女ちゅうかなぱいぱい!』がスタートし、美

      • 150.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

        第26節「フジテレビ日曜9時 東映不思議コメディーシリーズ 中編」 1985年10月、東映東京制作所(制作所)が東映東京撮影所(東撮)に吸収され、東撮第二企画製作部第二企画となりました。  東映不思議コメディーシリーズ第1弾から制作所プロデューサ―だった植田泰治も転属し、担当の第5弾『勝手に!カミタマン』(1985/4/7~1986/3/30 全51話)とともに11月から始まるフジテレビ木曜19時30分枠の南野陽子主演『スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説』(1985/11/7~

        • 149.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          第25節「フジテレビ日曜9時 東映不思議コメディーシリーズ 前編」 1974年、東映テレビ部は企画者平山亨が担当し、石森章太郎原作の特撮ロボットコメディー『がんばれ!!ロボコン』(1974/10/4~1977/3/25 全118話)を東映テレビ・プロダクション(テレビプロ)にて制作します。  10月から日本教育テレビ(NET・現テレビ朝日)系金曜19時30分枠にて放映が始まると人気を博し、最高視聴率29.2%(第66話)を獲得するなど大ヒット、2年半全118話(124回)続く

        152.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          148.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          第24節「朝日放送ニチアサアニメのはじまりと東映動画TVオリジナル作品」 『Dr.スランプ アラレちゃん』の放映が始まった1981年4月。東映動画(現東映アニメーション)は演出家志望者8名、アニメーター志望者8名、計16名の新人研修者を採用しました。  以降、契約者やアルバイトなどの採用も増やし、これまで合理化で縮小していた人員が拡大。ベテランが多い現場に若手スタッフが入ることで新たな活気が生まれてきます。  また、彼らはベテランとの仕事を通じ様々な技術を学び、みるみる成長し

          148.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          147.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          第23節「国民的ブームを呼んだ1980年代東映動画作品③」 1985年12月、「ドラゴンボール」が人気を集める集英社『週刊少年ジャンプ』にて、1986年1・2合併号から新たな連載が始まり話題を呼びました。  「リングにかけろ」の人気マンガ家車田正美が描く「聖闘士星矢」です。  星座やギリシア神話をモチーフにしたこの作品では、女神アテナに仕える、各守護星座を象った聖衣(クロス)という鎧をまとう美しい聖闘士(セイント)たちと邪悪な敵闘士との闘いのストーリーが華麗に描かれました。

          147.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          146.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          第23節「国民的ブームを呼んだ1980年代東映動画作品②」 1986年2月、フジテレビ系放映の鳥山明原作大ヒットアニメ『Dr.スランプ アラレちゃん』は、最終回視聴率28%、平均視聴率22.7%、最高視聴率36.9%という記録を残し終了しました。  そして後番組として、同じく鳥山原作のアニメ『ドラゴンボール』が始まります。 ④フジテレビ系水曜19時『ドラゴンボール』(1986/2/26~1989/4/19 全153話)  鳥山明は、集英社『週刊少年ジャンプ』にて「Dr.ス

          146.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          145.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          第23節「国民的ブームを呼んだ1980年代東映動画作品①」 1974年8月、東映社長岡田茂の幼なじみで厚い信頼を持つ今田智憲(ちあき)が東映動画代表取締役社長に就任します。  東映の営業畑で実績を積んできた今田は一時東映を離れていましたが、岡田から呼び戻され東盛商事(現東映ビデオ)社長に就いていました。  今田は版権事業を始めとする営業の強化をはかることで経営の安定を導くとともに、1970年代後半から様々な国民的ブームを作り出します。  ただ、ブームは一時的なものであり新た

          145.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          144.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          第22節「日本アニメ史に残る1970年代東映動画の名作②」1.西洋を舞台にした少女大河アニメ ⑤テレビ朝日系金曜19時『キャンディ・キャンディ』(1976/10/1~1979/2/2 全115話)  1976年10月、東映動画制作のカーレースアニメ『マシンハヤブサ』(1976/4/2~9/17 全21話)の後番組として、テレビ朝日系金曜19時枠にて講談社『なかよし』連載中の人気少女マンガ、水木杏子原作、いがらしゆみこ作画『キャンディ・キャンディ』が始まりました。  前作

