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音楽

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日常×音楽
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#おうち時間を工夫で楽しく

上京は音楽と共に

あんなに楽しみにしていた”東京”も、地元を去る時はそんな気持ちはほとんど消えていた。

普段泣かないおばあちゃんが、見送りで泣いていたのも悪かった気がする。

上京しようと思った理由であるあの子もいなくなってしまったし、空虚と疲労を抱えたまま地元を離れることになった。

新幹線の中で幸せの数を数えてみたけど、一つも思い浮かばなかった。

だからこそ変わろうと思った。

とりあえず田舎人だとバレない

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隣にいて教えて

彼女が勧めてくるアーティストはイマイチ好きにはなれなかった。

好きになろうと何度も曲を聴いたけど、向暑はるの耳と感性にはしっくりこなかった。

でも彼らの曲を聴いて喜ぶ彼女を見て、彼らのことを心から感謝したりした。

今になってそのアーティストが好きになっているのは神様のちょっとした嫌がらせなのかもしれない。

あの時の黙ったまま泣いた彼女は、何もできなかったのではなく、

むしろそこで”答え”

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桜の詩

国道沿いの横断歩道で手を繋ごうとした。

恥ずかしいからと断られたけど、横断歩道を渡った後の狭い路地で手を繋いだ。

春というには遠すぎる、肌寒い帰り道だった。

昔の人はよくこの季節を春と言ったものだ。

古典の授業で習ったばかりの旧暦を振り返った。

向暑はるは、その季節を乗り越えた後に咲く”桜”を楽しみにしていた。

隣の小さな手を握りながら、

一緒に観にいこう。

なんてことは言えなかっ

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大袈裟に歌うラブソングは照れるけど

何故かGW中に、中学の時にバカみたいにリピートしてた曲がスマホから流れてきて、それを聴いて過ごす時間がありました。

結局それが面白くなっちゃって、中学の時に聴いてた曲をひたすら思い出すという遊びも一人でやってました。

「大好きだよ」とか「愛してるよ」とかストレートに愛を伝える歌ばっか聴いていると分かって、なんだか恥ずかしくなると共に、青春してたんだなあと物思いにふけました。

ここに中学の頃の

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普通に好きだよ

田舎の地元を飛び出して一人暮らしを始めた理由をよく聞かれます。

強いて言えば、LINEやInstagram、Twitterなど都会の人が使っているオモチャと同じものを使っているのに、何か埋まらないものがあったからです。

何をしても退屈でつまらなくて、時々怖くなって、それを忘れようとしての繰り返しでした。

例えば、週刊少年ジャンプに出てくる主人公は生まれた時から、既に両手に何か持っているじゃな

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あの夏へ

昆虫採りの網と虫かごを持って家を飛び出す。

青くて広大な空を見て、深呼吸をする。

自転車がいつもより早く進む。

どこかでセミが鳴いている。

汗も気にせず無邪気に遊ぶ。

身体にたくさん傷がつく。

でも痛くはない。

家に帰ると幸せな冷気が迎えてくれる。

扇風機という友達とお話をする。

シャワーを浴びて初めて傷が痛む。

そしてなんだか眠くなって

蚊帳の中で明日の夢を見る。

___

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天使と悪魔

子供の頃、正義のヒーローを見て、「悪」は滅ぼさなければいけないと学びました。

だけどこうして大人になって、いつも戦っているのは「自分の正義」と「誰かの正義」な気がします。

正義が支配するマジョリティーこそが正しいとは一概には言えません。

本当は「賛成」と「反対」の間に答えがあって、正義を突き通すだけでは答は見つかりません。

正義も悪も二つあって初めて答えが見つかるのです。

毎日が繰り返し

歳をとる度に、1日経つのが段々早くなっているように感じます。

それを紛らわすために、早起きしたり、スケージュールを詰め込んだりするけど、

結局昼寝をしたり、めんどくさくなったりして、夜になれば

もったいないなあ。

と思っちゃいます。

生まれてきた意味を問いただしたところで、結局毎日が繰り返しであることしか分からない気がします。

悩んだり、達観したり、泣いたり、考えたりして、二度とない日

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春のプレイリスト2021

春のプレイリスト2021

向暑はる、春のプレイリスト2021です。

色々なものが「去る季節」に聴くと、すごく悲しくなります。悲しくなって悲しくなって、頑張ろうって思えるんです。

自分自身を見つめ直すことが多い時期。「素顔のまま ありのままに」結局これが一番大切なのです。

「さくらのうた」もセットで聴きたいですが、僕はこっちを聴くだけで涙が出てきそうになります。

桜並木を歩きながら聴きたい曲です。サウンドがエモい曲で

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思い出になってしまうその前に君の元へ

3月3日。

僕らの地元はこの日を境に学生が一つ大人へと成長します。

例え後悔が多くても、思い出と時間は僕らと逆方向に進んでいきます。

年数と儚さは比例するものです。

3年経てば二人はそれぞれ違う方角へ進んでいきます。

通り過ぎる青き春は僕らを見放しています。

だから最後から2番目のこの日にあなた自身で願いを叶えてみてはどうですか。

不器用なあなたへ。

「生きる」ためのプレイリスト

「生きる」ためのプレイリスト

「生きる」という人生の勝負曲として、寄り添ってくれた曲が、小中高大とそれぞれの学生の中であります。

小学生

地元の図書館でたまたま借りたCDにこの曲が入っていて、気付いた頃には毎日寝る前に聴いていました。自己嫌悪があったわけではないですが、「死にたくなるよ なるだけだけど」という歌詞に何度も救われていた気がします。

ONE PIECE のオープニングで起用されていて、作品と合間ってすごく元気

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全部全部壊したいよ

君に好かれるなら、君が嫌いなもの全て押し殺して生きてもいいと思っちゃいます。

でも結局その押し殺した自分に耐えきれず、君のことなんかどうでもよくなるんです。

そんな僕は嘘つきで弱虫です。

あなたがくれたチョコレート

どんな高級なチョコレートより、あなたが作ったチョコレートが一番美味しいです。

調味料を間違えても、分量を間違えても、あなたがくれたチョコレートは世界一好きな食べ物です。

「あなた」が別の人に変わっても、これは変わらない気がします。

この言葉を伝えられずに、3年目のこの日に、彼女は別れの言葉を僕に告げました。

そんな甘くてビターな高校生の頃のバレンタイン。

渋谷の街に朝が降る

ある漫画に登場する主人公は、人生という点で僕とは正反対の選択をしました。

「好きなこと」を本気で追いかけている彼

「好きなこと」を趣味として捉えている僕

どっちが正しいのかなんて誰にも分かりません。

でも、「好きなこと」=「いつでも楽しいわけではない」と捉えた彼を羨ましく思ってしまいました。

どこで道が分かれてしまったのでしょうか。

渋谷の朝に「色」を感じたところまでは一緒だったのに。