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作品の物語

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製作した作品の解説です。 ひとつひとつに物語があります。
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【作品の物語】奏夜行

【作品の物語】奏夜行

楽器の妖怪たちがあやしい音色を奏ながら夜行しています。
その音を聞いて、踊るのが好きな妖怪も次々と夜行に加わって来ました。

太鼓や、琴、三味線などの楽器の妖怪を中心に描きました。
踊るのが好きな帝江も加わろうと、そっと参加しています。

【作品の物語】漠は月を食べてみた・この夢は漠にあげます

【作品の物語】漠は月を食べてみた・この夢は漠にあげます

獏はお腹が空いている日は
月を齧る事もあります。

月をすべて食べてしまった時は
食べる夢が無いか、雲の上に乗って
探しに出かけます。

今日は、どんな味の夢と
出会えるのだろうか?

【作者コメント】

中国の獏伝説では悪夢を食らう事は無いそうで、獏の毛皮を座布団や寝具に用いると疾病や悪気を避けるといわれる事から、獏の絵を描いて邪気を払う風習から唐代には屏風に獏が描かれ、
こうした俗信が日本に伝

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神秘の黒猫シリーズについて

神秘の黒猫シリーズについて

🌙🐈‍⬛🐈‍⬛🐈‍⬛🌕

2023年・秋の個展用に制作した
神秘の黒猫シリーズは
作品7点で1つの物語になっています。

🌙🐈‍⬛🐈‍⬛🐈‍⬛🌕

①「黒猫の生る大きな木」
世界のどこかにある猫のヒゲの様な枝を持つ気からは不思議な力を持った黒猫が生まれます。
詳しくはこちら→🐈‍⬛

②「黒猫の生る木」
不思議な木から生まれた黒猫は、星読みの勉強の為旅立っていきます。
選択す

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【作品の物語】素敵な三匹組(月に歌えば・月に踊れば)

【作品の物語】素敵な三匹組(月に歌えば・月に踊れば)

神秘の黒猫シリーズのご紹介です。

素敵な3匹組はとても仲良しです。
兄弟ではないのですが、
毛色が同じことから意気投合し
よく遊んでいます。

特に、夜なると
闇に隠れながら楽しみます。

月の下で軽やかなステップを踏み
光を浴びて
大きな声で歌う事も。

きっと、明日も三匹で楽しく
遊ぶ事でしょう。

【作者コメント】

自宅の猫がいなくなった時、近所のボス猫に「うちの猫を見かけたら、早く帰る

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【作品の物語】黒招き猫又 重ね

【作品の物語】黒招き猫又 重ね

二匹の黒い猫が
声を重ねながら鳴いている。

「メオメオ」「ニャオニャオ」

彼らは、声を重ねて喋った。

「我らは、むつみあい、
調和の中で生きる
重ねの招き猫。

二匹の両目で、
ひとつのものをふたつ
の方向から見つめ、
必要であるものを招くのだ。

この力を欲す者は、
我らにチュールを捧げよ。」

【解説】
こちらの作品の中には、3つの数字が隠れています。

2匹の黒招き猫又は、調和を意味

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【作品の物語】月影の龍

【作品の物語】月影の龍

月の影に住む龍がいる。

月が出ている時にのみ
月の影から顔を出す。

影の色をした体は月の光を受け
あやしく光る。

月がない夜は
一体どこにいるのだろうか。

それは誰も知らない。

【解説】

2種類の雲を描き分け、
龍の住む月の影の世界と人の世界の狭間から、少し龍が顔を覗かせるというイメージで描きました。
闇に紛れるような、濃紺の龍です。
渋い和額で額装しました。

持ち主を月の影から見守

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【作品の物語】星を廻してツキを呼ぶ

【作品の物語】星を廻してツキを呼ぶ

ツキはどのように巡ってくるのだろうか?

それは、
不思議な力を持った
招き猫が知っています。

手を上げて、招く仕草で

星を廻し、
ツキを呼びます。

それにより、
あなたに幸運が巡ってくるのです。

解説

今までと違う招き猫又シリーズを描きたくて天体をテーマにしました。
古の星図を描くのは楽しかったです。
得意げに、星を廻している猫の顔がポイントです。
ツキに恵まれますように。

【作品の物語】黒招き猫又 金余

【作品の物語】黒招き猫又 金余

全国の看板猫たちが商売繁殖をお願いする黒い毛並みに赤い華模様が入った黒猫又である。

自信に満ちた金目で未来を見つめ
宙を泳ぐ金魚を従え
商売繁殖を願います。

制作について

黒の背景の中に、コインが浮かぶように見せたかったのでこのような構図になりました。

今までの黒招き猫又のシリーズと比べ「シノワズリ(中国趣味の美術様式)」の雰囲気を入れました。

龍の作品集

龍の作品集

私が、好んで描くモチーフの一つに龍があります。

さまざまな物語に登場し、
昔から多くの作家が作品にし、
「龍」と言えばどのような姿か容易にイメージが出来る
ある意味身近な存在だと思っています。

描いてきた龍は全て役割や特性を持たせ、独自の物語を紡ぎました。

※作品名に下線があるものはクリックすると作品の紹介ページに飛びます

龍の神

雨の龍

波の龍(作品名・波の使い)

碧海の龍

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【作品の物語】猫又夜行

【作品の物語】猫又夜行

桜の花びらが舞う、満月の夜。
猫又たちが歩き出す。

扇で花びらを仰ぎあそぶ。
猫目時計もまん丸である。

【作品の物語】煙の龍

【作品の物語】煙の龍

白い煙と現れる不思議な龍。
背からは煙が出ており、
時折姿が煙に隠れてしまう。

その龍がいる時は、
月の輝きが和らぎ、
自分がどこにいるのか
わからなくなるそうだ。

時々セージのお香を炊くのですが、

いつも炊いてすぐは煙の動きに見入ってしまいます。
空間の中でうねり、流れる姿に龍を重ねて描きました。

2022年ザ・美術骨董ショーに出品予定です。

【作品の物語】花の使い

【作品の物語】花の使い

ふわふわのうさぎが描くたくて…
のシリーズ3枚目です。

とても可愛らしい額を購入したので、制作しました。

うさぎのモデルは、Twitterのフォロワーさんのお家の子です。

アンティークのポストカードのようなお花と一緒に描きました。

絵は親指サイズです。

2022年 ザ・美術骨董ショー
(東京プリンスホテル)にて展示予定です。

【作品の物語】竜田姫の八咫烏

【作品の物語】竜田姫の八咫烏

錦秋の女神竜田姫の住む山竜田山にて、
紅葉の中を羽ばたく八咫烏を描きました。

古今和歌集の

【竜田川もみじ乱れて流るめり渡らば錦中や絶えなん】

という歌から発想を得たもので、
紋様として描いた紅葉は、千代紙のような発色にしました。

少し鈍い金色の額は、紅葉の鮮やかさを引き立ててくれます。

紅葉の花言葉は「美しい変化」だそうです。素敵ですね。

実りある豊かな人生に、美しい変化をもたらすお

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【作品の物語】ワンドの黒猫

【作品の物語】ワンドの黒猫

今回の作品は、妖怪ではなくタロットカードがテーマです。

小アルカナ【ワンドクイーン】という生命力やエネルギー、情熱を表す火の象徴のカードであり

人間が手にした最初の道具であることから、原始の力の象徴とも言われています。

ワンドは、情熱や前に進むためのエネルギー、生命力を私たちに与えてくれ
そこに描かれたクイーンは懐が深く、あらゆるエネルギーを受け入れてくれる女王。

そして女王と一緒にいる黒

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