          144.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          143.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          第22節「日本アニメ史に残る1970年代東映動画の名作①」 本ブログでは、1970年代に放映され人気を博した「巨大ロボットシリーズ」「魔女っ子シリーズ」などを中心に数多くの東映動画アニメ作品をご紹介して参りました。  今節は、日本のアニメ史に足跡を残した1970年代東映動画作品をご紹介いたします。 ①NET(現テレビ朝日)系土曜20時30分『デビルマン』(1972/7/8~1973/3/31 全39話)  1972年当時、NETは、TBS系土曜20時の大ヒット番組『8時だ

          143.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          142.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          第21節「NET・テレビ朝日系月曜19時枠東映動画作品と東映魔女っ子シリーズ」 以前、このブログ第13節にて日本教育テレビ(NET)・テレビ朝日系金曜19時30分枠での東映子供向けドラマについてご紹介いたしました。  今節では、同じくNET(現テレ朝)系月曜7時枠で続いた東映動画制作の子供向けアニメ作品をご紹介いたします。 ①大丸ピーコック劇場(1963/11/4~1965/1/25 全61回)  1963年11月4日、東映動画のテレビ進出はNET系月曜19時枠の『大丸

          142.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          141.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          第20節「スーパーカーブーム・東映製作カーレース作品」 巨大ロボットブームの最中の1975年1月、集英社『少年ジャンプ』で池沢さとし作「サーキットの狼」の連載が始まりました。  そして子供たちの間でランボルギーニ・カウンタック、フェラーリ・ベルリネッタボクサー、ポルシェ・911ターボ、ロータス・ヨーロッパなどスーパーカーブームが興り、学校ではスーパーカー消しゴムが大流行します。  そのブームを見た東映は、カーレースをテーマにしたアニメ・映画を他社に先駆け製作しました。 ①N

          141.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          140.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          第19節「東映製作巨大ロボット作品③特撮ロボシリーズ」〇巨大ロボット特撮のはじまり  1957年12月、東宝製作の特撮映画『地球防衛軍』が公開され、異星人によって電波で操縦される巨大ロボット「モゲラ」が出現し大暴れしました。これが日本映画初の巨大ロボットの登場となります。  1960年2月には日本テレビ系月曜19時30分から横山光輝原作、松崎プロダクション製作のロボット特撮『鉄人28号』(1960/2/1~4/25 全13話)が放映され、テレビでも人と同じ大きさではありま

          140.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          139.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          第19節「東映製作巨大ロボット作品②東京12チャンネルアニメ+α」 1976年4月、東京12チャンネル系水曜19時30分枠にて、東映テレビ事業部製作の子供向け特撮ドラマ『忍者キャプター』(1976/4/7~1977/1/26 全43話)が始まりました。  これ以降、特撮ヒーロー『快傑ズバット』(1977/2/2~9/28 全32話)、タツノコプロ共同製作のカーレースアニメ『とびだせ!マシーン飛竜』(1977/10/5~1978/3/29 全21話)、特撮ヒーローに巨大ロボッ

          139.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          138.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          第19節「東映製作巨大ロボット作品①アニメ長浜ロマンロボシリーズ」 1972年12月、フジテレビ系日曜19時放映の『マジンガーZ』1972/12/3~1974/9/1 全92話)から興った巨大ロボットアニメブームは子供たちの心を捉え年々拡大しました。  「マジンガーZ」から始まりこのブームを支えたポピーの玩具超合金シリーズは、『ゲッターロボ』(1974/4/4~1975/5/8 全51話)にて3機の飛行マシンが合体して誕生する合体ロボの登場でより人気が高まり、次第にロボットに

          138.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          137.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」

          第18節「東映動画の躍進 ③巨大ロボットアニメブーム拡大」 1970年代、永井豪とダイナミックプロ(現ダイナミック企画)原作による2作の巨大ロボットアニメ、1972年12月からフジテレビ系にて放映開始の『マジンガーZ』(1972/12/3~1974/9/1 全92話)、同じくフジ系で1974年4月から始まった『ゲッターロボ』(1974/4/4~1975/5/8 全51話)が大ヒット。これを契機に巨大ロボットアニメのブームが到来します。  この2作品はシリーズ化されるとともに各

          137.第5章「映画とテレビでトップをめざせ!不良性感度と勧善懲悪」